34 / 141
第三章 MRS
MRS本部
しおりを挟む
MRSは海南島にある。というか、海南島自体が国となっており、近接する半島を含めたエリアがMRSを構成する。
NJPとは隣接しているとは言っても、2000kmの距離はあるが、国際線とアジア周遊のどちらでも利用可能で、約1時間で訪問する事ができる。
主要な産業は、サトウキビを中心とした農業と、山間部からの鉱石だが、果実類も豊富だ。
レモンちゃんは、手土産をどうするか悩んでいるようだったが、姫ちゃんの実家から真珠の加工品と、ノアちゃんの実家から海産物の缶詰が届いた。
どちらも、NJPを代表する人気商品で、どこに出しても恥ずかしくない品だった。
MRSの発着場に降りると、各国の大使館は目の前だ。
1000年前、航空便の就航にあわせNJPが敷設したもので、その後何度か建て替えされたものの、基本的なところは変わっていない。
つまり、一時的な滞在者の宿泊設備を備えた各国の大使館が並んでいるのだ。
このため、首都圏では旅客業が発展せず、個人宅が民宿形態をとったりホームステイを受け入れている。
大使館エリアは厳重な結界で隔離され、出入りをチェックされている。
発着場から大使館エリアに直行せざるを得ない構成なっているため、俺たちは大使館に入り部屋を割り当てられるとすることがなくなった・・・わけではない。
「魔力を補給してください」
ベッドに寝転がった俺に、唇を寄せてくるモア……
「えっ、昨日満タンになったんじゃないの?」
9
「私の中には、世界樹の実が3個内蔵されています。
まだ2個は空のままですよ」
「ちなみに、フルに補給するには、どれくらいの魔力が必要なの?」
「約10万です。ですから、早く魔力の総量をあげてくださいね。
そうですわ。早く上がるように、上級の迷宮へ行きましょう」
「えっ、行きたい!」
「上級の迷宮に挑戦するためにも、私の魔力を満タンにしていただかなければ」
「うん」
唇を重ね、続けてライムとファイにも補給しておく。
その直後に呼び出しがあり、MRSに関するガイダンスを受けた。
大使館エリアにもショップや娯楽施・設飲食店などがあるため、翌朝までは自由だといわれた。
俺は”お客さん”ではないため、中央エリアに連れていかれ、議会メンバーへの報告会に参加する。
ホールにはすでに5人のメンバーと、レオ・スフィ・コアの3人が揃っていた。
「やあ、すまないね。
私はレッドリスト管理部会のトールです。モアさん、タケル君、よろしく」
「よろしくお願いします」
他にも精霊審議会会長とか国務委員長とか自己紹介された。
NJPとは隣接しているとは言っても、2000kmの距離はあるが、国際線とアジア周遊のどちらでも利用可能で、約1時間で訪問する事ができる。
主要な産業は、サトウキビを中心とした農業と、山間部からの鉱石だが、果実類も豊富だ。
レモンちゃんは、手土産をどうするか悩んでいるようだったが、姫ちゃんの実家から真珠の加工品と、ノアちゃんの実家から海産物の缶詰が届いた。
どちらも、NJPを代表する人気商品で、どこに出しても恥ずかしくない品だった。
MRSの発着場に降りると、各国の大使館は目の前だ。
1000年前、航空便の就航にあわせNJPが敷設したもので、その後何度か建て替えされたものの、基本的なところは変わっていない。
つまり、一時的な滞在者の宿泊設備を備えた各国の大使館が並んでいるのだ。
このため、首都圏では旅客業が発展せず、個人宅が民宿形態をとったりホームステイを受け入れている。
大使館エリアは厳重な結界で隔離され、出入りをチェックされている。
発着場から大使館エリアに直行せざるを得ない構成なっているため、俺たちは大使館に入り部屋を割り当てられるとすることがなくなった・・・わけではない。
「魔力を補給してください」
ベッドに寝転がった俺に、唇を寄せてくるモア……
「えっ、昨日満タンになったんじゃないの?」
9
「私の中には、世界樹の実が3個内蔵されています。
まだ2個は空のままですよ」
「ちなみに、フルに補給するには、どれくらいの魔力が必要なの?」
「約10万です。ですから、早く魔力の総量をあげてくださいね。
そうですわ。早く上がるように、上級の迷宮へ行きましょう」
「えっ、行きたい!」
「上級の迷宮に挑戦するためにも、私の魔力を満タンにしていただかなければ」
「うん」
唇を重ね、続けてライムとファイにも補給しておく。
その直後に呼び出しがあり、MRSに関するガイダンスを受けた。
大使館エリアにもショップや娯楽施・設飲食店などがあるため、翌朝までは自由だといわれた。
俺は”お客さん”ではないため、中央エリアに連れていかれ、議会メンバーへの報告会に参加する。
ホールにはすでに5人のメンバーと、レオ・スフィ・コアの3人が揃っていた。
「やあ、すまないね。
私はレッドリスト管理部会のトールです。モアさん、タケル君、よろしく」
「よろしくお願いします」
他にも精霊審議会会長とか国務委員長とか自己紹介された。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説

転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

ゲーム世界の1000年後に転生した俺は、最強ギフト【無の紋章】と原作知識で無双する
八又ナガト
ファンタジー
大人気VRMMORPG『クレスト・オンライン』。
通称『クレオン』は、キャラクリエイト時に選択した紋章を武器とし、様々な強敵と戦っていくアクションゲームだ。
そんなクレオンで世界ランク1位だった俺は、ある日突然、ゲーム世界の1000年後に転生してしまう。
シルフィード侯爵家の次男ゼロスとして生まれ変わった俺に与えられたのは、誰もが「無能」と蔑む外れギフト【無の紋章】だった。
家族からの失望、兄からの嘲笑。
そんな中、前世の記憶と知識を持つ俺だけが知っていた。
この【無の紋章】こそ、全てのスキルを習得できる“最強の才能”だということを。
「決まりだな。俺はこの世界でもう一度、世界最強を目指す!」
ゲーム知識と【無の紋章】を駆使し、俺は驚く程の速度で力を身に着けていく。
やがて前世の自分すら超える最強の力を手にした俺は、この世界でひたすらに無双するのだった――

落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気が付くと見知らぬ部屋にいた。
最初は、何が起こっているのか、状況を把握する事が出来なかった。
でも、鏡に映った自分の姿を見た時、この世界で生きてきた、リュカとしての記憶を思い出した。
記憶を思い出したはいいが、状況はよくなかった。なぜなら、貴族では失敗した人がいない、召喚の儀を失敗してしまった後だったからだ!
貴族としては、落ちこぼれの烙印を押されても、5歳の子供をいきなり屋敷の外に追い出したりしないだろう。しかも、両親共に、過保護だからそこは大丈夫だと思う……。
でも、両親を独占して甘やかされて、勉強もさぼる事が多かったため、兄様との関係はいいとは言えない!!
このままでは、兄様が家督を継いだ後、屋敷から追い出されるかもしれない!
何とか兄様との関係を改善して、追い出されないよう、追い出されてもいいように勉強して力を付けるしかない!
だけど、勉強さぼっていたせいで、一般常識さえも知らない事が多かった……。
それに、勉強と兄様との関係修復を目指して頑張っても、兄様との距離がなかなか縮まらない!!
それでも、今日も関係修復頑張ります!!
5/9から小説になろうでも掲載中
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる