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第一章
第3話 風の神様がカエルに呑み込まれて捉えられていた
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水環(みなわ)様が仲間に入ってくれたおかげで、水場を気にせずに遠出できるようになった。
片道10km、往復で20kmまでは日帰りで行けるからだ。
体力もついてきて、投擲の腕もあがってきた俺にとっては、毎日が冒険旅行みたいなものだった。
歩ける距離が伸びてきたために、周辺の村や里にも行けるのだが、俺は忌部の出身だから村の中に入る事はできない。
それでも、村に出入りする商人らしき人を見かければ、獲物を買い取ってもらう事もできた。
キツネやカワウソなら、一匹100円で買ってもらえる。
家にキツネやウサギを持ち帰れば、母ちゃんが皮を剥いで陰干しして毛皮にできる。
肉も塩をまぶして干せば乾燥肉にできる。
それに、水環様がいるので、寝る前に水を浴びて身体を洗う事もできるようになった。
これまでは、週に一度くらい、川に入って汚れを落としていたのだが、生活にゆとりができたので、母ちゃんが石鹸を買ってきてくれた。
だから、母ちゃんと一緒に水を浴びて、石鹸で身体を洗ってもらい、伸びた髪も切ってもらえるのだ。
母ちゃんには、水環様とお釜様の事も話してある。
最初は驚かれたが、オロシという一族は、複数の神様の力を使える者がいるらしい。
ただ、マトイの一族とは違って、部分的に力を使わせてもらっているようだ。
詳しいことは分からない。
だけど、そういう事もあるんだと理解した。
俺は、母ちゃんの知り合いの猟師の爺さんに金を払って、獲物の解体を教えてもらった。
例えば70kg程のイノシシやシカならば、血を抜いて内臓と骨と頭を落とせば20kg以下になるそうだ。
それなら、俺でも持ち帰る事ができる。
解体の技術を身につけた俺は、シカ・ヤギ・イノシシの棲むエリアも遠征対象となった。
「っていうか、ナニあれ!」
”キュキュキュ!”
「えっ、あれが妖怪なの!」
”キュキュッ”
「妖怪も神様の形態とか、ありえないっしょ!」
山中で目にしたのは、人間ほどの大きさに育った深緑色のガマだった。
その頭部に、半分肉にめり込んだ同色の球体……多分、神様が見える。
「えっ、あれが纏なの!」
”キュキュキュュッ!”
「へえ、それであの神様は何の神様なのかな?」
針神様達がいうには、多分風の神じゃないかとの事。
普段は上空を漂っているらしいのだが……。
「それって、あのガマに取り込まれたって事?」
”キュィ”
「えっ、あの神様を開放しろって。うん、分かった。」
木影から葦の茎を飛ばす。
標的が大きい分、外れる事はなかった。
2射、3射。5射目で俺に気づいたようで、ドスンドスンとこっちに向かって飛び跳ねてくる。
3m程の距離まで近づいた時に、そこから一気に飛びかかってきた。
とんでもない跳躍力である。
突進をかわしながら、持っていた葦の槍をカウンター気味に突き刺すと胸元から背中まで突き抜けた。
それでも、ガマのやつは、舌を鞭のようにして薙いでくる。
それをギリギリでかわしながら葦の矢を打ち込んでいく。
反転してきた舌に左腕を弾かれたが、構わずに葦を打ち込んでいく。
弾かれた左腕はジンジンと痺れて動かないが、腰に刺しておいた木刀を抜いて硬化をかけ、薙いできた舌を切り落とすと、ガマはドンと横倒しになりピクピクと痙攣を始めた。
腹を割くと、ガマは完全に沈黙した。
左手は赤黒く変色してマヒしている。
俺はガマの頭を切り開いて神様を引っ張り出すと、水環様が水を吹きかけて奇麗にしていく。
「動かないね……神様。」
”キュキュッ”
「えっ、風を吹きかけるの。」
そばに生えていたフキの葉を硬化して仰いでいると、神様は身を起こしてキョロキョロしている。
神様同士でキュキュッっと会話していると、元気になったのかそよ風に乗って神様は宙に浮いた。
「へえ、本当に風の神様なんだ。」
”キュキュッ”
「流風(るふう)様っていうんだ。また会えるといいね、バイバイ。」
流風様は風に乗って飛んでいった。
”キュキュ?”
