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第5章
ネコ耳娘
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「「「こっ……これは……」」」
「これが、新ジョブだというのですか?
そもそも、そのネコ耳とネコの手とシッポは、新しいジョブに必要なんですか?」
「こんなジョブ……信じてもらえるわけないから、内緒にしてッてあれほどお願いしたのに……」
「サクラ様、耳も手もシッポも、すべて本物です。
癒猫娘(いやしねこ)というのがジョブ名だそうです。
ジョブチェンジで形態が変わる事などこれまで知られていませんでしたが、それだけ特殊なジョブだと思われます」
「精霊さんの形態として、ケモ耳モードというのを聞いたことがありますけど、それとは違うのですか?」
「耳などは、誇張されています。尻尾はチーターの方が、固くて少し長いです。
これは、チーターの尻尾は、走る時のバランスを取るために使うためで、猫とは少し違っています」
「ねえ、イシュタル。実際に比較していただいた方が分かりやすいと思うけど?」
「ぐっ……そうきましたか。
仕方ありませんね。
ちょっと失礼します」
そういうと、イシュタルはパンツを少し下げた。そこからしっぽがムクムクと伸びてくる。
同時に頭頂付近に耳が生えてくる。
「これが俗に言うケモ耳モードです。
ですが、一番違うのは手というか前足ですね。
このように、チーターの爪は、走ることに特化しているので出たまま引っ込めることはできません。
ところが、カーリーの爪は出し入れが可能な、完全に猫型となっています」
「カーリーのチーターとしての特徴は無視された、ジョブ用の形態なんですね」
「でも、なんでミニスカメイド服なんですか?」
「どうやら、聖メイドから派生したジョブとスキルみたいなんです。
苦しむタケルさんを見て、浴槽でマッサージを続ける中で発生したスキルを紹介させていただきます。
やっぱり、ここはタケルさんに体験していただきましょう……裸になってうつ伏せになってくださいな。
パンツまで脱がなくていいですから」
「さっ、カーリー、やってください」
「はい。ご主人様、失礼いたします」
カーリーの手が、腰に伸びてくる。
プニュ……プニュッ……
「あっ……」
やや熱を帯びた肉球が、腰から背骨沿いに肩甲骨へ。
首筋を揉んだあとで、肩から指先へと移動する。
「気持ちいい……」
「これがこのジョブ専用のスキル”肉球マッサージ”です」
「ご主人様、眠たかったら寝てくだすって結構ですからね」
「寝たら、この気持ちよさが分からないじゃないか。そんな勿体無いことできません」
指先から、頭皮マッサージに移行する。
少しだけ爪をたてて、入念に行われるそれは……極上だった。
「ああ……あああ……肉球による圧迫と、爪の適度な刺激が……ここは天国か……」
「タケル……そんなに気持ちいいの?」
「姉ちゃん……、料理とこのマッサージ……
もう、カーリー抜きの生活なんて考えられない……」
「まあ、ご主人様ったら……」
「はい、今日はお披露目なので、タケル様はこれくらいにして、サクラ様横になってください」
「えっ、私もやってもらえるの?」
「はい。まだ練習中なんですが、オイルを使ったマッサージをお試しください」
「オイル?」
「はい。先日お渡ししたオイルは、肌荒れとか出ていませんよね?」
「ええ、入浴後に使っているわ。
おかげで、お肌がプルンプルンよ」
「モア様に調合していただいた、特殊なハーブとホホバオイルのブレンドです」
カーリーはオイルを手に馴染ませ、サクラ姉ちゃんのお尻からマッサージを始めた。
「……ひゃあ……あふん……あん……ん~……ああ……」
「あの耳が、センサーになっているらしく、血行の悪い場所なんかは手に取るように分かるんだそうです」
「ああ、ダメよ……ダメ……こんなのを、タケルが独占するなんて……ああ……」
「このジョブ唯一の弱点は……、あの手では、ボタンがはめられないって事です。
一人で着替えもできないし、本当にマッサージだけに特化したジョブなんです」
こうして、新ジョブのお披露目は終わった。
「これが、新ジョブだというのですか?
