15 / 29
~地球 帰還編~
第13話 帰ってきたコウイチロウ
しおりを挟む
「ふぅ、よく考えたら久しぶりだな。地球は」
転星の光から飛び出したコウイチロウは辺りを見回すとすぐに現在地を把握した。
「ああ、酒喜の目の前だ。このなんとも言えない家庭的な佇まい」
「さて、ミチルさんはここにいないんだったな。店の中は誰かいるかな?」
太陽の位置からしてまだ昼過ぎの様だが、開店準備ぐらいは誰かやってるだろう。そう思い、コウイチロウは店の中を覗き込んだ。すると、仕込担当の料理長ヤスダ(通称ヤッさん)が見えたので、コウイチロウは戸をガタガタと揺らした。
「ん? おぉ? コウイチロウ君! 久しぶりじゃないか!!」
コウイチロウに気付いたヤッさんは野菜を切る包丁をを止め、引き戸の鍵を開けた。
「ヤッさん! 元気してましたか!?」
「ボチボチだよ。街もやっと徐々に活気が戻ってきたって感じだな」
「そっか! それは何より!」
「どっちかというとうちの女将さんだよ、問題は」
「どうかしたんですか?」
「1ヶ月ほど前からずっとふさぎ込んじゃっててね。今日も大事な用だかで出かけちゃったよ。場所は聞いてるから行ってみるといい」
「そうですか……。わかりました。ありがとうございます! ヤッさん!」
コウイチロウはミチルの身に何かあったのかとヤッさんから教えてもらった場所へと急いだ。
「スターレンジャーが星になるなんて何の冗談だよ、コウイチロウ」
コンドウが名前の無い墓石に向かって呟く。
「あたしはコウイチロウ君が死んだとは思ってない。だからミチルスペシャル、毎日用意しとくからね」
スターレンジャーの4人は黙って涙をこらえている。
そこへ、全速力で走ってきたであろうコウイチロウが現れ、程なくして6人の姿を見つけた。墓石を前にただならぬ様子の一同を見てコウイチロウはミチルに問いかけた。
「誰か……亡くなったんですか……?」
「ええ。でも、私たちは亡くなったとは思っていません」
「クソッ! 俺がもう少しちゃんと闘えていれば……。でも、いったいどなたが?」
「私たちのヒーロー、ホシザキ コウイチロウ君です」
「そうか……ホシザキ……」
「「え?」」
7人が同時に声を上げた。
「コウイ「俺!?」チロウ君!!!?」
墓前でのお約束のやりとりを繰り広げた面々はその後、大いに再会を喜び合った。
「なんだよ、お前生きてたなら連絡しろよ!! アチッ!!」
コンドウが怒りながらコウイチロウの肩を殴ったが、手にタバコを持っていたのを忘れ、軽いやけどを負ったようだ。
「コウイチロウ君……心配したんだからね!!」
ミチルは涙を堪えきれず、コウイチロウを抱きしめると号泣しだした。
スターレンジャーの面々はつい1ヶ月前、眼前で繰り広げられた光景から導き出されるはずのない現在の光景に驚き固まっていたが、すぐに口々に質問と文句を述べだした。
「どうやってあの爆発から!?」
「今までどこにいたの!?」
「……連絡が来てないようだが!?」
「えいっ……!(心配かけやがって)」
マオの一撃がコウイチロウの顎を捉え、10mほど吹っ飛んだ。これにはさすがに口々に文句を言っていた皆も押し黙り、コウイチロウへの同情を禁じ得なかった。
「……と、とにかく犠牲者はいないようでよかった」
顎を押さえながらコウイチロウがふらふらと立ち上がる。
「強いて言うなら今のお前は立派な犠牲者だ」
ダイスケは涙ながらに言葉を振り絞った。
「と、とりあえずみんなで酒喜に戻ろう! 話はそれからでいいじゃないか」
コンドウが年長者らしく場を取り仕切ると、積もる話もそこそこに一時お開きとなった。
酒喜に着いた一同はその後の予定をそれぞれキャンセルし、コウイチロウ帰還パーティーへとなだれ込むのであった。
「今日は貸し切りよ! ガンガン飲んで食べってって!」
「よし! コウイチロウ! 今日は飲め! 全部話しきるまで帰さんぞ!」
「そうだ! 色々聞かせてくれよな!」
「……とりあえずは乾杯だな」
「そうしましょ!」
「ヤッさん、卵焼き……」
「じゃ、コンドウさん。宜しくお願いします!」
「お? そうか? じゃあ、何はともあれ、コウイチロウ君の帰還を祝って」
「「カンパーイ!!」」
それぞれのジョッキやグラスが宙を舞い、そして冷えた液体が喉を高速で駆け抜けていく。帰ってきた。地球に帰ってきたんだ。コウイチロウはたった1ヵ月の冒険を振り返り、自分が帰る場所を再認識した。
「で、あの爆発からどうやって逃げたの?」
「そうだ。少なくとも俺達は全員、ダメだと思ったぞ」
「いや、俺もその辺はよく覚えてなくて気が付いたら別の場所にいたというか……」
あれ?そういえばライザの事は話していいんだろうか
コウイチロウは一応、中座してライザに確認の連絡を取った。
「別に秘密結社とかじゃないからいいよ! そこの4人にも一応は関係ある話だし。何ならオンラインで参加してやろうか!? 楽しそう!」
