12 / 41
第一章
第12話 里
しおりを挟む
エルフの里へ行くにあたって、手土産をどうするか考えた末、俺は大好きなメロンを選択した。
当然だが、この世界で今まで見たことはない。
それならば、掘り出してしまえばいい。
メロン3玉×3列×3段で、合計27玉入りの木箱をp掘り出した俺たちは、飛行車でエルフの里に向かった。
当然、王城から少し歩いて、人目のないところで車に乗る。
タイヤもシャーシーも白く塗装された車は、重力制御装置の稼働によりフワリト浮かび上がった。
上昇を続けながら、風魔法の噴射で前進していく。
「この道沿いに、まっすぐ西に向かえばいいんだよね。」
「はい。」
助手席にはライラが座り、後部座席にイライザが座っている。
「まったく、こんなもので空を飛ぼうなんて、頭がおかしいんじゃない。」
「でも、魔道具として機能しているってことは、理にはかなっているわずだよ。」
「そうそう。浮かび上がっているのは重力魔法によるもので、前に進むのは風魔法によるものだよ。」
「重力魔法なんて、聞いたことないわよ。」
「そうなんだ。じゃあ、ほの表現方法がわかれば、同じような魔道具が制作できるってことだよね。」
「だが、これほどの魔道具を動かす魔法石なんて、滅多に手に入らないわよ。」
「そこはほら、神様が何とかしてくれるよ、きっと。」
「ススムのところの神様っていうのは、本当に都合のいい神様よね。」
「お姉さんは祝福が使えるってことは、巫女もやったことがあえうんですよね。」
「やったわよ。」
「教会で信仰している神様って、どんな神様なんですか?」
「何を言っているのかしら。神様といったらこの世界をお創りになった創造神様しかおられないじゃないの。」
「最近わかってきたことなんですけどね。」
「何が?」
「人間の直接の祖先が生まれたのは20万年くらい昔なんですよ。」
「いや、教会の教えでは、6000年前だとされているぞ。」
「じゃあ、それでもいいですけど、この大地と太陽が生まれたのが46億年前だとわかりました。」
「人間が誕生するまで、随分かかったのね。」
「そうですね。元は焼けてドロドロだった大地が固まって、冷えて水が発生しました。」
「まあ、順番は経典と大差ないわね。」
「それから、海の中で生命の元が発生して、ゆっくり時間をかけて変化し、今の生物が生まれてきます。」
「それで?」
「神様が世界を作り始めたのが136億年前で、太陽を作ったのが46億年前。人間を作ったのが6000年前だとすると、その間、何をしていたんですかね?」
「それは、……いろいろあったんじゃないかしら。」
「そんなに長い時間なのに、経典には何にも書いてないんでしょ?」
「ええ……。」
「経典って、人間が勝手に書いたんじゃないでしょうか。想像で。」
「じゃあ、祝福はどうなるのかしら。神様のお力なのよ。」
「魔法も同じような力ですよね。」
「何が言いたいの?」
「まあ、神様みたいな存在はいると思うんですけど、それは創造神とかじゃなくて、俺たちを導いてくれる上位の存在なんじゃないかなって思うんです。」
「それって……。」
「どうでもいいことなんですけどね。」
「どうでもいいの?」
「ええ。俺たちは今を受け入れることしかできませんからね。でも、殊更に創造神とかに拘っているのを聞くと笑いたくなっちゃいませんか。」
「……。」
50mの高度で、一時間ほど飛んだあたりで50軒ほどの集落が見えてきた。
「あっ、多分あれよ。」
「多分?」
「だって、上から見たことなんてないから。」
俺は、比較的大きな広場にゆっくりと降下していった。
20人ほどが、口をあけたまま見上げている。
俺たち三人は車から降りて、集まっていた人々に愛想をふりまいた。
「あっ、お父さん!」
「えっ、お前……誰?」
「ちょっと、お父さんボケちゃったの!」
「ライラちゃん、その人チップス叔父さんよ……多分。」
80年も経てば記憶も劣化する。
「ライラだとぉ、そうかお前ナックのとこの娘だな!あのアホだったやつ。」
「アホ……、失礼なことをいう叔父さんなんて嫌いよ。」
「叔父さんって、お前んとこと俺に血の繋がりはないぞ。」
「だって、チップス叔父さんでしょ?」
「いや、俺はラックスだ。」
80年の時は簡単に埋まりそうになかった。
それでも、情報収集をして家を割り出し、家族の体面を果たすことができた。
「ご無沙汰して申し訳ございませんでした……。」
「えー、ようこそお帰りくださいました。」
「お父様もお母様もお変わりなく……。」
80ねんぶりの家族の再会なんて、こんなものだろう。
「えっと、この人が内務大臣の補佐官でススム・ホリスギさん。私の伴侶です。」
