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本編

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 聖堂内では、恐怖の報告会が開かれる為、リラ達の控え室に避難して来たアナスタシアが、花嫁姿のリラを見付けて直ぐに近寄って来る。


「リラ様!物凄く綺麗で可愛いお姿ですわ!!とても良く似合っておいでです!」

「ああっ、有難う御座います、シアお義姉様!シアお義姉様も、清楚で素敵です!!」


 二人は互いの姿を見て、お世辞抜きで互いを褒め合う。


「まだ式は終わっていませんし、少し早いですが言わせて下さいな。リラ様、エドワルド様、ご結婚おめでとう御座いますわ!!」

「!!!有難う御座います、シアお義姉様!!」

「有難う御座います、義姉上」

「わたくし、これ程可愛い義妹が出来て、とても嬉しく思っています!本っ当に良かったですわね、エドワルド様」

「ええ。私も念願叶って嬉しいです。今日と言う日をどれ程待ち望んで居たか。暫くは、結婚後の長期休暇を使って、屋敷でのんびりする気で居ます。念願叶って愛しい妻を貰うのに、寂しい思いをさせてはいけませんからね」

「ええ、その方が良いですわね♪愛で尽くして、確りと繋ぎ止めて居て下さいな。リラ様がいないクルルフォーン家なんて、わたくし、用が有りませんもの。リラ様、エドワルド様がお仕事で構ってくれずに寂しくなったら、いつでも遊びに来て下さいね?勿論、そうでなくともいつでも結構ですわ!わたくしも絶対にクルルフォーン家に遊びに行きますから!!」

「義姉上、私は幾ら仕事が立て込んでいようと、彼女を放置する事は有りませんよ。私にとって彼女は、唯一無二の存在ですからね。蔑ろになんて、絶対にしませんよ。これから毎日、愛を囁き続けるのですから」


 エドワルドはそう言いながら、リラを優しく抱き寄せ、リラはこれ以上無い程に全身を真っ赤に染める。

 そんなリラを見て、エドワルドは更に耳元で囁く。


「愛しているよ、私の奥さん」

「!!!」


 腰が抜けてエドワルドにしがみつき、悔しいですと、リラは潤んだ瞳で睨むが、勿論、そんな睨みに効果は無い。


「わっ……わたくしだって、愛していますわ旦那様!」


 リラの反撃が、違う意味でクリティカルヒットしたエドワルドだった。

 そんな二人を見て、娘が取られて寂しいのか、ジルギリスがぽつりと呟く。


「若いって良いよね~……」

「あら。わたくしは、貫禄の出た旦那様も、充分愛しておりますわ♪」

「……リリーは、美しさに磨きが掛かる一方だね」

「それは大好きな旦那様と、一緒になれたからです。マーウィン様ばかり、ズルいのですわ。わたくしの旦那様を独り占めばかり。今度はちゃんと一緒に連れて行って下さいね?」


 リリーの言葉に、寂しさよりも妻の優しさに、ニッコリ頷くジルギリスだった。
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