氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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後日談

二人目 1

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 リラがリカルドを産んで三年後、リラは男の子を出産した。

 エドワルドは、リラ似の女の子が欲しい!と思っていたが、母子共に、無事に産まれて来てくれた事の方が何よりなので、リラが何事も無く生きている事に感謝する。

 リラが生きてさえ居れば、子供は幾らでも作れるし、まだ見ぬ子供かリラかと言われてしまえば、エドワルドは迷い無くリラを選んでしまうからだ。

 それでも、リラとの子供は格別に嬉しく、可愛いと思ってしまう。

 つい先日、レベッカも子供を産んだが、そちらも男の子でルシード、そして、先月にはクレアが女の子を産んでいて、ココアと名付けられ、皆、母子共に元気だ。

 因みに、マッドの最初の子供は男の子でルッグス、ダンの子供とサイナスの最初の子供は女の子で、ダンの子供はシシル、サイナスの子供はキャリーと言う。


「リラ、有難う。今回もよく頑張った。元気な男の子だよ」


 エドワルドの声を聞き、リラは満面の笑みを浮かべる。


「エド様が居てくれるので、わたくし、幾らでも頑張れますわ♪」


 汗だくになりながらもそんな事を言うリラが可愛くて仕方無い。

 エドワルドは、リラの額にソッと口付けを落とし、リラの手を握る。


「疲れただろう。少し休みなさい。私はリラが目を覚ますまで、ずっとリラの傍に居るから」


 今回は前より少し時間が掛かり、エドワルドは気が気じゃ無かったが、女医が言うにはこれぐらい普通の範囲内で、難産だともっと掛かると言われた。

 難産だと、お産にどれぐらい掛かるのかを聞いたエドワルドは、女性陣の皆が、安産で良かったと心底思ってしまった程だ。

 エドワルドから、目の色合いを継いだ二人目の子は、ミゲールと名付けられた。

 そしてミゲールが旅に出ても大丈夫な時期になると、エヴァンス領にいるジオラルドに呼ばれて、エヴァンス領に沢山の子供を連れての大移動となり、ヨルドの乗る馬車に子供達を集めて乗せると、ヨルド効果は絶大で、母親達も安心して子供を抱き抱え、そこに前回と同じくエヴァンス家当主夫妻も混ざり、ホクホク顔でリカルドとミゲールを抱き抱えて乗り込んだ。

(……まぁ、私はリラと、たっぷり愛し合えるから、願ったり叶ったりだけど)

 そんな事を思いつつ、エドワルドはエヴァンス領までの道中を思う存分楽しんだ。

 そして、エヴァンス領の本宅に着くと、子供達は熱烈大歓迎を受け、初孫を喜ぶキーツやモーラの母親、孫に会えるとの報せを受けて、シルビアの父親やクレアの両親も本宅にまで、出向いてくれたようだ。

 その日は子供達の歓迎会とばかりに、祝宴が催され、皆が皆、子供達と一緒に、楽しく過ごした。
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