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後日談
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アレクシスとアナスタシアが真っ直ぐに、特別席で有るエドワルド達の所へと向かって来る。
近付いて来る二人を目にし、首を傾げるアシュリーは、その内の一人で有る、美しく着飾った女性が誰かに気付く。
夜会で会うのをとても楽しみにしていたアシュリーは、アナスタシアに微笑み声を掛けようとするも、周囲の言葉が耳に入り、気を取られてしまう。
「ああ、国王夫妻がお目見えだ」
(……国王夫妻と聴こえましたが、国王陛下と王妃様が、この広間にいらっしゃったようですね。どのような方々なのでしょうか?雲の上過ぎて、全く想像出来ません。ご不興を買わなければ良いのですが……)
キョロキョロと辺りを見回すアシュリーに、アナスタシアが声を掛ける。
因みにこの時、縛られたままの状態で目を輝かせ、アシュリーと同じくキョロキョロとし、国王陛下と言うターゲットを探すサラに対しては、完全に無視を決め込んでいる。
「クルルフォーン邸でのお茶会振りですわね、アーシュ様。どうかなさいましたか?」
アナスタシアに声を掛けられ、アシュリーは慌ててお辞儀をする。
「シア様、公式の場でこうしてお会い出来るのを、とても楽しみにしておりました。そのっ、国王夫妻がお見えになられたようですので、少し緊張してしまったようです。ですが、シア様がいて下さるので、とても心強いです」
言い切った後に顔をアナスタシアに向けて、本当に嬉しそうな笑顔を見せるアシュリーに、アナスタシアは内心大いに悶える。
(やっぱり可愛いですわ、アーシュ様!!そこにいる愚女の言葉で苛立った心が、癒されている気分です!そして、何て可愛らしい勘違いをしているのでしょう!!ジーン様、絶対に逃がさないで下さいませ?エヴァンス家はわたくしの後見人で有るジルギリス様の家ですもの。その息子の奥方と仲良くしても、誰も文句は言えませんわ。しかも、義妹となったリラ様のご実家でも有るのですから♪こんなにも可愛いアーシュ様を守るには、貴族女性の頂点に立つ王妃のお気に入りと言う箔も付けた方が、侮る者達も少なくなり、守る事も容易くなりますもの。わたくしもきちんと協力致しますので、この先もずっとアーシュ様だけを囲い込んでいて下さいな)
チラリとアナスタシアがジーンにそのような思いを込めた視線を送ると、ジーンは当然だとばかりにアナスタシアを見返してくる。
「アナ、彼女がジーン殿のお相手だろう?私に紹介してくれないか?」
(……アナ?)
アレクシスがアナスタシアを呼ぶ呼び方に、アシュリーは首を傾げる。
「勿論ですわアレク様。アーシュ様、こちらはわたくしの夫でアレクシス=ディーラン。アレク様、こちらはセイル家のご養女となられ、わたくしの後見人に当たるジルギリス=エヴァンス様のご長男で有るジーン=エヴァンス様の婚約者となられたアシュリー=セイル様ですわ♪」
(ああああっ、アレクシス=ディーラン国王陛下!!!と言う事は、シア様は国母で有るアナスタシア王妃様で、エドワルド様は王弟公爵様ですか!!わたくし、知らなかった事とは言え、なんて馴れ馴れしい態度をっ!!!)
笑顔でアレクシスを紹介するアナスタシアの前で、アシュリーは見事に固まった。
近付いて来る二人を目にし、首を傾げるアシュリーは、その内の一人で有る、美しく着飾った女性が誰かに気付く。
夜会で会うのをとても楽しみにしていたアシュリーは、アナスタシアに微笑み声を掛けようとするも、周囲の言葉が耳に入り、気を取られてしまう。
「ああ、国王夫妻がお目見えだ」
(……国王夫妻と聴こえましたが、国王陛下と王妃様が、この広間にいらっしゃったようですね。どのような方々なのでしょうか?雲の上過ぎて、全く想像出来ません。ご不興を買わなければ良いのですが……)
キョロキョロと辺りを見回すアシュリーに、アナスタシアが声を掛ける。
因みにこの時、縛られたままの状態で目を輝かせ、アシュリーと同じくキョロキョロとし、国王陛下と言うターゲットを探すサラに対しては、完全に無視を決め込んでいる。
「クルルフォーン邸でのお茶会振りですわね、アーシュ様。どうかなさいましたか?」
アナスタシアに声を掛けられ、アシュリーは慌ててお辞儀をする。
「シア様、公式の場でこうしてお会い出来るのを、とても楽しみにしておりました。そのっ、国王夫妻がお見えになられたようですので、少し緊張してしまったようです。ですが、シア様がいて下さるので、とても心強いです」
言い切った後に顔をアナスタシアに向けて、本当に嬉しそうな笑顔を見せるアシュリーに、アナスタシアは内心大いに悶える。
(やっぱり可愛いですわ、アーシュ様!!そこにいる愚女の言葉で苛立った心が、癒されている気分です!そして、何て可愛らしい勘違いをしているのでしょう!!ジーン様、絶対に逃がさないで下さいませ?エヴァンス家はわたくしの後見人で有るジルギリス様の家ですもの。その息子の奥方と仲良くしても、誰も文句は言えませんわ。しかも、義妹となったリラ様のご実家でも有るのですから♪こんなにも可愛いアーシュ様を守るには、貴族女性の頂点に立つ王妃のお気に入りと言う箔も付けた方が、侮る者達も少なくなり、守る事も容易くなりますもの。わたくしもきちんと協力致しますので、この先もずっとアーシュ様だけを囲い込んでいて下さいな)
チラリとアナスタシアがジーンにそのような思いを込めた視線を送ると、ジーンは当然だとばかりにアナスタシアを見返してくる。
「アナ、彼女がジーン殿のお相手だろう?私に紹介してくれないか?」
(……アナ?)
アレクシスがアナスタシアを呼ぶ呼び方に、アシュリーは首を傾げる。
「勿論ですわアレク様。アーシュ様、こちらはわたくしの夫でアレクシス=ディーラン。アレク様、こちらはセイル家のご養女となられ、わたくしの後見人に当たるジルギリス=エヴァンス様のご長男で有るジーン=エヴァンス様の婚約者となられたアシュリー=セイル様ですわ♪」
(ああああっ、アレクシス=ディーラン国王陛下!!!と言う事は、シア様は国母で有るアナスタシア王妃様で、エドワルド様は王弟公爵様ですか!!わたくし、知らなかった事とは言え、なんて馴れ馴れしい態度をっ!!!)
笑顔でアレクシスを紹介するアナスタシアの前で、アシュリーは見事に固まった。
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