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第二章 新しい町

王女様にブラを作る

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「それで、城の相談役に就任かよ」

「ええ、私と二人で、月に金貨15枚。
あぁ、毎週城に行くとなると、福代もかさむし……」

「特別手当で、月に金貨3枚上乗せしよう」

「そのお金で新人2人は増員できるわね」

「ああ、4人募集をかけた。
増員しないと窓口が対応できん。
アミはどうした」

「縫製組合に直行したわ。
王女様の下着を最優先で仕上げるって」

「王家には、専用の仕立て屋がいるだろう」

「王族が市中と同じものを着るっていうのも、ジェシカ様の政策よ。
本音としては、王家発信のものを市中で流行らせたいみたい。
だから、町の流行に敏感なの。
そうそう、板バネって知ってる?」

「なんだそりゃあ」

「馬車の車輪に……、車軸に取り付けて、衝撃を柔らかくするんだって」

「アミの発案か」

「そう。具体的な構想はできてるみたい」

「あいつの頭はどうなってるんだ」

「こっちが聞きたいわよ」



「ジェシカ王女様のブラですか!」

「そう。サイズは測ってきたから、最優先でお願いしたいんですけど…」

「当然ですよ。これ以上の広告塔はないですから。
最高の生地を使って、総力をつぎ込み増す。
そうそう、金細工の職人を捕まえて、金製のサンプルを作らせました。
宝石はサファイアを使っています」

「ジェシカ様の肌は白いから、映えそうですね。できれば、赤い石のものも作って、差し上げたいのですけど……」

「大至急作らせます。
王族に使ってもらえるなんて聞いたら、職人の爺ちゃん腰を抜かしますよ」

「あと、このブラの形を生かしたブラウスもサンプルで作ってみたらいいと思うんだけど、肩幅は私と同じくらいで、襟元にレースをあしらって…」

「じゃあ、スカートも!」

「ウエストはこの長さで、細身のスカートで片方に大胆な切れ込みを入れるの」

「そう、パンツギリギリまで切れ込みを入れるの。
ジェシカ様は肌が白いから、横から見える素足が引き立つと思うの」

「やりましょう!
人前では無理かもしれませんが、最先端の事務服ですね。
ああ、そこにアミ様が履いているような編み上げの黒いサンダル……」

「そうね、この外側のひもを少し垂らして、脇に宝石をつければアクセントになると思いませんか」

「サンダル職人に手配します。
もし、王女様に着てもらえたら……想像しただけでワクワクしてきました」
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