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後日談

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 リラとの関係性をバラしたジーンは、その日の夕方クルルフォーン邸へと、エドワルドと共に訪れる。

 リラは本当に嬉しそうな顔でジーンを出迎え、エドワルドにお礼を言う。


「ジーン兄様、いらっしゃいませ!エド様も、兄様を連れて来て頂き有難う御座います♪ジーン兄様、お元気でしたか?わたくし、お顔が見たかったですっ!」

「ちょっと寂しかったけど、リラに会えて元気になったよ。リラが幸せそうで嬉しいな」

「毎日とても幸せですが、兄様も幸せだと、わたくしはもっと幸せになりますからね?」


 リラが首を傾げて言ってくるので、ジーンとしては、それだけで嬉しいのだが、リラは不安そうにジーンを見上げている。


「それは僕も同じだよ。だから、リラはエドワルド殿の傍らで、幸せに笑っていてね?」

「……はい♪」


 リラが、心底嬉しそうに微笑むので、ジーンとエドワルドは、リラの可愛さに癒されていた。


「もう直ぐ社交シーズンに入りますが、領民達は私の結婚を知り、次々に領主館へと祝いの品を届けているそうなので、クルルフォーン領に行き、妻のお披露目を兼ねた結婚式を挙げる為、領地に向かいます。なので社交シーズンが終わった後に、エヴァンス領の本宅に、結婚後のご挨拶に向かいたいのですが、義兄上もご一緒して頂けますか?」

「ああ、それは良いね。暫くはジェフが王都に残ってるから、心配は無さそうだし、僕も付き合うよ」


 ジーンとしては、エドワルドがエヴァンス領での結婚式を企んでるのを知っている為、クルルフォーン領は行けなくとも、エヴァンス領のは参加したいと思っていたからだ。


「兄様も一緒に行って下さるのですか?!わたくし、とっても嬉しいです!」


 リラはクルルフォーン領でお披露目として、結婚式を挙げる事は知っているが、エヴァンス領で結婚式を挙げる事はまだ知らない。

 リラへのサプライズなので、知っているのはジーンとエヴァンス家の使用人達や、ここにはいない、リラ以外のエヴァンス姓の者達だけだ。

 ジーンはクルルフォーン邸でゆっくりと過ごし、あまり遅くならない内に、エヴァンス家の使用人達が心配するだろうからと帰って行った。

 そして、社交シーズンと共に、ジーンは寄って来る多くの様々な思惑を内に秘めた女性達に、黒い笑顔を見せ付けたのだが、それがジーンの普通の笑顔なのだと、勘違いをしているようだ。

(エドワルド殿が、独身女性達の争奪戦から抜けたのと、私の身内になった事で、リラに暴言や悪口を吐いていた者達が、面の皮厚く、まるで自分は何も言っていなかったという態度で来るなんて、随分都合の良い頭だな。そんな馬鹿な女を私が相手にすると思ってる時点で終わりだと言う事にも気付けないなんて、本当にお目出度い……)

 ジーンは鬱陶しい女性達に、早々引き払って貰う事にした。
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