「ススム・ホリスギです。今回は突然お邪魔して申し訳ございません。」
「いやいや、こんな遠くまでよく来なすった。何もない村だが、ゆっくりしていってください。」
少しだけ打ち解けたあたりで、やっと俺を紹介してくれた。
お父さんのナックさんは、銀髪の30才くらいに見えるスマートな人だった。困るのはお母さんだ。メグという緑髪ロングのスレンダー女子で、顔だちもライラ・イザベルに似ている。
髪型が違っているおかげで何とか見分けがつく。
「それで、何で空なんて飛んできたのぉ?」
「あれなら、王都から1時間くらいで来られるんですよ。」
「1時間だとぉ!それなら、毎日でも行き来できるじゃねえか。」
「ええ。やっと完成したので、試験飛行がてらお邪魔した次第です。」
「ということわぁ、私もお城に行けるってことよね。」
「あれっ、小笠さんって王都へいったことなかったの?」
「そぉなのよね。ナックがぁ、行かせてくれなくて。」
メグさんは、時々間延びした独特のしゃべりかたをする。
「当たり前だ。お前みたいにトロい奴が王都になんて行ったら、すぐに奴隷商人につかまって売り飛ばされちまうだろ。」
あながち、無いとも言い切れない。
エルフの会話で気が付いた。
時々、子供のころの話になったりするのだが、100年から200年前のことなので、記憶に齟齬が生じるのだ。
しかも、4人とも言っていることが違っていると収集がつかない。
「それにしても懐かしいな。ライラが5才の夏だったか、頭から血を流して帰ってきた時は心臓が止まるかと思ったぞ。」
「あらぁ、血を流して帰ってきたのはイライザよねえ。」
「待って、ライラが血を流して帰ってきたのは、犬に足を噛まれたからよね。」
「それでぇ、頭からの出血を見て、おじいさんホントに心臓が止まっちゃったのよね。」
「おい!親父はまだ生きてるだろうが!」
こんな感じになってしまう。
「それで、今回訪問した理由の一つが、このメロンです。」
「ずいぶん大きな果実だな……。」
「私のぉ、顔くらいおおきいわぁ。」
「ライラとイザベラも初めて見るよね。」
二人がコクコクとうなづく。
収納から大き目のまな板を取り出し、折り畳みナイフで切りわたを除いて切り分けていく。
「な、なんという芳醇な香り!」
「甘いぃ、香水みたい。」
「こんなの初めてだわ。」
「こんな香りが外にもれたら大変なことになりますよ。」
「貴重な種ですから、きちんと保管しておきます。」
「貴重なのか?」
「この世界にはない果実ですからね。」
「どういうことだ?」
「俺の世界から取り寄せたんです。このナイフもバッグも、他にはないモノなんですよ。」
【あとがき】
長生きの種族って、こんな感じだと思うんですよね。記憶力に特化した種族でない限りは……。
当然だが、この世界で今まで見たことはない。
それならば、掘り出してしまえばいい。
メロン3玉×3列×3段で、合計27玉入りの木箱をp掘り出した俺たちは、飛行車でエルフの里に向かった。
当然、王城から少し歩いて、人目のないところで車に乗る。
タイヤもシャーシーも白く塗装された車は、重力制御装置の稼働によりフワリト浮かび上がった。
上昇を続けながら、風魔法の噴射で前進していく。
「この道沿いに、まっすぐ西に向かえばいいんだよね。」
「はい。」
助手席にはライラが座り、後部座席にイライザが座っている。
「まったく、こんなもので空を飛ぼうなんて、頭がおかしいんじゃない。」
「でも、魔道具として機能しているってことは、理にはかなっているわずだよ。」
「そうそう。浮かび上がっているのは重力魔法によるもので、前に進むのは風魔法によるものだよ。」
「重力魔法なんて、聞いたことないわよ。」
「そうなんだ。じゃあ、ほの表現方法がわかれば、同じような魔道具が制作できるってことだよね。」
「だが、これほどの魔道具を動かす魔法石なんて、滅多に手に入らないわよ。」
「そこはほら、神様が何とかしてくれるよ、きっと。」
「ススムのところの神様っていうのは、本当に都合のいい神様よね。」
「お姉さんは祝福が使えるってことは、巫女もやったことがあえうんですよね。」
「やったわよ。」
「教会で信仰している神様って、どんな神様なんですか?」
「何を言っているのかしら。神様といったらこの世界をお創りになった創造神様しかおられないじゃないの。」
「最近わかってきたことなんですけどね。」
「何が?」
「人間の直接の祖先が生まれたのは20万年くらい昔なんですよ。」
「いや、教会の教えでは、6000年前だとされているぞ。」
「じゃあ、それでもいいですけど、この大地と太陽が生まれたのが46億年前だとわかりました。」
