427 / 805
後日談
19
しおりを挟む
「詰まり、お前は彼女に嵌められたって事。これが本当の夜会なら、お前はヒステリー女って渾名か、陰口叩かれてるぞ」
サイナスの言葉に唖然とするしかないランドール。
因みに、ランドールを嵌めた侍女は、大声を上げた。
「やったわ!1ポイント獲得~♪♪♪」
その声に、吃驚するランドール。
「?!?」
「ああ、この夜会って、使用人達の言葉や行動によってお前が失態した場合に限り、使用人達にポイントが入り、ポイントを奪った者に、ちょっとしたご褒美が与えられる仕組みになってるんだよ」
「そして、時間内に使用人達が10ポイント取った場合、使用人側の参加者全員に、侯爵家の専属料理人による一週間分のデザート券を貰える事になっているのよ♪因みにこれは、経費では無くキーツさんの自腹だから。キーツさんから、全日連勝する気で頑張りなさいって言われてるから、容赦無くポイントを稼がせて貰うわよ!」
ランドールを嵌めた侍女は、ランドールに宣戦布告をする。
「えっ、あの、これって私の勉強ですよね?!自腹って、相当キツいんじゃないですか?!」
「まぁ、そうだなぁ~。今回はポイント取った使用人達にも、お茶会参加の演技派にも、ちょっとした褒美を与えるって言ってたから、普通の執事なら痛い出費だろうな~。しかも、今日一日なら未だしも、お前が合格しない限りはずっとだからなぁ」
「ずっ……ずっと?!」
「当然だろ。最初だけだったら、最初に参加出来なかった奴が不満に思う。普っ通の執事だったら、破産するかも知れないな。ウチは高給取りだからそうはならないが、そう毎日続けられるとねぇ。せめて最低でも、10ポイントは取られないようにしてくれるかな?」
「はっ、はいっ!!」
サイナスは笑顔で言うが、ランドールは、普通の執事なら破産するかもと言う言葉に、脂汗が背中を伝う。
「お~い。そんなガッチガチですると、即足元掬われるぞ?言葉通り、足引っ掛けられて転んでも、夜会では足元も碌に見ないのかって、笑われるだけだから。気を付けろよ?」
「言っちゃ駄目ですよ~、サイナスさん。取り敢えず、サイナスさんは片手袋になって、あたしは一旦退散します!再度参戦するから待ってなさい!」
そんな言葉を残して、侍女はそそくさと去って行った。
因みに、ポイントを獲得した者は、一旦退場して、十分後に参戦出来る。その間に別人に変装するも良し、そのまま行くも良しとなっているのだ。
因みにこの擬似夜会、裏では使用人達が好きな物を賭けると言う、賭けの対象になっていたのだが、ランドールは全く知らないまま、体験学習を受けていたのだった。
サイナスの言葉に唖然とするしかないランドール。
因みに、ランドールを嵌めた侍女は、大声を上げた。
「やったわ!1ポイント獲得~♪♪♪」
その声に、吃驚するランドール。
「?!?」
「ああ、この夜会って、使用人達の言葉や行動によってお前が失態した場合に限り、使用人達にポイントが入り、ポイントを奪った者に、ちょっとしたご褒美が与えられる仕組みになってるんだよ」
「そして、時間内に使用人達が10ポイント取った場合、使用人側の参加者全員に、侯爵家の専属料理人による一週間分のデザート券を貰える事になっているのよ♪因みにこれは、経費では無くキーツさんの自腹だから。キーツさんから、全日連勝する気で頑張りなさいって言われてるから、容赦無くポイントを稼がせて貰うわよ!」
ランドールを嵌めた侍女は、ランドールに宣戦布告をする。
「えっ、あの、これって私の勉強ですよね?!自腹って、相当キツいんじゃないですか?!」
「まぁ、そうだなぁ~。今回はポイント取った使用人達にも、お茶会参加の演技派にも、ちょっとした褒美を与えるって言ってたから、普通の執事なら痛い出費だろうな~。しかも、今日一日なら未だしも、お前が合格しない限りはずっとだからなぁ」
「ずっ……ずっと?!」
「当然だろ。最初だけだったら、最初に参加出来なかった奴が不満に思う。普っ通の執事だったら、破産するかも知れないな。ウチは高給取りだからそうはならないが、そう毎日続けられるとねぇ。せめて最低でも、10ポイントは取られないようにしてくれるかな?」
「はっ、はいっ!!」
サイナスは笑顔で言うが、ランドールは、普通の執事なら破産するかもと言う言葉に、脂汗が背中を伝う。
「お~い。そんなガッチガチですると、即足元掬われるぞ?言葉通り、足引っ掛けられて転んでも、夜会では足元も碌に見ないのかって、笑われるだけだから。気を付けろよ?」
「言っちゃ駄目ですよ~、サイナスさん。取り敢えず、サイナスさんは片手袋になって、あたしは一旦退散します!再度参戦するから待ってなさい!」
そんな言葉を残して、侍女はそそくさと去って行った。
因みに、ポイントを獲得した者は、一旦退場して、十分後に参戦出来る。その間に別人に変装するも良し、そのまま行くも良しとなっているのだ。
因みにこの擬似夜会、裏では使用人達が好きな物を賭けると言う、賭けの対象になっていたのだが、ランドールは全く知らないまま、体験学習を受けていたのだった。
7
お気に入りに追加
9,275
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる