69 / 141
第四章
砂地獄
しおりを挟む
地下3階層に降りる。
相変わらずの砂と岩の世界。
上と違うのは、水があったことだ。
そのため、モンスター層が少し変わり、爬虫類系が多いが、主に毒系のスキルだったので、要らない。
これまでと同じように、離れた場所から吸収していく。
「ここって、上級だったよね」
「手ごたえがありませんか」
「そうだね、毒系が多くて、不意打ちをくらったりすととやっかいだけど、探査系のいるパーティーなら全然問題ないでしょ」
「探査系がいても、毎回遠方から魔法使っていたら、結構しんどいんじゃないでしょうか。
このパーティーみたいに、吸い取るだけで、自動回復すら発動しない集団なんて見たことないですから」
「そうなのかな……
うん?……これかな……」
「何か出ました?」
「ほら、8m先の真ん中に、すり鉢みたいに窪んでいるところがあるでしょ」
「ええ」
「あの一番下に、スナジゴクが潜んでいる。
そうなると、成虫がいそうだな……
あの真ん中で座っている、ファントムっていうのが成虫っぽいね。
スキルは幻惑、相手の望む幻覚を見せておびき寄せる……面白そうだから、コピーしよう」
「どんな幻覚を見せてくれるんでしょうかね?」
「俺達には、状態異常無効があるからな」
「なんだか、ちょっと残念な気もしますね」
「成虫を囲むように、スナジゴクが5匹か。
よし、カゲリ、成虫に精神操作やってみて。
……OKだね。
じゃあ、A班が一番手前、B班は左側、C班はその奥ね。
吸収開始!」
成虫は魅惑のナイフをドロップしたので、カーリーに装備させる。
地下3階にはもう一組スナジゴクがいたので、同様の方法で撃破し、二本目のナイフは姫の装備にする。
「やっぱり、上級にしては手応えがなさ過ぎるな……
ここが一番奥で、手前に分岐は無かったよな……」
「そうですねご主人様。見落としはなかったハズです」
「いったい、どんなカラクリがあるんだ。
どうやって隠れているんだ……
うん?……なんだ……」
「どうしたんですか?」
「なんか来る!」
ゴゴゴッと、振動とともにそいつが砂の中から姿を現す。
「ばかな、探査には何も反応しなかったぞ!」
3mほどの楕円形の口で砂を取り込んでいる。取り込んだ砂を背中から放射状に噴出している。
「でかい、みんなこっちへ来い!
モア、結界を頼む!」
「マグちゃんが、岩に邪魔されて遅れてます!」
相変わらずの砂と岩の世界。
上と違うのは、水があったことだ。
そのため、モンスター層が少し変わり、爬虫類系が多いが、主に毒系のスキルだったので、要らない。
これまでと同じように、離れた場所から吸収していく。
「ここって、上級だったよね」
「手ごたえがありませんか」
「そうだね、毒系が多くて、不意打ちをくらったりすととやっかいだけど、探査系のいるパーティーなら全然問題ないでしょ」
「探査系がいても、毎回遠方から魔法使っていたら、結構しんどいんじゃないでしょうか。
このパーティーみたいに、吸い取るだけで、自動回復すら発動しない集団なんて見たことないですから」
「そうなのかな……
うん?……これかな……」
「何か出ました?」
「ほら、8m先の真ん中に、すり鉢みたいに窪んでいるところがあるでしょ」
「ええ」
「あの一番下に、スナジゴクが潜んでいる。
そうなると、成虫がいそうだな……
あの真ん中で座っている、ファントムっていうのが成虫っぽいね。
スキルは幻惑、相手の望む幻覚を見せておびき寄せる……面白そうだから、コピーしよう」
「どんな幻覚を見せてくれるんでしょうかね?」
「俺達には、状態異常無効があるからな」
「なんだか、ちょっと残念な気もしますね」
「成虫を囲むように、スナジゴクが5匹か。
よし、カゲリ、成虫に精神操作やってみて。
……OKだね。
じゃあ、A班が一番手前、B班は左側、C班はその奥ね。
吸収開始!」
成虫は魅惑のナイフをドロップしたので、カーリーに装備させる。
地下3階にはもう一組スナジゴクがいたので、同様の方法で撃破し、二本目のナイフは姫の装備にする。
「やっぱり、上級にしては手応えがなさ過ぎるな……
ここが一番奥で、手前に分岐は無かったよな……」
「そうですねご主人様。見落としはなかったハズです」
「いったい、どんなカラクリがあるんだ。
どうやって隠れているんだ……
うん?……なんだ……」
「どうしたんですか?」
「なんか来る!」
ゴゴゴッと、振動とともにそいつが砂の中から姿を現す。
「ばかな、探査には何も反応しなかったぞ!」
3mほどの楕円形の口で砂を取り込んでいる。取り込んだ砂を背中から放射状に噴出している。
「でかい、みんなこっちへ来い!