「人間が誕生するまで、随分かかったのね。」
「そうですね。元は焼けてドロドロだった大地が固まって、冷えて水が発生しました。」
「まあ、順番は経典と大差ないわね。」
「それから、海の中で生命の元が発生して、ゆっくり時間をかけて変化し、今の生物が生まれてきます。」
「それで?」
「神様が世界を作り始めたのが136億年前で、太陽を作ったのが46億年前。人間を作ったのが6000年前だとすると、その間、何をしていたんですかね?」
「それは、……いろいろあったんじゃないかしら。」
「そんなに長い時間なのに、経典には何にも書いてないんでしょ?」
「ええ……。」
「経典って、人間が勝手に書いたんじゃないでしょうか。想像で。」
「じゃあ、祝福はどうなるのかしら。神様のお力なのよ。」
「魔法も同じような力ですよね。」
「何が言いたいの?」
「まあ、神様みたいな存在はいると思うんですけど、それは創造神とかじゃなくて、俺たちを導いてくれる上位の存在なんじゃないかなって思うんです。」
「それって……。」
「どうでもいいことなんですけどね。」
「どうでもいいの?」
「ええ。俺たちは今を受け入れることしかできませんからね。でも、殊更に創造神とかに拘っているのを聞くと笑いたくなっちゃいませんか。」
「……。」
50mの高度で、一時間ほど飛んだあたりで50軒ほどの集落が見えてきた。
「あっ、多分あれよ。」
「多分?」
「だって、上から見たことなんてないから。」
俺は、比較的大きな広場にゆっくりと降下していった。
20人ほどが、口をあけたまま見上げている。
俺たち三人は車から降りて、集まっていた人々に愛想をふりまいた。
「あっ、お父さん!」
「えっ、お前……誰?」
「ちょっと、お父さんボケちゃったの!」
「ライラちゃん、その人チップス叔父さんよ……多分。」
80年も経てば記憶も劣化する。
「ライラだとぉ、そうかお前ナックのとこの娘だな!あのアホだったやつ。」
「アホ……、失礼なことをいう叔父さんなんて嫌いよ。」
「叔父さんって、お前んとこと俺に血の繋がりはないぞ。」
「だって、チップス叔父さんでしょ?」
「いや、俺はラックスだ。」
80年の時は簡単に埋まりそうになかった。
それでも、情報収集をして家を割り出し、家族の体面を果たすことができた。
「ご無沙汰して申し訳ございませんでした……。」
「えー、ようこそお帰りくださいました。」
「お父様もお母様もお変わりなく……。」
80ねんぶりの家族の再会なんて、こんなものだろう。
「えっと、この人が内務大臣の補佐官でススム・ホリスギさん。私の伴侶です。」
「ススム・ホリスギです。今回は突然お邪魔して申し訳ございません。」
「いやいや、こんな遠くまでよく来なすった。何もない村だが、ゆっくりしていってください。」
少しだけ打ち解けたあたりで、やっと俺を紹介してくれた。
お父さんのナックさんは、銀髪の30才くらいに見えるスマートな人だった。困るのはお母さんだ。メグという緑髪ロングのスレンダー女子で、顔だちもライラ・イザベルに似ている。
髪型が違っているおかげで何とか見分けがつく。
「それで、何で空なんて飛んできたのぉ?」
「あれなら、王都から1時間くらいで来られるんですよ。」
「1時間だとぉ!それなら、毎日でも行き来できるじゃねえか。」
「ええ。やっと完成したので、試験飛行がてらお邪魔した次第です。」
「ということわぁ、私もお城に行けるってことよね。」
「あれっ、小笠さんって王都へいったことなかったの?」
「そぉなのよね。ナックがぁ、行かせてくれなくて。」
メグさんは、時々間延びした独特のしゃべりかたをする。
「当たり前だ。お前みたいにトロい奴が王都になんて行ったら、すぐに奴隷商人につかまって売り飛ばされちまうだろ。」
あながち、無いとも言い切れない。
エルフの会話で気が付いた。
時々、子供のころの話になったりするのだが、100年から200年前のことなので、記憶に齟齬が生じるのだ。
しかも、4人とも言っていることが違っていると収集がつかない。
「それにしても懐かしいな。ライラが5才の夏だったか、頭から血を流して帰ってきた時は心臓が止まるかと思ったぞ。」
「あらぁ、血を流して帰ってきたのはイライザよねえ。」
「待って、ライラが血を流して帰ってきたのは、犬に足を噛まれたからよね。」
「それでぇ、頭からの出血を見て、おじいさんホントに心臓が止まっちゃったのよね。」
「おい!親父はまだ生きてるだろうが!」
こんな感じになってしまう。
「それで、今回訪問した理由の一つが、このメロンです。」
「ずいぶん大きな果実だな……。」
「私のぉ、顔くらいおおきいわぁ。」