「ああ、左手は少し痛いな。指はマヒしちゃってあんまり動かないけど……。」
力を入れてゆっくりと指を伸ばすと激しく痛んだ。
「くっ……。」
すると神様たちは藪の中に入っていき、草を摘んできた。
「それはナニ?」
”キュ”
「えっ、打ち身に効く薬草なんだ。」
神様たちはその葉を切り刻み、赤黒くはれた場所に貼り付け、大きめの葉っぱを上からかぶせてくれた。
そして背嚢から手拭いを取り出して腕に巻いてくれた。
「ありがとう。やっぱり神様はいろんな事を知っているんだね。」
”キュキュッ”
「えへへ。助かるよ。」
神様に言われて、ガマの足を切り落とし、モモの肉を剥いで笹の葉で包み背嚢に入れて背負う。
右手しか使えないのは辛いが、今日はこれで帰る事にした。
最近、神様たちは肩の上がお気に入りで、両方の肩は取り合いになっている。
あぶれた一人は背嚢の中とか頭の上で過ごしている。
”キュキュッ!”
突然、頭の上の方から声がした。
見上げると流風様が浮かんでいた。
”キュウ”
「えっ、前方にクマがいるの!」
”キュキュ”
「わかった。」
流風様の誘導にしたがってクマとの遭遇は回避できたらしい。
「ありがとう。」
”キュウ”
流風様は嬉しそうに上空に戻っていった。
こんな風に、風の神様に気にかけてもらえるなんて、嬉しい事だ。
家に帰ると、母ちゃんに驚かれた。
「どうしたの、すごく腫れてるじゃない!」
「でかいガマにやられた。」
「カエルにっ!もしかして毒?」
「分かんないよ。ムチみたいな舌で打たれたんだ。」
「ムチ?どんなカエルよ。」
「えっとね、多分俺より大きいヤツ。」
「えっ?カエルよね……。」
「うん。これがカエルのモモ肉……。」
「どうしたの!大丈夫!」
話しているうちに頭がクラクラしてきた。
母ちゃんに支えられて布団で横になり、そのまま意識を失ったようだ。
目が覚めたのは、朝だった。
「水環様、ずっと冷やしてくれてたの?」
”キュキュィ”
「ありがとう。腫れもだいぶひいたみたいだ。」
”キュキュ”
「うん、そうだね。今日は出かけないでおとなしくしているよ。」
「あら、起きたのね。大丈夫?」
「うん。水環様がずっと冷やしてくれてたみたい。」
「そうね。様子を見てたけど、時々手拭いが解けてたからそうじゃないかって思ってた。」
「えへへ。おれって、恵まれてるんだね。」
「そうね……。父ちゃんも爺ちゃんもやられちゃったけど、こうして生きているんだもんね。」
その日は、家でゆっくりしていた。
外は大雨だし、ちょうどよかったかもしれない。
「あれっ?流風様、どうしたの?」
天井のあたりでフワフワ浮いている流風様を見つけたのだ。
”キュキュキュゥ”
「へえ、大風様ってそんなに怖いんだ。」
”キュッ”
「えっ、巻き込まれて海まで連れて行かれちゃった事があるんだ。それは怖いね。」
そうか。台風とかも、神様が関係しているのか。
大風様というのを流風様から聞いているのは楽しかった。
色は濃い灰色で、トゲトゲの頭らしい。
力の強い風の神様は、他の神様を寄せ付けないらしい。
まだ俺には見えないと思うが、そういう強い神様を纏えれば悪魔や天使には負けないんだろうけどな。
だけど、俺にだって、これだけ神様がついていてくれるんだ。
俺自身ももっと力をつけて、神様と一緒に成長していこう。
【あとがき】
自然現象にも神様が関与している。
Youtube動画
https://www.youtube.com/watch?v=xtoZYlZEOHE
片道10km、往復で20kmまでは日帰りで行けるからだ。
体力もついてきて、投擲の腕もあがってきた俺にとっては、毎日が冒険旅行みたいなものだった。
