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後日談

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 道中、バルトは馬の前後に双子達を乗せた状態で、双子達と楽しそうにお喋りをする。

 本来なら、公爵相手に止めるだろう配下の者達も、事情を聴いていたのだろう。バルトと双子達の交流を、とても嬉しそうに見守っていた。

 宿屋に入ってもそれは変わらず、バルトが名残惜しそうに双子達を見ていたので、リラが双子に、ローズウッド領から帰るまでは、バルト様の所で一緒に寝泊まりをお願いしてきなさい。バルト様はもっと沢山二人とお話したいみたいだから、ちゃんとお相手するのですよ?と言えば、双子達は喜んでバルトの部屋に突撃しに行った。


「「公爵様、入れて~、お部屋!」」


 双子が扉越しに声を掛ければ、バルトが慌てて出てくる。


「どうしたんだい?ルナ、ルネ」

「「リラ様、こっち、行く、言う♪」」

『???アイザーク語で話してご覧?』

『『リラ様が、ローズウッド領から帰るまでは、ローズウッドの公爵様の所で、寝泊まりをして良いって言ってくれたの~♪もっとお話したい~♪』』

『そうか、夫人がそう言ってくれたのか!それなら問題無いよ。王都に帰るまでは一緒に寝泊まりしよう!』

『『うん!公爵様と、寝泊まり一緒にする~♪』』


 バルトにとって、この双子の存在は、子か孫が増えたかのようだ。

 そんな二人と過ごす時間はとても楽しくて、馬車も有る為、ゆっくりな道中なのに、気付けば、あっという間にローズウッド領へと到着した感覚だった。

 そして、ローズウッドの本宅に到着し、バルトの夫人であるセシルと、次期当主である子息が出迎えてくれた。


「皆様、ようこそお越し下さいました。長旅でお疲れでしょう、直ぐにお部屋の案内をさせて頂きます」


 因みに、マッドは早々辞退して、街の宿屋にでも泊まろうと思っていたのだが、公爵の配下と気の合う者がいて、道中剣の相手をしたら、他の配下の者達にまで手合わせをと言われて、公爵家に着いたら訓練相手になってやって欲しいとバルトにまで言われ、逃げるに逃げれなくなり、ダンに諦めろと言われたようだ。

 一応、エドワルドに助けを求める視線を向けはしたが、公爵のバルト殿が直々のご指名だから、諦めろとエドワルドにまで言われてしまった為、もう既に、エヴァンス侯爵だけでなく、公爵のエドワルドや、王妃とまで深く関わり合っていってるから今更かと、肩を落とした。

(……あたし、一般市民の傭兵なのに、ダンちゃんと再会してから、どんどん大物お貴族様と知り合いになっていっちゃってる気がするわぁ~……)

 エヴァンス家と関わった事で、マッドはどんどん深みに嵌まっていったのだが、あの家に目を付けられたのだから、最早諦めるしか出来ないだろう。
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