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~港町エルト・デ・ルム~
船出の前に
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僕がジムじいちゃんと船の修理をしている間、他の三人はというと、アーヤは船旅に備えて僕が頼んだ買い物と散策、セスは船や海を眺めての町中散策、兄さんは……彷徨くのは良いけど町の外出た場合、喩えリ・ガングァに襲われても自己責任って事で、と脅しておいた。
そのお陰か、町中から出なかったようだけど、あの兄さんに関してはどうでもいいからね僕は。だからって毎日一々報告するなっての。アーヤやセスなら良いけど、兄さんの下らない情報なんて要らないんだから。
そもそも僕はエルト・デ・ルムに5ファルレ(※5才)の頃から来てるから、兄さんより断然詳しいし、情報を集めようとすればいくらでも集まるからね?
僕は朝から晩まで毎日ジムじいちゃんと船の修理をし、夜は手持ちの機械弄りか剣の鍛練にフラッと町の外出て魔物退治。
一度あの兄さんに外出る時に捕まって止められたけど、リ・ガングァ仕留める腕前だって信じてないのかもとリ・ガングァのドロップアイテムであるリ・ガングァの羽根を見せてやったら面白いぐらいビビってた。
「リ・ガングァは夜出る事はないけど、それと同レベル以上のが団体様でホコホコ出るよ?付いて来るのは構わないけど、兄さんの面倒まで見れないから、自分で何とか凌いでね?」
にっこり笑顔で脅してやったら口をやっと閉ざしたよ。そこにアーヤが追い打ちしてた。
「ラルは国から認められてる正式な魔物キラーなんだから、夜出たって当然じゃない。一般人ならともかく」
兄さんは知らないだろうけど、魔物キラーにだってランクがある。それはどの大陸で認められてるか、だ。
一番ランクが高いのはここ、東大陸で、その次が北大陸だ。勿論これはヘグルス(※重力)が関係する。
その地に生まれた時から住んでる人やその他の生き物からすれば、その地にいる限り違いは分からないだろうが、他の大陸に行き魔物と戦闘すれば大概気付く。その魔物の種類と強さに。
例えば、初心者向けとされるポピュラーなディール魔物、ゴブリンだけど、東にはいないからね。いるのは中央大陸か北西大陸のみになる。ドラゴンとかリ・ガングァとか、空飛ぶ系列は割りと散らばるけど、強い魔物程ヘグルスが強い大陸を好む。
だから、東大陸の一般人が中央大陸にいった場合、ゴブリン程度は魔物と思えない程の弱さで逆に吃驚するだろう。
「……くっ、国からって、確か滅茶苦茶難しくなかった?!」
「だからリ・ガングァ一人で仕留めれるっつってんだけど?」
「いや、でも最初の時――」
「だからあれ、他に被害出さない為のわざとだし、僕は痺れてただけで済んだけど、あれ兄さんだと即死だからね?そんなに疑うなら、僕と一戦してみる?」
いい加減ウザくなってきたので挑発すると黙り込んだ。そんな経緯があったからか、さすがにもう僕の一人行動に文句を言わなくなってきた。
ジムじいちゃんと修理し始めて1ディルム(※1週間)。色々強化の追加を施したけど、予想日数で修理完了~!!こんなに追加するとは思ってなかったけど、その分ジムじいちゃんの技量が凄かったからね♪
「お~わったぁ~!!」
「まさか、こんな早くに終わるとは!」
ジムじいちゃんからすれば、元々有能メカエンジニアがいなかったから、もっと掛かると諦めてたっぽいからね。
その気持ちは分かるよ。僕もあの修理痕見て組みたいなんてこれっぽっちも思わないからね。
「ジムじいちゃんお疲れ様~!」
「ラルもな、本当に助かった。感謝するぞ、有難うな」
「うん♪じゃあ約束通り、この船で中央へ連れてってね!」
「ああ、勿論じゃ。……なぁラル、儂の弟子にならんか?」
ジムじいちゃんの唐突の申し出。
ジムじいちゃんとはとても気が合い嬉しくもある。けど、僕の答えは一つしかない。
「ごめんね、ジムじいちゃん。僕、ジムじいちゃんの弟子にはならないよ。僕は今まで通り、メカエンジニアでいたいし、剣だって振るっていたいからね。僕はジムじいちゃんと船の修理が出来ただけで嬉しかったよ♪船は初めてだったしね」
僕の答えは薄々分かっていたのだろうが、船は初めてって発言には相当驚いたみたいだ。
「船はこいつが初めてだったのか?」
「うん。僕の村は山奥だし、ここから他の大陸行く事はあるけど、海上で魔物に出くわしても、速攻で倒すから、船員が直す程度で済むし、僕が手を貸す程にはならないからね」
「初めてであの腕前……本当に惜しいのぅ」
「ごめんね~、僕は技師を目指すより、冒険者でいたいんだ。それに僕には肩を並べて歩きたい人がいるから」
まだ僕は、何事にもラファス兄の足元にも及ばない。だけど、ずっと追い掛けてるから、いつか剣だろうと何だろうと、絶対肩を並べるまでには成長するのが僕の目標だ!
そのお陰か、町中から出なかったようだけど、あの兄さんに関してはどうでもいいからね僕は。だからって毎日一々報告するなっての。アーヤやセスなら良いけど、兄さんの下らない情報なんて要らないんだから。
そもそも僕はエルト・デ・ルムに5ファルレ(※5才)の頃から来てるから、兄さんより断然詳しいし、情報を集めようとすればいくらでも集まるからね?
僕は朝から晩まで毎日ジムじいちゃんと船の修理をし、夜は手持ちの機械弄りか剣の鍛練にフラッと町の外出て魔物退治。
一度あの兄さんに外出る時に捕まって止められたけど、リ・ガングァ仕留める腕前だって信じてないのかもとリ・ガングァのドロップアイテムであるリ・ガングァの羽根を見せてやったら面白いぐらいビビってた。
「リ・ガングァは夜出る事はないけど、それと同レベル以上のが団体様でホコホコ出るよ?付いて来るのは構わないけど、兄さんの面倒まで見れないから、自分で何とか凌いでね?」
にっこり笑顔で脅してやったら口をやっと閉ざしたよ。そこにアーヤが追い打ちしてた。
「ラルは国から認められてる正式な魔物キラーなんだから、夜出たって当然じゃない。一般人ならともかく」
兄さんは知らないだろうけど、魔物キラーにだってランクがある。それはどの大陸で認められてるか、だ。
一番ランクが高いのはここ、東大陸で、その次が北大陸だ。勿論これはヘグルス(※重力)が関係する。
その地に生まれた時から住んでる人やその他の生き物からすれば、その地にいる限り違いは分からないだろうが、他の大陸に行き魔物と戦闘すれば大概気付く。その魔物の種類と強さに。
例えば、初心者向けとされるポピュラーなディール魔物、ゴブリンだけど、東にはいないからね。いるのは中央大陸か北西大陸のみになる。ドラゴンとかリ・ガングァとか、空飛ぶ系列は割りと散らばるけど、強い魔物程ヘグルスが強い大陸を好む。
だから、東大陸の一般人が中央大陸にいった場合、ゴブリン程度は魔物と思えない程の弱さで逆に吃驚するだろう。
「……くっ、国からって、確か滅茶苦茶難しくなかった?!」
「だからリ・ガングァ一人で仕留めれるっつってんだけど?」
「いや、でも最初の時――」
「だからあれ、他に被害出さない為のわざとだし、僕は痺れてただけで済んだけど、あれ兄さんだと即死だからね?そんなに疑うなら、僕と一戦してみる?」
いい加減ウザくなってきたので挑発すると黙り込んだ。そんな経緯があったからか、さすがにもう僕の一人行動に文句を言わなくなってきた。
ジムじいちゃんと修理し始めて1ディルム(※1週間)。色々強化の追加を施したけど、予想日数で修理完了~!!こんなに追加するとは思ってなかったけど、その分ジムじいちゃんの技量が凄かったからね♪
「お~わったぁ~!!」
「まさか、こんな早くに終わるとは!」
ジムじいちゃんからすれば、元々有能メカエンジニアがいなかったから、もっと掛かると諦めてたっぽいからね。
その気持ちは分かるよ。僕もあの修理痕見て組みたいなんてこれっぽっちも思わないからね。
「ジムじいちゃんお疲れ様~!」
「ラルもな、本当に助かった。感謝するぞ、有難うな」
「うん♪じゃあ約束通り、この船で中央へ連れてってね!」
「ああ、勿論じゃ。……なぁラル、儂の弟子にならんか?」
ジムじいちゃんの唐突の申し出。
ジムじいちゃんとはとても気が合い嬉しくもある。けど、僕の答えは一つしかない。
「ごめんね、ジムじいちゃん。僕、ジムじいちゃんの弟子にはならないよ。僕は今まで通り、メカエンジニアでいたいし、剣だって振るっていたいからね。僕はジムじいちゃんと船の修理が出来ただけで嬉しかったよ♪船は初めてだったしね」
僕の答えは薄々分かっていたのだろうが、船は初めてって発言には相当驚いたみたいだ。
「船はこいつが初めてだったのか?」
「うん。僕の村は山奥だし、ここから他の大陸行く事はあるけど、海上で魔物に出くわしても、速攻で倒すから、船員が直す程度で済むし、僕が手を貸す程にはならないからね」
「初めてであの腕前……本当に惜しいのぅ」
「ごめんね~、僕は技師を目指すより、冒険者でいたいんだ。それに僕には肩を並べて歩きたい人がいるから」
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