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それでも、村に出入りする商人らしき人を見かければ、獲物を買い取ってもらう事もできた。
キツネやカワウソなら、一匹100円で買ってもらえる。
家にキツネやウサギを持ち帰れば、母ちゃんが皮を剥いで陰干しして毛皮にできる。
肉も塩をまぶして干せば乾燥肉にできる。
それに、水環様がいるので、寝る前に水を浴びて身体を洗う事もできるようになった。
これまでは、週に一度くらい、川に入って汚れを落としていたのだが、生活にゆとりができたので、母ちゃんが石鹸を買ってきてくれた。
だから、母ちゃんと一緒に水を浴びて、石鹸で身体を洗ってもらい、伸びた髪も切ってもらえるのだ。
母ちゃんには、水環様とお釜様の事も話してある。
最初は驚かれたが、オロシという一族は、複数の神様の力を使える者がいるらしい。
ただ、マトイの一族とは違って、部分的に力を使わせてもらっているようだ。
詳しいことは分からない。
だけど、そういう事もあるんだと理解した。
俺は、母ちゃんの知り合いの猟師の爺さんに金を払って、獲物の解体を教えてもらった。
例えば70kg程のイノシシやシカならば、血を抜いて内臓と骨と頭を落とせば20kg以下になるそうだ。
それなら、俺でも持ち帰る事ができる。
解体の技術を身につけた俺は、シカ・ヤギ・イノシシの棲むエリアも遠征対象となった。
「っていうか、ナニあれ!」
”キュキュキュ!”
「えっ、あれが妖怪なの!」
”キュキュッ”
「妖怪も神様の形態とか、ありえないっしょ!」
山中で目にしたのは、人間ほどの大きさに育った深緑色のガマだった。
その頭部に、半分肉にめり込んだ同色の球体……多分、神様が見える。
「えっ、あれが纏なの!」
”キュキュキュュッ!”
「へえ、それであの神様は何の神様なのかな?」
針神様達がいうには、多分風の神じゃないかとの事。
普段は上空を漂っているらしいのだが……。
「それって、あのガマに取り込まれたって事?」
”キュィ”
「えっ、あの神様を開放しろって。うん、分かった。」
木影から葦の茎を飛ばす。
標的が大きい分、外れる事はなかった。
2射、3射。5射目で俺に気づいたようで、ドスンドスンとこっちに向かって飛び跳ねてくる。
3m程の距離まで近づいた時に、そこから一気に飛びかかってきた。
とんでもない跳躍力である。
突進をかわしながら、持っていた葦の槍をカウンター気味に突き刺すと胸元から背中まで突き抜けた。
それでも、ガマのやつは、舌を鞭のようにして薙いでくる。
それをギリギリでかわしながら葦の矢を打ち込んでいく。
反転してきた舌に左腕を弾かれたが、構わずに葦を打ち込んでいく。
弾かれた左腕はジンジンと痺れて動かないが、腰に刺しておいた木刀を抜いて硬化をかけ、薙いできた舌を切り落とすと、ガマはドンと横倒しになりピクピクと痙攣を始めた。
腹を割くと、ガマは完全に沈黙した。
左手は赤黒く変色してマヒしている。
俺はガマの頭を切り開いて神様を引っ張り出すと、水環様が水を吹きかけて奇麗にしていく。
「動かないね……神様。」
”キュキュッ”
「えっ、風を吹きかけるの。」
そばに生えていたフキの葉を硬化して仰いでいると、神様は身を起こしてキョロキョロしている。
神様同士でキュキュッっと会話していると、元気になったのかそよ風に乗って神様は宙に浮いた。
「へえ、本当に風の神様なんだ。」
”キュキュッ”
「流風(るふう)様っていうんだ。また会えるといいね、バイバイ。」
流風様は風に乗って飛んでいった。
”キュキュ?”