そもそも、そのネコ耳とネコの手とシッポは、新しいジョブに必要なんですか?」
「こんなジョブ……信じてもらえるわけないから、内緒にしてッてあれほどお願いしたのに……」
「サクラ様、耳も手もシッポも、すべて本物です。
癒猫娘(いやしねこ)というのがジョブ名だそうです。
ジョブチェンジで形態が変わる事などこれまで知られていませんでしたが、それだけ特殊なジョブだと思われます」
「精霊さんの形態として、ケモ耳モードというのを聞いたことがありますけど、それとは違うのですか?」
「耳などは、誇張されています。尻尾はチーターの方が、固くて少し長いです。
これは、チーターの尻尾は、走る時のバランスを取るために使うためで、猫とは少し違っています」
「ねえ、イシュタル。実際に比較していただいた方が分かりやすいと思うけど?」
「ぐっ……そうきましたか。
仕方ありませんね。
ちょっと失礼します」
そういうと、イシュタルはパンツを少し下げた。そこからしっぽがムクムクと伸びてくる。
同時に頭頂付近に耳が生えてくる。
「これが俗に言うケモ耳モードです。
ですが、一番違うのは手というか前足ですね。
このように、チーターの爪は、走ることに特化しているので出たまま引っ込めることはできません。
ところが、カーリーの爪は出し入れが可能な、完全に猫型となっています」
「カーリーのチーターとしての特徴は無視された、ジョブ用の形態なんですね」
「でも、なんでミニスカメイド服なんですか?」
「どうやら、聖メイドから派生したジョブとスキルみたいなんです。
苦しむタケルさんを見て、浴槽でマッサージを続ける中で発生したスキルを紹介させていただきます。
やっぱり、ここはタケルさんに体験していただきましょう……裸になってうつ伏せになってくださいな。
パンツまで脱がなくていいですから」
「さっ、カーリー、やってください」
「はい。ご主人様、失礼いたします」
カーリーの手が、腰に伸びてくる。
プニュ……プニュッ……
「あっ……」
やや熱を帯びた肉球が、腰から背骨沿いに肩甲骨へ。
首筋を揉んだあとで、肩から指先へと移動する。
「気持ちいい……」
「これがこのジョブ専用のスキル”肉球マッサージ”です」
「ご主人様、眠たかったら寝てくだすって結構ですからね」
「寝たら、この気持ちよさが分からないじゃないか。そんな勿体無いことできません」
指先から、頭皮マッサージに移行する。
少しだけ爪をたてて、入念に行われるそれは……極上だった。
「ああ……あああ……肉球による圧迫と、爪の適度な刺激が……ここは天国か……」
「タケル……そんなに気持ちいいの?」
「姉ちゃん……、料理とこのマッサージ……
もう、カーリー抜きの生活なんて考えられない……」
「まあ、ご主人様ったら……」
「はい、今日はお披露目なので、タケル様はこれくらいにして、サクラ様横になってください」
「えっ、私もやってもらえるの?」
「はい。まだ練習中なんですが、オイルを使ったマッサージをお試しください」
「オイル?」
「はい。先日お渡ししたオイルは、肌荒れとか出ていませんよね?」
「ええ、入浴後に使っているわ。
おかげで、お肌がプルンプルンよ」
「モア様に調合していただいた、特殊なハーブとホホバオイルのブレンドです」
カーリーはオイルを手に馴染ませ、サクラ姉ちゃんのお尻からマッサージを始めた。
「……ひゃあ……あふん……あん……ん~……ああ……」
「あの耳が、センサーになっているらしく、血行の悪い場所なんかは手に取るように分かるんだそうです」
「ああ、ダメよ……ダメ……こんなのを、タケルが独占するなんて……ああ……」
「このジョブ唯一の弱点は……、あの手では、ボタンがはめられないって事です。
一人で着替えもできないし、本当にマッサージだけに特化したジョブなんです」
こうして、新ジョブのお披露目は終わった。
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