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後日談
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「女性は恋をすると、見違える程、とても美しくなると言うよ?特に両想いなら尚更ね。それともリラは、私に恋をしていないと言うのかな?」
両親が子供達を連れて去った後、エドワルドはリラを抱き締め聞いてみる。
すると、リラは握り拳を作る勢いでエドワルドに言う。
「エド様に恋をしない女性なんていませんわ!わたくしだとて同じです!」
「それは良かった。じゃあ、国王主催の夜会に出席すると、他の貴族達に注目されるのは何故だと思う?リラが私の妻で有る事は勿論だけれど、それにしては敵意や嫌悪と言った類いは減ってきて、私の方に視線が集まる事の方が多いよね?」
「それは……平凡なわたくしが相手なら、その内飽きるだろうと思われているのでは……」
またもやシュンとするリラに、エドワルドが否定する。
「それは無いな。もし、本当にリラが平凡な容姿の妻なら、身分も弁えず、嫌味や敵視を向けるぐらいの低脳具合を見せる筈だ。自分の方が美しいとばかりにね。質の悪いタイプの貴族女性達は狡猾だし、容赦無く他人を蹴落とし、その座を狙おうとする者達も居る。勿論私はそんな事を許す気なんて、毛頭無いけれどね。それにリラは、社交界で、容姿に付いて美しいと、よく言われていたじゃないか」
「それこそ嫌味か社交辞令ですよ?毒々しい華と呼ばれるぐらいですから」
「解釈の違いだよ。リラは毒を持つ植物の花を、見た事は有る?」
「???有りませんわ?」
「毒を持つ植物の花の殆どは、とても美しい花を咲かせるよ。リラの渾名の由来は多分、そっちからだろう。リラが自分の容姿を平凡だとしたら、殆どの女性は平凡未満になってしまうよ。それに、リラはジーン義兄上と兄妹なだけ有って、ジーン義兄上と、かなり似通っているから、リラが平凡なら、ジーン義兄上も平凡になってしまうよ?」
エドワルドの言葉に、リラが吃驚している。
ジーンと似ている、なんて言われるとは、ちっとも思ってもいなかったようだ。
「似ている?わたくしと兄様がですか?!?」
「男女の違いは有るものの、かなり似ているよ。気付かなかった?」
リラは吃驚しながらも、エドワルドに聞き返す。
「色合いが似ている……と言うだけでは無くですか?」
「色合いだけでは無いよ。と言うか、色合いで言うのなら、ジルギリス義父上だろうね。リラはジルギリス義父上にも似ているけれど、ジルギリス義父上も格好良い人だと思うのは私だけなのかな?」
「お父様はとても格好良いです!……えっ、お父様とも似てるのですか?」
「雰囲気で言えば、家の中のリラはジルギリス義父上で、外に出て、キリッとした雰囲気を作っている時は、政務中のジーン義兄上に似ているよ。勿論、本心からそう思っているし、嘘なんて言っていない。昔リラを苛めていたと言う貴族子息は、余程目が悪かったか悪趣味かだと、私は思うよ。カレンを見て、余計にそう思えたよ。カレンを見て、可愛くないなんて言う者が居たら、その者の目は腐っていると私は思うし、近付ける気は無いよ。それに、リカルドもリラを、綺麗で自慢な母様だと言っていたのに、当の本人で有るリラが否定すると、リカルドは泣いてしまうかも知れないよ?だから、そんな、どうでもいい相手の言葉よりも、私やリカルドの言葉を信じなさい」
エドワルドはリラを抱き締めたままで、リラのサラサラな、青みの強い真っ直ぐな青銀色の髪を撫でながら、優しく囁き、言い聞かせた。
両親が子供達を連れて去った後、エドワルドはリラを抱き締め聞いてみる。
すると、リラは握り拳を作る勢いでエドワルドに言う。
「エド様に恋をしない女性なんていませんわ!わたくしだとて同じです!」
「それは良かった。じゃあ、国王主催の夜会に出席すると、他の貴族達に注目されるのは何故だと思う?リラが私の妻で有る事は勿論だけれど、それにしては敵意や嫌悪と言った類いは減ってきて、私の方に視線が集まる事の方が多いよね?」
「それは……平凡なわたくしが相手なら、その内飽きるだろうと思われているのでは……」
またもやシュンとするリラに、エドワルドが否定する。
「それは無いな。もし、本当にリラが平凡な容姿の妻なら、身分も弁えず、嫌味や敵視を向けるぐらいの低脳具合を見せる筈だ。自分の方が美しいとばかりにね。質の悪いタイプの貴族女性達は狡猾だし、容赦無く他人を蹴落とし、その座を狙おうとする者達も居る。勿論私はそんな事を許す気なんて、毛頭無いけれどね。それにリラは、社交界で、容姿に付いて美しいと、よく言われていたじゃないか」
「それこそ嫌味か社交辞令ですよ?毒々しい華と呼ばれるぐらいですから」
「解釈の違いだよ。リラは毒を持つ植物の花を、見た事は有る?」
「???有りませんわ?」
「毒を持つ植物の花の殆どは、とても美しい花を咲かせるよ。リラの渾名の由来は多分、そっちからだろう。リラが自分の容姿を平凡だとしたら、殆どの女性は平凡未満になってしまうよ。それに、リラはジーン義兄上と兄妹なだけ有って、ジーン義兄上と、かなり似通っているから、リラが平凡なら、ジーン義兄上も平凡になってしまうよ?」
エドワルドの言葉に、リラが吃驚している。
ジーンと似ている、なんて言われるとは、ちっとも思ってもいなかったようだ。
「似ている?わたくしと兄様がですか?!?」
「男女の違いは有るものの、かなり似ているよ。気付かなかった?」
リラは吃驚しながらも、エドワルドに聞き返す。
「色合いが似ている……と言うだけでは無くですか?」
「色合いだけでは無いよ。と言うか、色合いで言うのなら、ジルギリス義父上だろうね。リラはジルギリス義父上にも似ているけれど、ジルギリス義父上も格好良い人だと思うのは私だけなのかな?」
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「雰囲気で言えば、家の中のリラはジルギリス義父上で、外に出て、キリッとした雰囲気を作っている時は、政務中のジーン義兄上に似ているよ。勿論、本心からそう思っているし、嘘なんて言っていない。昔リラを苛めていたと言う貴族子息は、余程目が悪かったか悪趣味かだと、私は思うよ。カレンを見て、余計にそう思えたよ。カレンを見て、可愛くないなんて言う者が居たら、その者の目は腐っていると私は思うし、近付ける気は無いよ。それに、リカルドもリラを、綺麗で自慢な母様だと言っていたのに、当の本人で有るリラが否定すると、リカルドは泣いてしまうかも知れないよ?だから、そんな、どうでもいい相手の言葉よりも、私やリカルドの言葉を信じなさい」
エドワルドはリラを抱き締めたままで、リラのサラサラな、青みの強い真っ直ぐな青銀色の髪を撫でながら、優しく囁き、言い聞かせた。
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