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後日談
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「言い忘れて居たが、アシュリー夫人は我が妃、アナスタシアの数少ない、気に入る女性の一人で、今回の事に酷く心を痛めていた。エヴァンス家当主は我が妃の後見人で有り、その娘は我が実弟の嫁で有る。その後見人の息子の嫁に、貴殿の娘は命令をしたんだぞ?国王で有る私が自ら下した裁決を無視する言葉で!王家主催の夜会に騒動を起こし、王弟を侮辱する馬鹿な婚約者を止める事すら出来ない無能な息子を助けろと、筋違いにも当時の被害者だった元婚約者の女性にだ!!」
アレクシスが、怒気を隠さず侯爵達を睨み付ける。
高位貴族に嫁いだとは言え、アシュリーは元辺境伯令嬢。
大人しく地味な印象しか抱いてなかったアシュリーが、まさか王都で王妃と親しくなっているなんて、思ってもいなかった侯爵達の顔色は悪くなるばかり。
「エヴァンス家は代々国の中枢を担う為、エヴァンス家に権力が集中しないよう、王女が嫁ぐ事も王子が婿入りする事も一切していない。それでも経済力や発言力は、王族の血を引く公爵家と大差無い状態だ。そして何より、エヴァンス家の者達は、人材育成や経営力に優れており、新しい事業を始めても、数年後には利益を生むようになるので、商売人達は挙って手を組みたがる。しかも仕事は利益よりも品質重視。その総資産は、国から独立しても充分やっていける程だが、国王は性に合わないからと税を払い、独立せずにいるだけの家だ。そんな家を敵に回す意味を、お前達は理解しているのか?」
アレクシスは容赦無く威圧する。
エヴァンス家はかなりの資産家だと言う認識は有ったが、まさかそこまでとは思ってもいなかった侯爵達は、思考が追い付かない状態だ。
それに追い打ちを掛けるように、ジーンがネイルに付いての情報を出す。
「それを言うならネイルの方が凄いですよ。ネイルはどんな土地だろうと、その場に合った作物を育て、改良し、不作に陥る事を減らしていますし、貴重な薬の原料となる植物の増殖も可能にしてるのですから。ネイルの個人資産は、既にそちらの侯爵家と同等以上、そんな相手の邸に断りも無く押し掛け、挨拶も無く無視するような身内なんて持ちたくは無いし、育てたく無いですね」
「そう言えば、そんなネイル殿の初期投資者も、エヴァンス家だったな」
ジーンの言葉にアレクシスは、どうせそんな事すらも知らなかったのだろうとばかりに侯爵達に氷の刃のような視線を向ける。
「まぁ、ネイルはエヴァンス家の領内に有る学校で、数名の植物学者が教鞭を取っていると聞き、貴族を辞めてでもこちらの学校に通うとまで言い出した人ですから。そこまでの熱意と才能と将来性が有るのに、投資しない方がおかしいですよ」
「そんなエヴァンス家の次期当主夫妻と、場所を提供しただけのネイル殿に無礼を働き、国王で有る私の裁決に異議を唱えるなんて、余程その女は地位の高い家に生まれ、高等の教育を受けたのだろうな?国王で有る私よりも偉いのだから」
アレクシスの強烈な嫌味に、当然ジーンも便乗する。
「妄想の国では唯一無二の女王なのかも知れませんね。そうで無ければ現実で貴族の礼儀ぐらいは最低限でも学ぶでしょうから。さてと、前置きはこれぐらいにして、本題に入りましょうか。嫁に出しているとは言え、実家の責任問題に付いて、国王陛下が直々に裁決をして下さいますよ」
侯爵達は一言も喋る事すら出来ず、凍り付いた池に落ちたかのように震えていた。
アレクシスが、怒気を隠さず侯爵達を睨み付ける。
高位貴族に嫁いだとは言え、アシュリーは元辺境伯令嬢。
大人しく地味な印象しか抱いてなかったアシュリーが、まさか王都で王妃と親しくなっているなんて、思ってもいなかった侯爵達の顔色は悪くなるばかり。
「エヴァンス家は代々国の中枢を担う為、エヴァンス家に権力が集中しないよう、王女が嫁ぐ事も王子が婿入りする事も一切していない。それでも経済力や発言力は、王族の血を引く公爵家と大差無い状態だ。そして何より、エヴァンス家の者達は、人材育成や経営力に優れており、新しい事業を始めても、数年後には利益を生むようになるので、商売人達は挙って手を組みたがる。しかも仕事は利益よりも品質重視。その総資産は、国から独立しても充分やっていける程だが、国王は性に合わないからと税を払い、独立せずにいるだけの家だ。そんな家を敵に回す意味を、お前達は理解しているのか?」
アレクシスは容赦無く威圧する。
エヴァンス家はかなりの資産家だと言う認識は有ったが、まさかそこまでとは思ってもいなかった侯爵達は、思考が追い付かない状態だ。
それに追い打ちを掛けるように、ジーンがネイルに付いての情報を出す。
「それを言うならネイルの方が凄いですよ。ネイルはどんな土地だろうと、その場に合った作物を育て、改良し、不作に陥る事を減らしていますし、貴重な薬の原料となる植物の増殖も可能にしてるのですから。ネイルの個人資産は、既にそちらの侯爵家と同等以上、そんな相手の邸に断りも無く押し掛け、挨拶も無く無視するような身内なんて持ちたくは無いし、育てたく無いですね」
「そう言えば、そんなネイル殿の初期投資者も、エヴァンス家だったな」
ジーンの言葉にアレクシスは、どうせそんな事すらも知らなかったのだろうとばかりに侯爵達に氷の刃のような視線を向ける。
「まぁ、ネイルはエヴァンス家の領内に有る学校で、数名の植物学者が教鞭を取っていると聞き、貴族を辞めてでもこちらの学校に通うとまで言い出した人ですから。そこまでの熱意と才能と将来性が有るのに、投資しない方がおかしいですよ」
「そんなエヴァンス家の次期当主夫妻と、場所を提供しただけのネイル殿に無礼を働き、国王で有る私の裁決に異議を唱えるなんて、余程その女は地位の高い家に生まれ、高等の教育を受けたのだろうな?国王で有る私よりも偉いのだから」
アレクシスの強烈な嫌味に、当然ジーンも便乗する。
「妄想の国では唯一無二の女王なのかも知れませんね。そうで無ければ現実で貴族の礼儀ぐらいは最低限でも学ぶでしょうから。さてと、前置きはこれぐらいにして、本題に入りましょうか。嫁に出しているとは言え、実家の責任問題に付いて、国王陛下が直々に裁決をして下さいますよ」
侯爵達は一言も喋る事すら出来ず、凍り付いた池に落ちたかのように震えていた。
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