氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

文字の大きさ
上 下
373 / 805
本編

321 (レベッカ視点 3)

しおりを挟む
 この空間を支配する門倉。その周りを取り囲む取り巻きたち。全員が熱のこもった目でオレを見ている。オレはこいつらの前でオナニーしてイカなければいけない。すでに取り巻きの1人が醜いちんこを出して扱こうとしている。

「あぁ、そうだ。お前ら殴り合って勝ったヤツがこいつの服で扱いていいぞ。オレにはパンツを寄越せ」

 門倉という男はとことん悪趣味なヤツだった。その言葉を聞いた取り巻きたちは「うぉおお」とか「まじっすか?」とか興奮した声を荒げている。取り巻きの1人が門倉にオレの履いていたパンツを渡す。よせ。それは雄二のパンツでオレが履いてたやつだ。お前なんかが触んな。

「……やめろ」
「あぁ、ちゃんとオレの服を貸してやるから安心してオナニーしろ」

 どうしてもそのパンツに触れられたくなくてオレは低い声で思わず声を出していた。門倉はオレが服がなくなって困るから言ったと思ったのだろう。見当違いの答えをする。死んでもお前の服は着ねぇよ。お前の服を着るくらいならオレは裸で帰る。残念なことにオレのやめろと言った言葉は無駄に終わり、門倉はオレのパンツの匂いを嗅ぎ、自身のズボンを寛げると気持ちの悪いイチモツを取り出した。

「ーーなっ?!」

 門倉のちんこを見て驚きの声を上げた。勃ち上がっているその門倉のペニスにはピアスがついていたのだ。丸いピアス。亀頭とその少し下、そして竿の裏筋部分の合計3ヶ所に丸い銀色のピアスが輝いていた。オレが驚いた目でそれを見ていると口角を上げて門倉が笑った。

「後でちゃんとこれで貫いて気持ち良くして可愛がってやるからな」

 そう言って門倉は椅子に深く腰掛けるとパンツをピアスちんこに被せている。その横ではオレの服争奪戦で取り巻きたちが殴り合いの喧嘩をしている。少ししてガタイの良い男がオレのパーカーを、体格は普通だがスピードが速かった男がオレのズボンを獲得したようだ。門倉がオレを見て顎をくいっと前に出し、始めろという合図を出した。

 その場に座り込みオレはどうするか悩んだ。まずはちんこを握る。何度か上下に扱くがちんこは萎えたままだ。そりゃそうだ。こんな状況ではちんこも勃つはずがない。もちろん門倉がそれを許すはずがないと分かっている。瞼を閉じて、熱い視線でオレを見つめる雄二の顔を思い出した。その表情だけで身体はゾクッとし、萎えていたペニスに硬さをもたらした。
 
「目を閉じるな。足をもっと開け」

 お前の顔を見たら萎える。そう心の中で悪態をつきながら、門倉が満足するように瞼を上げ、じっと見てやり、足を開いてやった。それでも門倉は「もっとだ」と言うので、M字開脚とまではいかないもののよく見えるように開く。目の前のヤツらにはケツ穴まで見えているのだろう。取り巻きたちがゴクリと唾を飲む。その視線に萎えそうになるのを必死に我慢し、少しの硬さを持った状態を何とか維持させて、数回ちんこを扱く。

 中でイケば力は弱くならない。つまり射精せずにこいつらの前でイカないといけない。覚悟を決めて乳首に手を伸ばしコリコリと擦る。でも、オレはまだ乳首だけでイクことはできない。

「さっさとちんこ扱けよ」
「声も出せ」
「もっとエロい顔見せろ」

 取り巻きたちが揶揄うように野次を飛ばす。門倉だけが何も言わずオレをじっと見ている。焦ってはダメだ。そう思っているのにオレがモタモタしてしまうと雄二はまた蹴られるかもしれない。雄二を早く助けて血を止めてやらないといけないのに。焦りがオレを動揺させ手を震わす。