「ああ、左手は少し痛いな。指はマヒしちゃってあんまり動かないけど……。」
力を入れてゆっくりと指を伸ばすと激しく痛んだ。
「くっ……。」
すると神様たちは藪の中に入っていき、草を摘んできた。
「それはナニ?」
”キュ”
「えっ、打ち身に効く薬草なんだ。」
神様たちはその葉を切り刻み、赤黒くはれた場所に貼り付け、大きめの葉っぱを上からかぶせてくれた。
そして背嚢から手拭いを取り出して腕に巻いてくれた。
「ありがとう。やっぱり神様はいろんな事を知っているんだね。」
”キュキュッ”
「えへへ。助かるよ。」
神様に言われて、ガマの足を切り落とし、モモの肉を剥いで笹の葉で包み背嚢に入れて背負う。
右手しか使えないのは辛いが、今日はこれで帰る事にした。
最近、神様たちは肩の上がお気に入りで、両方の肩は取り合いになっている。
あぶれた一人は背嚢の中とか頭の上で過ごしている。
”キュキュッ!”
突然、頭の上の方から声がした。
見上げると流風様が浮かんでいた。
”キュウ”
「えっ、前方にクマがいるの!」
”キュキュ”
「わかった。」
流風様の誘導にしたがってクマとの遭遇は回避できたらしい。
「ありがとう。」
”キュウ”
流風様は嬉しそうに上空に戻っていった。
こんな風に、風の神様に気にかけてもらえるなんて、嬉しい事だ。
家に帰ると、母ちゃんに驚かれた。
「どうしたの、すごく腫れてるじゃない!」
「でかいガマにやられた。」
「カエルにっ!もしかして毒?」
「分かんないよ。ムチみたいな舌で打たれたんだ。」
「ムチ?どんなカエルよ。」
「えっとね、多分俺より大きいヤツ。」
「えっ?カエルよね……。」
「うん。これがカエルのモモ肉……。」
「どうしたの!大丈夫!」
話しているうちに頭がクラクラしてきた。
母ちゃんに支えられて布団で横になり、そのまま意識を失ったようだ。
目が覚めたのは、朝だった。
「水環様、ずっと冷やしてくれてたの?」
”キュキュィ”
「ありがとう。腫れもだいぶひいたみたいだ。」
”キュキュ”
「うん、そうだね。今日は出かけないでおとなしくしているよ。」
「あら、起きたのね。大丈夫?」
「うん。水環様がずっと冷やしてくれてたみたい。」
「そうね。様子を見てたけど、時々手拭いが解けてたからそうじゃないかって思ってた。」
「えへへ。おれって、恵まれてるんだね。」
「そうね……。父ちゃんも爺ちゃんもやられちゃったけど、こうして生きているんだもんね。」
その日は、家でゆっくりしていた。
外は大雨だし、ちょうどよかったかもしれない。
「あれっ?流風様、どうしたの?」
天井のあたりでフワフワ浮いている流風様を見つけたのだ。
”キュキュキュゥ”
「へえ、大風様ってそんなに怖いんだ。」
”キュッ”
「えっ、巻き込まれて海まで連れて行かれちゃった事があるんだ。それは怖いね。」
そうか。台風とかも、神様が関係しているのか。
大風様というのを流風様から聞いているのは楽しかった。
色は濃い灰色で、トゲトゲの頭らしい。
力の強い風の神様は、他の神様を寄せ付けないらしい。
まだ俺には見えないと思うが、そういう強い神様を纏えれば悪魔や天使には負けないんだろうけどな。
だけど、俺にだって、これだけ神様がついていてくれるんだ。
俺自身ももっと力をつけて、神様と一緒に成長していこう。
【あとがき】
自然現象にも神様が関与している。
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https://www.youtube.com/watch?v=xtoZYlZEOHE
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