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後日談

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 翌日は見事に晴れていて、式にも相応しい天気だ。

 因みにリラのウエディングドレスは前回のドレスとほぼ一緒のデザインだが、袖は無くノースリーブにし、裾もウエディングドレスとしては短めだが、裾下に総レースのフリルが縁取られているし、中は沢山のペティコートで守られ、靴はブーツで歩くように出来ているから、足を晒す心配も無い。

 領主館から広場まで、パレード用の馬車で行くが、王都の結婚式とは違い、広場に絨毯を敷く訳でも無いので、裾が汚れないようにと通常のドレスと大差無い裾の長さになっているのだ。

 そして、前回のドレスよりも多少のサイズ調整が可能になっているのは、結婚後、リラが多少痩せたり太ったりしても良いように、ウエイト部分を幅の広い帯状レースで括れるデザインにされてある。

 前回手袋はサテンで作られていたが、今回は総レースとなれば、作り手の拘りと愛が、物凄く感じられる。

 因みに、ドレスを作ったクレアには、前以てクルルフォーン領とエヴァンス領でも式を挙げると聞かされていた為、態々王都用とは別に作ってくれたようだ。

 エドワルドがお礼を言えば、わたしとて本望です!と良い顔で返して来た。

(この可愛過ぎるリラが、後もう一回見れるなんて、最高だ!!前回のウエディングドレスも良かったが、これはこれで可愛いっ!今回も一応は我慢するが、次回のエヴァンス領では絶対に私がこのドレスを脱がす!!脱がせる前にもそのまま抱く!ウエディングドレス姿の妻を抱くのは男のロマンだ!!)

 ウエディングドレス姿のリラを見ながら、内心悶えまくって暴走中だが、エドワルドがよこしまな事を考えてるとはこれっぽっちも思っていないリラは、エドワルドにおかしな所は無いかと聞いてくる始末だ。

 エドワルドはリラのウエディングドレスを乱さないように抱き締め、甘く囁く。


「物凄く綺麗だよ、私の奥さん」


 リラは全身を真っ赤に染めて、エドワルドに言う。


「だっ……旦那様も、物凄く格好良いです……」


 エヴァンス家で働いていた使用人達は、最早生温い視線で二人を見ているのだが、クルルフォーン家やこの領にいた使用人達は、エドワルドの豹変振りに、物凄~く戸惑っているようだ。


「いい加減、慣れろよお前等。特にそこ。ウチのレベッカに喧嘩売りやがった見習い」

「わっ、私にはランドールと言う名が!」

「名前で呼ばれたけりゃあ、たったと見習い卒業するんだなぁ。てか、ウチの有能侍女を取っ捕まえて、無能扱いしたてめぇが悪い」


 ぐうの音も出ない正論を言われて押し黙るランドール。


「まぁ、確りサイナスから学べや。因みにサイナスの評価はどうなんだ?」

「侍従としてならギリギリ及第点。執事では、話になりませんね」


 サイナスは、笑顔できっぱり言い切った。
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