「ライラとイザベラも初めて見るよね。」
二人がコクコクとうなづく。
収納から大き目のまな板を取り出し、折り畳みナイフで切りわたを除いて切り分けていく。
「な、なんという芳醇な香り!」
「甘いぃ、香水みたい。」
「こんなの初めてだわ。」
「こんな香りが外にもれたら大変なことになりますよ。」
「貴重な種ですから、きちんと保管しておきます。」
「貴重なのか?」
「この世界にはない果実ですからね。」
「どういうことだ?」
「俺の世界から取り寄せたんです。このナイフもバッグも、他にはないモノなんですよ。」
【あとがき】
長生きの種族って、こんな感じだと思うんですよね。記憶力に特化した種族でない限りは……。
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
World of Fantasia
神代 コウ
ファンタジー
ゲームでファンタジーをするのではなく、人がファンタジーできる世界、それがWorld of Fantasia(ワールド オブ ファンタジア)通称WoF。
世界のアクティブユーザー数が3000万人を超える人気VR MMO RPG。
圧倒的な自由度と多彩なクラス、そして成長し続けるNPC達のAI技術。
そこにはまるでファンタジーの世界で、新たな人生を送っているかのような感覚にすらなる魅力がある。
現実の世界で迷い・躓き・無駄な時間を過ごしてきた慎(しん)はゲーム中、あるバグに遭遇し気絶してしまう。彼はゲームの世界と現実の世界を行き来できるようになっていた。
2つの世界を行き来できる人物を狙う者。現実の世界に現れるゲームのモンスター。
世界的人気作WoFに起きている問題を探る、ユーザー達のファンタジア、ここに開演。
異世界踊り子見習いの聞き語り マルチカダムの恩返し~魔輝石探索譚異聞~
3・T・Orion
ファンタジー
踊り子リビエラに弟子入り真っ最中のウィア。
憧れて…家族説き伏せ進んだ道…ではあるが、今日も目指すべき本職と言える踊り子の修練より…つい性分に合う雑用働きに力を入れてしまう。
勿論…任されている師匠家族の子守り役もキッチリこなすが、何故か子守り対象から外れたはずの2歳下のニウカが以前にも増し絡んで来る。
ニウカにも何か理由があるのかもしれない…が、自身の正義に反する理不尽をウィアは許さない。
異議は山ほど申し立てる!
ドタバタと過ごす日々ではあるが、出来るだけ穏便に過ごすべく努力は惜しまない。実家の宿屋手伝いで聞き集めた魔物話を聞き語る事で、心動かしたり…言い聞かせたり…。
基本的には…喧嘩売ってくるニウカをギャフンと遣り込めるべく、ウィアは今日も楽しみながら語り始める。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ボッチの少女は、精霊の加護をもらいました
星名 七緒
ファンタジー
身寄りのない少女が、異世界に飛ばされてしまいます。異世界でいろいろな人と出会い、料理を通して交流していくお話です。異世界で幸せを探して、がんばって生きていきます。
とある元令嬢の選択
こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。
このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
マーベル子爵とサブル侯爵の手から逃げていたイリヤは、なぜか悪女とか毒婦とか呼ばれるようになっていた。そのため、なかなか仕事も決まらない。運よく見つけた求人は家庭教師であるが、仕事先は王城である。
嬉々として王城を訪れると、本当の仕事は聖女の母親役とのこと。一か月前に聖女召喚の儀で召喚された聖女は、生後半年の赤ん坊であり、宰相クライブの養女となっていた。
イリヤは聖女マリアンヌの母親になるためクライブと(契約)結婚をしたが、結婚したその日の夜、彼はイリヤの身体を求めてきて――。
娘の聖女マリアンヌを立派な淑女に育てあげる使命に燃えている契約母イリヤと、そんな彼女が気になっている毒舌宰相クライブのちょっとずれている(契約)結婚、そして聖女マリアンヌの成長の物語。
【現代異類婚姻譚】約束の花嫁 ~イケメン社長と千年の恋~
敷島 梓乃
恋愛
転職してベンチャー企業の超絶イケメン社長の秘書になった百合。とんとん拍子に社内恋愛、結婚へと話が進むものの、社長には何か重大な秘密があるようで……? ちょっと季節外れですが、節分ネタです。現代の異類婚姻譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる