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後日談
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その後、側妃達の子供から継承権が剥奪されて、エリオールの実兄が王太子として発表された。
発表内容は、エリオールを気に入った大国からエリオールへの縁談の打診を不服とし、使者の滞在場所やエリオールの部屋へと押し掛け国の信用を失墜し、抗議を受けた国王が謹慎を言い渡したにも拘わらず、交渉の場にまで押し掛け、大国の使者に無礼な態度で接し、国の存続をも脅かした為、継承権を剥奪するとの事。
その過程で、大国側は今後一切、ショーン国の要望を聞き入れない事や、エリオールを唆したり、不遇な扱いにしたり、エリオールに何か有れば、徹底調査をした上で、その者には両国から厳しい罰則が与えられる事も、貴族達には公表された。
エリオールの周辺には、大国の手の者が手厚く保護してる事も添えて。
そうして、二年程が過ぎたある日の事。
ジルギリスから派遣された教育係り達から、沢山の事を学びながらも、充実した日々を送っていると、ジルギリスからの手紙と荷物が、エリオールに届く。
その手紙の内容は、ディーランの王太子の婚約者候補として、ディーランに来て欲しいと言う内容の物で、荷物は道中に必要な物や、衣類品等も含まれている。
ショーン国の物を持ち出しても構わないが、嫌な想いしか無かった国の物を持って行きたいとは思わないだろうとの配慮からで、衣類品等の身に付ける物は、荷物と共に迎えに来た女性の使用人が選んだ物だ。
それと万が一候補が外れたとしても、二度とショーン国には帰らなくて良いように手配はしているから、心配は要らないとの言葉も手紙に明記されている。
そして、ディーランや王太子の大まかな情報も、参考資料として荷物の中に入っていた。
道中はその資料を読んだり、エリオール付きのエヴァンス家関係者に質問をしたりしながら、ディーランへと向かう。
そうして数ヶ月掛けて、エリオールはディーランへと辿り着いたのだが。
婚約者候補で有るレオンが、姿を現さない。
どうやら婚約自体を嫌がっているらしい。
(自国を捨てる気満々のわたくしが、思う事では無いのかも知れないけれど、王族や貴族が義務や責任を放り出して、自身の好き勝手に生きれると、本気で思っているのかしら?もし本気なら、どこまでも考えが甘いのね。わたくしの国なら、絶対に生き残れないと思うわ)
マイナスとまでは行かないが、エリオールの中でレオンは、同年齢だが精神面では甘ったれた子供、と言う印象を植え付けた。
この婚約はジルギリスとエリオールの契約みたいな物だ。
だが、ジルギリスはエリオールに、こうも告げていた。
「本人と会って、嫁ぎたくないと、信用出来ないと心底思うなら、私が責任を持って婚約を破棄するので、その時は言って下さいね。彼が嫌なら、新しい嫁ぎ先を紹介しますし、我慢してまで婚約をする必要は有りません。この婚約は強制では有りませんから、その事を忘れないで下さいね」
その言葉を、鵜呑みにしても良い物なのかと、エリオールは多少悩んだが、そんなエリオールの心情を察したのか、ジルギリスは笑顔で言い切った。
「私は貴女の味方です。愛娘に似た貴女を、不幸にはしたく有りませんから」
発表内容は、エリオールを気に入った大国からエリオールへの縁談の打診を不服とし、使者の滞在場所やエリオールの部屋へと押し掛け国の信用を失墜し、抗議を受けた国王が謹慎を言い渡したにも拘わらず、交渉の場にまで押し掛け、大国の使者に無礼な態度で接し、国の存続をも脅かした為、継承権を剥奪するとの事。
その過程で、大国側は今後一切、ショーン国の要望を聞き入れない事や、エリオールを唆したり、不遇な扱いにしたり、エリオールに何か有れば、徹底調査をした上で、その者には両国から厳しい罰則が与えられる事も、貴族達には公表された。
エリオールの周辺には、大国の手の者が手厚く保護してる事も添えて。
そうして、二年程が過ぎたある日の事。
ジルギリスから派遣された教育係り達から、沢山の事を学びながらも、充実した日々を送っていると、ジルギリスからの手紙と荷物が、エリオールに届く。
その手紙の内容は、ディーランの王太子の婚約者候補として、ディーランに来て欲しいと言う内容の物で、荷物は道中に必要な物や、衣類品等も含まれている。
ショーン国の物を持ち出しても構わないが、嫌な想いしか無かった国の物を持って行きたいとは思わないだろうとの配慮からで、衣類品等の身に付ける物は、荷物と共に迎えに来た女性の使用人が選んだ物だ。
それと万が一候補が外れたとしても、二度とショーン国には帰らなくて良いように手配はしているから、心配は要らないとの言葉も手紙に明記されている。
そして、ディーランや王太子の大まかな情報も、参考資料として荷物の中に入っていた。
道中はその資料を読んだり、エリオール付きのエヴァンス家関係者に質問をしたりしながら、ディーランへと向かう。
そうして数ヶ月掛けて、エリオールはディーランへと辿り着いたのだが。
婚約者候補で有るレオンが、姿を現さない。
どうやら婚約自体を嫌がっているらしい。
(自国を捨てる気満々のわたくしが、思う事では無いのかも知れないけれど、王族や貴族が義務や責任を放り出して、自身の好き勝手に生きれると、本気で思っているのかしら?もし本気なら、どこまでも考えが甘いのね。わたくしの国なら、絶対に生き残れないと思うわ)
マイナスとまでは行かないが、エリオールの中でレオンは、同年齢だが精神面では甘ったれた子供、と言う印象を植え付けた。
この婚約はジルギリスとエリオールの契約みたいな物だ。
だが、ジルギリスはエリオールに、こうも告げていた。
「本人と会って、嫁ぎたくないと、信用出来ないと心底思うなら、私が責任を持って婚約を破棄するので、その時は言って下さいね。彼が嫌なら、新しい嫁ぎ先を紹介しますし、我慢してまで婚約をする必要は有りません。この婚約は強制では有りませんから、その事を忘れないで下さいね」
その言葉を、鵜呑みにしても良い物なのかと、エリオールは多少悩んだが、そんなエリオールの心情を察したのか、ジルギリスは笑顔で言い切った。
「私は貴女の味方です。愛娘に似た貴女を、不幸にはしたく有りませんから」
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