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第四章 

砂地獄

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地下3階層に降りる。

相変わらずの砂と岩の世界。
上と違うのは、水があったことだ。
そのため、モンスター層が少し変わり、爬虫類系が多いが、主に毒系のスキルだったので、要らない。
これまでと同じように、離れた場所から吸収していく。

「ここって、上級だったよね」

「手ごたえがありませんか」

「そうだね、毒系が多くて、不意打ちをくらったりすととやっかいだけど、探査系のいるパーティーなら全然問題ないでしょ」

「探査系がいても、毎回遠方から魔法使っていたら、結構しんどいんじゃないでしょうか。
このパーティーみたいに、吸い取るだけで、自動回復すら発動しない集団なんて見たことないですから」

「そうなのかな……
うん?……これかな……」

「何か出ました?」

「ほら、8m先の真ん中に、すり鉢みたいに窪んでいるところがあるでしょ」

「ええ」

「あの一番下に、スナジゴクが潜んでいる。
そうなると、成虫がいそうだな……
あの真ん中で座っている、ファントムっていうのが成虫っぽいね。
スキルは幻惑、相手の望む幻覚を見せておびき寄せる……面白そうだから、コピーしよう」

「どんな幻覚を見せてくれるんでしょうかね?」

「俺達には、状態異常無効があるからな」

「なんだか、ちょっと残念な気もしますね」

「成虫を囲むように、スナジゴクが5匹か。
よし、カゲリ、成虫に精神操作やってみて。
……OKだね。
じゃあ、A班が一番手前、B班は左側、C班はその奥ね。
吸収開始!」

成虫は魅惑のナイフをドロップしたので、カーリーに装備させる。
地下3階にはもう一組スナジゴクがいたので、同様の方法で撃破し、二本目のナイフは姫の装備にする。

「やっぱり、上級にしては手応えがなさ過ぎるな……
ここが一番奥で、手前に分岐は無かったよな……」

「そうですねご主人様。見落としはなかったハズです」

「いったい、どんなカラクリがあるんだ。
どうやって隠れているんだ……
うん?……なんだ……」

「どうしたんですか?」

「なんか来る!」

ゴゴゴッと、振動とともにそいつが砂の中から姿を現す。

「ばかな、探査には何も反応しなかったぞ!」

3mほどの楕円形の口で砂を取り込んでいる。取り込んだ砂を背中から放射状に噴出している。

「でかい、みんなこっちへ来い!
モア、結界を頼む!」

「マグちゃんが、岩に邪魔されて遅れてます!」
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