「ーーふ、んっ……」

 取り巻きたちが「声を出せ」と何度も言うので、感じてもいないのに演技で喘ぎ声を出す。馬鹿な男たちはその声を聞いて股間をもっと硬くさせた。

「ーーうぐ……」

 乳首を自身の手で捻り、快感には程遠い痛みで小さな呻き声を上げる。オレは自分で自分をイカせようと必死になった。自分の口に指を突っ込み、その濡れた手で突起に芯を持たせることはできるのに、気持ち良さなんてものは全くない。目を閉じて雄二の手を思い出しても、どうしても苦痛を感じることしかできない。オレはちんこを握っていた手を離し、そちらの手も自身の唾液を纏わせた。

「おいおい、ケツ穴に指を持っていくとかとんだ淫乱だな」
 
 取り巻きたちはどよめき、早いヤツはもうイっている。乳首だけでイクことはできず、オレは決心してケツに指を突っ込むことにしたのだ。

「ーーおぉ……!」
「俺、もう1回イキそ……」
「すげぇ……!」

 奥深くまで届かない指で中をなぞり、雄二との行為を思い出す。いつの間にか瞼を閉じて集中していたが、門倉は何も言わなかった。血管が浮き出た雄二のペニスがオレのお尻の穴を犯し、勢いよく果てる。あの雄二の熱い精子を中に出される感覚を思い出して、何故か愛おしく感じた。身体をビクビクと仰け反らせ、頭をふわふわとさせる。門倉は目を見開き、取り巻きたちはどよめいている。

「お、おい、射精してないのにあれって……」
「俺もイ、ク……」
「も、もしかして……中でイったのか?」
「エロッ!」

 地面に男たちの汚い精子が放たれ、勢いのいいやつはオレの足元にまで飛んできた。オレのパーカーやズボンを獲得した男たちは勝ち抜いて得たそれを誇らしげに自身のモノで汚した。

「か、門倉さん、俺、我慢できねぇっす」

 取り巻きのうちの1人がオレに向かって手を伸ばそうとした。ずっと座っていた門倉が立ち上がるとそいつを蹴飛ばし、その男は遠くの方へと飛ばされ床に転がってうめき声を上げている。

「誰が触っていいって言った?」

 静かに怒りに孕んだ声で門倉が言った。辺りは静まり返る。この後、こいつが近づいてきたらオレはこいつを殴り飛ばしてやる。そんな風に考えていたのに、門倉はそこから動かなかった。

「おい、誰か殴られて来い」
「えっ、俺いいっすか?」

 門倉はどうもオレのことを怪しんでいるようだ。取り巻きたちに殴られろと命令している。そして、嬉しそうに率先して名乗り上げたヤツがいた。取り巻きたちが「やっぱお前マゾだな」とか言っていることから痛みが好きなヤツなのだろう。

「力を加減するなよ。本気でやらなければこの男を殺す」

 門倉が低い声で言った。ニヤニヤと名乗りを上げた男が近づくとオレの傍へとやって来てしゃがみ込んだ。近くでオレの裸を見て「えっろ」と興奮して言う。

「殴れ」

 門倉が命令した。しょうがなしに目の前の男を殴る。もちろんバレない程度に力加減をした。それでも男は吹っ飛んだ。吹っ飛んだ先で男は喜びに悶えている。門倉がこちらを見下ろすと鼻で笑った。

「何か怪しいと思ったんだ。ちゃんと前でイケ」

 オレは諦めて前でイクことを決めた。唾液に塗れた手をちんこに持って行き、ぬるぬると動かす。幸いなことにまだ勃起はしている。雄二はどうやって触っていただろうか?雄二がオレのちんこを扱いてセックスしてくれたのは最初の時だけで、あとは握ってオレの精子をせき止めるばかりだった。

 あの時はどうしてイカしてくれないんだって思ってた。でも、今はその雄二の手が恋しい。先ほどからオレはこの雄二に対する気持ちが何となくどういったものなのか気付き始めていた。

「声をもっと出せ」
「ーーんんっ……」

 雄二のあの綺麗な指で扱かれていることを想像し、先口をグリっと押した。ビクビクと身体を震わせ、握っていた手にドロドロとした精液を放つ。頭がクラクラしてオレはその場に倒れ込んだ。
しおりを挟む
感想 2,440

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。 そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。 相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。 トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。 あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。 ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。 そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが… 追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。 今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

処理中です...