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後日談
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ランドールは控えの侍女に、髪型とメイクを直され、貴族女性のお茶会の様子を真似た茶会デビューを果たすのだが、侍女達の熱演振りに、二の句が継げない。
何せ、笑顔でドレスやアクセサリー等を誉め合いながらも、互いの情報をひけらかし、嫌味や陰口の応酬に移行し、挙げ句、高物件の男を漁るには、どのような攻略が良いか、誰それの趣味はああだ、彼はこうだ、あの男は愛人募集してるだの、後妻を探してるだのと情報を交換し合い、どこぞの令嬢は二股掛けてるだの、他の女に寝取られたらしいだの、ゴシップにまで発展する始末。
しかも、侍女達は途中、ランドールに話を振ったり、意見を聞いたり色々としてくれるのだが、ランドールは何一つ答えられずにいるのだ。
その中にも癖の強い女性を演じる侍女が数人いて、誰彼構わずセクハラ発言を繰り返す者もいた為、なるべく目を合わせないようにしたと言うのに、向こうから近付いてきて、話し掛けて来る始末。
「あら、貴女新顔ね?可哀想なぐらいの貧乳だわ。みっともないからパッドでも詰めて、侍従や他の男の使用人にでも揉ませなさいな。それじゃあ幾ら経っても男は寄り付かないわ。あそこにいる令嬢も、元は貧乳で男に揉ませて大きくしたって専らの噂よ?あの令嬢だってパッドを詰めて、大きく見せてるだけなんだから」
ランドールは顔を赤く染め上げ、女の癖になんて破廉恥なと怒鳴り付けたかったが、何分初めての絡まれ方で、羞恥と怒りがごちゃ混ぜで、口をパクパクと開け閉めを繰り返すが、肝心の言葉が出て来ない。
そうこうしてる内に、その侍女は他の令嬢演じる他の侍女の元に向かって行った。
(何故、私が、こんな目に~っっ!!!)
涙目で周囲を睨み付けるも、侍女達は全くと言って良い程動じない。
当然だろう。彼女達は数多くの場数を踏んでいるし、高が他領の使用人程度に怯む事等無いに近い。何せ、普段傍にいるのは、同じエヴァンス家に仕える凄腕の同僚達で、腕を競い合う好敵手であり、頼もしい家族のような存在だ。
因みに、他にも、自分の事は大して話さない癖に、他人の事を根掘り葉掘り聞きまくる女性や、自分自慢の構ってちゃん等を演じる侍女もいる為、ある種のカオスと化しているが、それはエヴァンス家に仕える侍女達の見せ所なのか、ちゃんと茶会として成立させていた。
「あ~あぁ、お馬鹿ねランちゃん。あんなの構ってたら切りが無いのにぃ。って言うか、貴族の人達にもいるのねぇ、ああいう迷惑な女性達が」
「それは勿論。貴族であろうと人間ですからね。侍女達が演じているのは実在する人物達で、貴族女性達が見れば、簡単に名前を言い当ててしまえる人もいると思いますよ」
サイナスがマッド達にお茶を入れながら、茶会の様子をマッド達と見物し、こんな会話を繰り広げていたなんて、ランドールはちっとも気付いていなかった。
何せ、笑顔でドレスやアクセサリー等を誉め合いながらも、互いの情報をひけらかし、嫌味や陰口の応酬に移行し、挙げ句、高物件の男を漁るには、どのような攻略が良いか、誰それの趣味はああだ、彼はこうだ、あの男は愛人募集してるだの、後妻を探してるだのと情報を交換し合い、どこぞの令嬢は二股掛けてるだの、他の女に寝取られたらしいだの、ゴシップにまで発展する始末。
しかも、侍女達は途中、ランドールに話を振ったり、意見を聞いたり色々としてくれるのだが、ランドールは何一つ答えられずにいるのだ。
その中にも癖の強い女性を演じる侍女が数人いて、誰彼構わずセクハラ発言を繰り返す者もいた為、なるべく目を合わせないようにしたと言うのに、向こうから近付いてきて、話し掛けて来る始末。
「あら、貴女新顔ね?可哀想なぐらいの貧乳だわ。みっともないからパッドでも詰めて、侍従や他の男の使用人にでも揉ませなさいな。それじゃあ幾ら経っても男は寄り付かないわ。あそこにいる令嬢も、元は貧乳で男に揉ませて大きくしたって専らの噂よ?あの令嬢だってパッドを詰めて、大きく見せてるだけなんだから」
ランドールは顔を赤く染め上げ、女の癖になんて破廉恥なと怒鳴り付けたかったが、何分初めての絡まれ方で、羞恥と怒りがごちゃ混ぜで、口をパクパクと開け閉めを繰り返すが、肝心の言葉が出て来ない。
そうこうしてる内に、その侍女は他の令嬢演じる他の侍女の元に向かって行った。
(何故、私が、こんな目に~っっ!!!)
涙目で周囲を睨み付けるも、侍女達は全くと言って良い程動じない。
当然だろう。彼女達は数多くの場数を踏んでいるし、高が他領の使用人程度に怯む事等無いに近い。何せ、普段傍にいるのは、同じエヴァンス家に仕える凄腕の同僚達で、腕を競い合う好敵手であり、頼もしい家族のような存在だ。
因みに、他にも、自分の事は大して話さない癖に、他人の事を根掘り葉掘り聞きまくる女性や、自分自慢の構ってちゃん等を演じる侍女もいる為、ある種のカオスと化しているが、それはエヴァンス家に仕える侍女達の見せ所なのか、ちゃんと茶会として成立させていた。
「あ~あぁ、お馬鹿ねランちゃん。あんなの構ってたら切りが無いのにぃ。って言うか、貴族の人達にもいるのねぇ、ああいう迷惑な女性達が」
「それは勿論。貴族であろうと人間ですからね。侍女達が演じているのは実在する人物達で、貴族女性達が見れば、簡単に名前を言い当ててしまえる人もいると思いますよ」
サイナスがマッド達にお茶を入れながら、茶会の様子をマッド達と見物し、こんな会話を繰り広げていたなんて、ランドールはちっとも気付いていなかった。
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