「ありがとう。さようなら」
軽い感じでOKをもらったが、4人にとって重めの話にならないだろうか。
ま、うまいことやろう
コウイチロウの思考は少しアルコールで鈍っていた。
「えーと、どこまで話したっけ」
「まだ何にも話してないぞ! いきなりトイレ行きやがって!」
「そう。爆発の後、俺は謎の空間にいてそこにライザってのがいて……」
「こいつがまた変な奴でさ。変人てのが一番しっくりくる」
コウイチロウはライザとのいきさつをかいつまんで話した。
「あの時の星の一族とのつながりが今そんなことになっているとはな」
「また、闘いの日々か……コウイチロウはそれでいいのか?」
「正直、迷いはある。でも、始めたからにはやれるとこまでやってみるさ」
「私達に手伝えることがあったら言ってね」
「コウイチロウは楽しい?」
マオにそう聞かれて一瞬返答に困ったが、コウイチロウはアムゼンでの出来事を話し始めた。
「俺、まさかトカゲはともかく女体化するとはさすがに思わなかったよ」
「コウイチロウ女の子になったの!? 見ーたーいー」
「ある意味で満喫して……いるのか……?」
「女装に目覚めたら私がコーディネートしてあげる♡」
「いや、遠慮しとくよ」
コウイチロウは焦って断った。
「コウイチロウ君も地球で平和に暮らせばいいのに」
一連の会話を聞いていたミチルは心配そうに話しかけた。
「ミチルスペシャルとミチルさんは魅力的だけど、ずっと帰って来れないわけじゃないし、使命だと思って頑張りますよ!」
「使命ねぇ。……男ってホント馬鹿ね」
自分でも馬鹿だとは思っている。でも、平和は誰かが守らなくちゃいけないんだ。それは俺以外の誰かでもいい。でも、今は…………
コウイチロウは自分が守った平和を咀嚼するかのようにその日の宴を楽しんだ。
転星の光から飛び出したコウイチロウは辺りを見回すとすぐに現在地を把握した。
「ああ、酒喜の目の前だ。このなんとも言えない家庭的な佇まい」
「さて、ミチルさんはここにいないんだったな。店の中は誰かいるかな?」
太陽の位置からしてまだ昼過ぎの様だが、開店準備ぐらいは誰かやってるだろう。そう思い、コウイチロウは店の中を覗き込んだ。すると、仕込担当の料理長ヤスダ(通称ヤッさん)が見えたので、コウイチロウは戸をガタガタと揺らした。
「ん? おぉ? コウイチロウ君! 久しぶりじゃないか!!」
コウイチロウに気付いたヤッさんは野菜を切る包丁をを止め、引き戸の鍵を開けた。
「ヤッさん! 元気してましたか!?」
「ボチボチだよ。街もやっと徐々に活気が戻ってきたって感じだな」
「そっか! それは何より!」
「どっちかというとうちの女将さんだよ、問題は」
「どうかしたんですか?」
「1ヶ月ほど前からずっとふさぎ込んじゃっててね。今日も大事な用だかで出かけちゃったよ。場所は聞いてるから行ってみるといい」
「そうですか……。わかりました。ありがとうございます! ヤッさん!」
コウイチロウはミチルの身に何かあったのかとヤッさんから教えてもらった場所へと急いだ。
「スターレンジャーが星になるなんて何の冗談だよ、コウイチロウ」
コンドウが名前の無い墓石に向かって呟く。
「あたしはコウイチロウ君が死んだとは思ってない。だからミチルスペシャル、毎日用意しとくからね」
スターレンジャーの4人は黙って涙をこらえている。
そこへ、全速力で走ってきたであろうコウイチロウが現れ、程なくして6人の姿を見つけた。墓石を前にただならぬ様子の一同を見てコウイチロウはミチルに問いかけた。
「誰か……亡くなったんですか……?」
「ええ。でも、私たちは亡くなったとは思っていません」
「クソッ! 俺がもう少しちゃんと闘えていれば……。でも、いったいどなたが?」
「私たちのヒーロー、ホシザキ コウイチロウ君です」
「そうか……ホシザキ……」
「「え?」」
7人が同時に声を上げた。
「コウイ「俺!?」チロウ君!!!?」
墓前でのお約束のやりとりを繰り広げた面々はその後、大いに再会を喜び合った。
「なんだよ、お前生きてたなら連絡しろよ!! アチッ!!」
コンドウが怒りながらコウイチロウの肩を殴ったが、手にタバコを持っていたのを忘れ、軽いやけどを負ったようだ。
「コウイチロウ君……心配したんだからね!!」
ミチルは涙を堪えきれず、コウイチロウを抱きしめると号泣しだした。
スターレンジャーの面々はつい1ヶ月前、眼前で繰り広げられた光景から導き出されるはずのない現在の光景に驚き固まっていたが、すぐに口々に質問と文句を述べだした。
「どうやってあの爆発から!?」
「今までどこにいたの!?」
「……連絡が来てないようだが!?」
「えいっ……!(心配かけやがって)」
マオの一撃がコウイチロウの顎を捉え、10mほど吹っ飛んだ。これにはさすがに口々に文句を言っていた皆も押し黙り、コウイチロウへの同情を禁じ得なかった。