モア、結界を頼む!」
「マグちゃんが、岩に邪魔されて遅れてます!」
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル) ~今日から地獄生物の飼育員ってマジっすか!?~
白那 又太
ファンタジー
とあるアパートの一室に住む安楽 喜一郎は仕事に忙殺されるあまり、癒しを求めてペットを購入した。ところがそのペットの様子がどうもおかしい。
日々成長していくペットに少し違和感を感じながらも(比較的)平和な毎日を過ごしていた喜一郎。
ところがある日その平和は地獄からの使者、魔王デボラ様によって粉々に打ち砕かれるのであった。
目指すは地獄の楽園ってなんじゃそりゃ!
大したスキルも無い! チートも無い! あるのは理不尽と不条理だけ!
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル)どうぞお楽しみください。
【本作は小説家になろう様、カクヨム様でも同時更新中です】
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
生臭坊主の異世界転生 死霊術師はスローライフを送れない
しめさば
ファンタジー
急遽異世界へと転生することになった九条颯馬(30)
小さな村に厄介になるも、生活の為に冒険者に。
ギルドに騙され、与えられたのは最低ランクのカッパープレート。
それに挫けることなく日々の雑務をこなしながらも、不慣れな異世界生活を送っていた。
そんな九条を優しく癒してくれるのは、ギルドの担当職員であるミア(10)と、森で助けた狐のカガリ(モフモフ)。
とは言えそんな日常も長くは続かず、ある日を境に九条は人生の転機を迎えることとなる。
ダンジョンで手に入れた魔法書。村を襲う盗賊団に、新たなる出会い。そして見直された九条の評価。
冒険者ギルドの最高ランクであるプラチナを手にし、目標であるスローライフに一歩前進したかのようにも見えたのだが、現実はそう甘くない。
今度はそれを利用しようと擦り寄って来る者達の手により、日常は非日常へと変化していく……。
「俺は田舎でモフモフに囲まれ、ミアと一緒にのんびり暮らしていたいんだ!!」
降りかかる火の粉は魔獣達と死霊術でズバッと解決!
面倒臭がりの生臭坊主は死霊術師として成り上がり、残念ながらスローライフは送れない。
これは、いずれ魔王と呼ばれる男と、勇者の少女の物語である。
婚約者が隣国の王子殿下に夢中なので潔く身を引いたら病弱王女の婚約者に選ばれました。
ユウ
ファンタジー
辺境伯爵家の次男シオンは八歳の頃から伯爵令嬢のサンドラと婚約していた。
我儘で少し夢見がちのサンドラは隣国の皇太子殿下に憧れていた。
その為事あるごとに…
「ライルハルト様だったらもっと美しいのに」
「どうして貴方はライルハルト様じゃないの」
隣国の皇太子殿下と比べて罵倒した。
そんな中隣国からライルハルトが留学に来たことで関係は悪化した。
そして社交界では二人が恋仲で悲恋だと噂をされ爪はじきに合うシオンは二人を思って身を引き、騎士団を辞めて国を出ようとするが王命により病弱な第二王女殿下の婚約を望まれる。
生まれつき体が弱く他国に嫁ぐこともできないハズレ姫と呼ばれるリディア王女を献身的に支え続ける中王はシオンを婿養子に望む。
一方サンドラは皇太子殿下に近づくも既に婚約者がいる事に気づき、シオンと復縁を望むのだが…
HOT一位となりました!
皆様ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる