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後日談

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 出発前の前日に、ダンの両親がクルルフォーン家に突撃訪問して来た、と言う事以外、予定を狂わされる事も無く、王都を出発。

 シルビアはダンの両親に会えて嬉しそうな上、エヴァンス領に向かい、結婚式を挙げると聞いた二人は飛び入り参加する事が決まり、マッドとの再会も喜んでいる。

 マッドが結婚し、子供も出来た事には大いに驚いていたが。

 道中は何事も無く、まぁ、賊が出ても、問題無く倒せると言う、過剰戦力な状態だが、子供もいるので、無いよりは良い。

 因みに、エドワルドの乗る馬車にはリラしか居ない。

 リカルドはエヴァンス家の馬車で、ヨルドの家族とエヴァンス家の当主夫妻と同乗している。

 ヨルドは吃驚していたが、エヴァンス家当主夫妻は、レベッカも娘扱いしているから、あの方達にしてみれば、レベッカの子供も孫と一緒扱いなんだよとヨルドに説明をした。

 元々はクルルフォーン家の馬車で、ヨルド一家も一緒にと思っていたようだが、エヴァンス家の当主夫妻が、孫達と居たいから、ヨルド一家とリカルドはウチの馬車で預かると言い、夫婦でゆっくりと過ごせば良いと言われて、エドワルドはリラを丸め込む事にしたようだ。

 道中の宿は、前以て手紙を送り、貸し切りにさせていたので、問題も無く、いつもの倍以上の時間を掛けて、エヴァンス領の本宅へと到着し、本家の使用人達は、先ずはリラ達に出産祝いの言葉、ダンとシルビア、サイナスとモーラには結婚の祝いの言葉、レベッカにも出産祝いの言葉を贈り、マッドには伴侶の妊娠を祝う言葉を贈っている。

 サイナスはモーラを連れて、両親達の所へと顔を出し、手紙でも書いていた通り、挨拶をして、サイナスが使用していた部屋に、モーラと共に戻り、休息を取る。

 合同で結婚式を挙げようかと言う提案をしたが、周囲はそれを反対。

 大っぴらに祝える貴重な機会を減らすなと言い出した。

 つまりは、祝宴と言う名の、飲み会を減らすなと言いたいらしい。

 そんな使用人達とは違い、リラは別々に、丸一日使って祝いたいのだろうと、勘違いをし、大いに賛成していたのだが。

 そんな訳で、別々の日に式を挙げる事になった。

 最初にサイナスとモーラ。数日後にダンとシルビア、と言った具合に。

 因みに、モーラとシルビアの花嫁衣装は当日のお楽しみだと言われている為、どんなのかは知らないけれど、クレアが作った物だから、きっとよく似合う物なのだろうと、二人して楽しみにしている。

 そして、サイナスの待ちに待った結婚式の朝を、漸く迎えた。
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