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第四章
スター種とのコミュニケーション
しおりを挟む「やめておきなさいスフィ、出会った頃ならともかく、今では相手にならないわ」
「待てよコア、聞き捨て出来ないなぁ……
会ってから一週間も経っていないんだぞ」
「うちの迷宮を一人で攻略できるのよ。
それも、バジリスクって超級モンスターを倒すおまけ付きでね」
「バジリスクは僕一人じゃ無理だよ。あの時もライムがいなかったら危なかった」
「バジリスクを一人で倒せるとしたら……今の冒険者じゃあムリでしょうね。
それにスフィ、あなたはタケルのステータスを見られると思うけど、多分10才の子供がこんな高いステータスである筈がないとか思ってない?」
「当然だろう!こんな子供がいてたまるか!」
「そこが大きな勘違いなのよ。
万一、その数値が事実でもスフィと互角くらいだと思うけど、多分、現実はその3倍くらいだと思うわ」
「さ・・・3倍だと!
魔力と筋力が3000Pを超えているというのか!」
「あら、コアさんたら、約束を破ってしまいましたね」
「いや、これは……スフィの身を案じて……」
「いえ、ご主人さまが一人で攻略できるというのは、公表しておりませんし、能力値も迷宮攻略での想定です」
「カッ、カーリー、友だちだよね私たち……」
「まあ、コアさんに貸しておきましょう。
それとタケル、こういう言い方は失礼なんだけど、今更スフィさんと模擬戦を行っても、あまり意味はありませんよ」
「でも、大型のモンスター攻略の役に立つと思うんだけど……」
「ご主人様、それでしたら私がいつでもお相手させていただきますから」
「そろそろ、話を戻しますね。
できれば、地下の環境を地上並にしたいと思います。
そのために世界樹の若木を植えて、地上の光を取り込めないか、これは財団と世界樹管理組合で検討中です。
これが実現できれば、地上の植物を植える事も可能となります」
「じゃあ、そのへんは結果待ちね」
「はい。
ですので、僕たちが今取り組むのは、スター種を集める事になりますかね。
その上で、彼らの要望を確認してできれば繁殖に必要な条件を整えていく」
「コーティングやイルミネーションは、数が確保出来てからね」
「彼らを集めるためには、コミュニケーションが不可欠で、となるとタケル君が迷宮に出る時には何も出来なくなってしまいます」
「ファイを残して貰っても……ダメか」
「そうなんです。
コアさんが一度コミュニケーションに成功しましたが、タケル君が魔力を補給してからはリンクできないそうです」
「そうなると、誰かがテイムしないとムリって事になりますね」
「MRSの人達や、ヒメちゃんの血は?」
「スフィがテイムのジョブを持っているんだが、残念なことに魔力の総量が全然足りない」
「全然ですか……」
「ああ、10%程度しかなくてな、すまん」
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