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後日談
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ネイルの横には旅装の、動き易そうな簡素なドレスを着たレイニーが居たが、その後ろには二人の男性が控えていた。
彼等はネイルの専属として雇われている者達で、一人は従者、一人は護衛と言った格好をしているが、ネイルが植物学者としてあちこち旅をし、家には殆ど居着かなかった為、二人共、ネイルとレイニーの旅に同行し、数々の経験を積み、その結果、他家の使用人達よりも、エヴァンス家の使用人達寄りのスキルとスペックを持っていた。
因みに従者の格好をしている男性は経理を熟す者で、名をジョシュアと言い、ジョシュアは元々、エヴァンス家と取り引きをする商人の息子で、エヴァンス領の学校に通っていた経歴を持つ。
在学中にネイルと関わった事は無かったが、王立学院が長期休暇の際、エヴァンス領の学校へと通い続けていたと聞き、どんな人物か興味を持ち、調査をすると凡そ貴族らしく無い侯爵子息で、嬉々として土弄りをして新種や改良品を作り出すネイルに、ネイルの側でネイルが育てた植物を広く世間に広めてみたいと思い、ネイルの専属として雇って欲しいと思うようになってしまったのだ。
その後ネイルの元に行き、専属として雇って欲しいと直接伝えるも、興味無いとばかりに渋い顔をされたが、丁度その頃、ネイルが唯一異性として興味を抱き、求婚をしていたにも関わらず、レイニーの両親がレイニーをお金の為に金持ちの老貴族に売り飛ばそうと企んでいたので、その証拠を集め、ネイルがレイニーを保護した後に手切れ金を渡して、二度とレイニーに近付かない事を約束させ、使える事を実証し、雇って貰う事が出来たのだ。
植物学者として各地を巡っていたネイルに土地は無かったが、そろそろ思う存分、研究に没頭出来る土地が欲しいと思っていた矢先にジーンからの話が来たのだ。
しかもそこは作物が育ち難い土地で、だからこそ、ネイルにとって遣り甲斐の有る理想的な土地なのだ。
本来ならばアシュリーが継ぐ筈だった土地だが、馬鹿な父娘の所為で国に返還する羽目になったから、せめて、歴代ゴート家の当主だった者達の長年の夢だった、『作物が育つ土地』にしてやって欲しいとジーンから頼まれた土地でも有る。
ネイルはアシュリー本人に会わせて貰ったが、アシュリーはネイルの本を知っていて、ゴート領にいた時にその本と出会っていたならば、試してみたかったとまで言っていたので、そんなアシュリーに、作物が育っている所を見せてやりたいと思えたのだ。
そんなネイルの思いと、ジーンの花嫁となる令嬢の事情を教えて貰ったジョシュアは、彼女が遊びに来る時に、居心地の良い空間を作る事が、ネイルの専属使用人の務めだと思ったので、先ずはこの邸の使用人達を、残すなら残すで、徹底的に再教育を施し、お客様にも不愉快な思いをさせないようにしなければと、ここに居る使用人達を冷ややかに見ながら思ったのだった。
彼等はネイルの専属として雇われている者達で、一人は従者、一人は護衛と言った格好をしているが、ネイルが植物学者としてあちこち旅をし、家には殆ど居着かなかった為、二人共、ネイルとレイニーの旅に同行し、数々の経験を積み、その結果、他家の使用人達よりも、エヴァンス家の使用人達寄りのスキルとスペックを持っていた。
因みに従者の格好をしている男性は経理を熟す者で、名をジョシュアと言い、ジョシュアは元々、エヴァンス家と取り引きをする商人の息子で、エヴァンス領の学校に通っていた経歴を持つ。
在学中にネイルと関わった事は無かったが、王立学院が長期休暇の際、エヴァンス領の学校へと通い続けていたと聞き、どんな人物か興味を持ち、調査をすると凡そ貴族らしく無い侯爵子息で、嬉々として土弄りをして新種や改良品を作り出すネイルに、ネイルの側でネイルが育てた植物を広く世間に広めてみたいと思い、ネイルの専属として雇って欲しいと思うようになってしまったのだ。
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しかもそこは作物が育ち難い土地で、だからこそ、ネイルにとって遣り甲斐の有る理想的な土地なのだ。
本来ならばアシュリーが継ぐ筈だった土地だが、馬鹿な父娘の所為で国に返還する羽目になったから、せめて、歴代ゴート家の当主だった者達の長年の夢だった、『作物が育つ土地』にしてやって欲しいとジーンから頼まれた土地でも有る。
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