「……と、とにかく犠牲者はいないようでよかった」
顎を押さえながらコウイチロウがふらふらと立ち上がる。
「強いて言うなら今のお前は立派な犠牲者だ」
ダイスケは涙ながらに言葉を振り絞った。
「と、とりあえずみんなで酒喜に戻ろう! 話はそれからでいいじゃないか」
コンドウが年長者らしく場を取り仕切ると、積もる話もそこそこに一時お開きとなった。
酒喜に着いた一同はその後の予定をそれぞれキャンセルし、コウイチロウ帰還パーティーへとなだれ込むのであった。
「今日は貸し切りよ! ガンガン飲んで食べってって!」
「よし! コウイチロウ! 今日は飲め! 全部話しきるまで帰さんぞ!」
「そうだ! 色々聞かせてくれよな!」
「……とりあえずは乾杯だな」
「そうしましょ!」
「ヤッさん、卵焼き……」
「じゃ、コンドウさん。宜しくお願いします!」
「お? そうか? じゃあ、何はともあれ、コウイチロウ君の帰還を祝って」
「「カンパーイ!!」」
それぞれのジョッキやグラスが宙を舞い、そして冷えた液体が喉を高速で駆け抜けていく。帰ってきた。地球に帰ってきたんだ。コウイチロウはたった1ヵ月の冒険を振り返り、自分が帰る場所を再認識した。
「で、あの爆発からどうやって逃げたの?」
「そうだ。少なくとも俺達は全員、ダメだと思ったぞ」
「いや、俺もその辺はよく覚えてなくて気が付いたら別の場所にいたというか……」
あれ?そういえばライザの事は話していいんだろうか
コウイチロウは一応、中座してライザに確認の連絡を取った。
「別に秘密結社とかじゃないからいいよ! そこの4人にも一応は関係ある話だし。何ならオンラインで参加してやろうか!? 楽しそう!」
「ありがとう。さようなら」
軽い感じでOKをもらったが、4人にとって重めの話にならないだろうか。
ま、うまいことやろう
コウイチロウの思考は少しアルコールで鈍っていた。
「えーと、どこまで話したっけ」
「まだ何にも話してないぞ! いきなりトイレ行きやがって!」
「そう。爆発の後、俺は謎の空間にいてそこにライザってのがいて……」
「こいつがまた変な奴でさ。変人てのが一番しっくりくる」
コウイチロウはライザとのいきさつをかいつまんで話した。
「あの時の星の一族とのつながりが今そんなことになっているとはな」
「また、闘いの日々か……コウイチロウはそれでいいのか?」
「正直、迷いはある。でも、始めたからにはやれるとこまでやってみるさ」
「私達に手伝えることがあったら言ってね」
「コウイチロウは楽しい?」
マオにそう聞かれて一瞬返答に困ったが、コウイチロウはアムゼンでの出来事を話し始めた。
「俺、まさかトカゲはともかく女体化するとはさすがに思わなかったよ」
「コウイチロウ女の子になったの!? 見ーたーいー」
「ある意味で満喫して……いるのか……?」
「女装に目覚めたら私がコーディネートしてあげる♡」
「いや、遠慮しとくよ」
コウイチロウは焦って断った。
「コウイチロウ君も地球で平和に暮らせばいいのに」
一連の会話を聞いていたミチルは心配そうに話しかけた。
「ミチルスペシャルとミチルさんは魅力的だけど、ずっと帰って来れないわけじゃないし、使命だと思って頑張りますよ!」
「使命ねぇ。……男ってホント馬鹿ね」
自分でも馬鹿だとは思っている。でも、平和は誰かが守らなくちゃいけないんだ。それは俺以外の誰かでもいい。でも、今は…………
コウイチロウは自分が守った平和を咀嚼するかのようにその日の宴を楽しんだ。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】徒花の王妃
つくも茄子
ファンタジー
その日、王妃は王都を去った。
何故か勝手についてきた宰相と共に。今は亡き、王国の最後の王女。そして今また滅びゆく国の最後の王妃となった彼女の胸の内は誰にも分からない。亡命した先で名前と身分を変えたテレジア王女。テレサとなった彼女を知る数少ない宰相。国のために生きた王妃の物語が今始まる。
「婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?」の王妃の物語。単体で読めます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
白い結婚はそちらが言い出したことですわ
来住野つかさ
恋愛
サリーは怒っていた。今日は幼馴染で喧嘩ばかりのスコットとの結婚式だったが、あろうことかバーティでスコットの友人たちが「白い結婚にするって言ってたよな?」「奥さんのこと色気ないとかさ」と騒ぎながら話している。スコットがその気なら喧嘩買うわよ! 白い結婚上等よ! 許せん! これから舌戦だ!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる