氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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本編

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 その後、部屋に戻ったリラは、レベッカに頼んで着飾らせて貰う。

 レベッカとしては、今まで着飾る事に殆ど興味を示さなかったリラが、エドワルドの為とは言え、少しでも着飾りたいと思ってくれる事が嬉しくて堪らない。

 今までは、リラを着飾らせたくて仕方なかったのに、着飾る意味が無いと言われていたからだ。

(やっと……やっと!!!リラお嬢様を着飾らせ、本領発揮出来るのです!!この為に日々、腕を磨いて来たんだもの!公爵様、有難う御座います~!!これで大好きなリラ様を、好きなだけ着飾る事が出来るのよ~♪)

 レベッカは嬉々としてリラの要望に応えていく。


「出来ました♪」

「有難う、レベッカ。行ってくるわね」


 そう言ってリラは部屋を出る。エドワルドと約束した場所に向かう為に。

 リラが大樹の下に来ると、エドワルドは約束通り、待っていてくれた。


「お待たせ致しました!」

「それ程待っていないから大丈夫だよ。それに、リラを待つと言う時間も楽しいから、苦になら無いしね。朝食までの時間、私と庭の散策に付き合って頂けますか?」


 エドワルドがリラに差し出す手を取り、リラは即答する。


「勿論ですわ」


 嬉しいそうに微笑むリラを抱き締めたい衝動に駆られるも、何とか押し留め、ゆっくりと歩き出すエドワルド。


「先程の姿も可愛いけれど、私の為にと着飾ってくれるリラはとても可愛いし、愛しさが増すよ。いつも有難う」

「えっ、エドワルド様がそう思わせて下さるのです!お礼を言うのはわたくしの方ですわ!そのっ……大好きです!エドワルド様!!」


 エドワルドは我慢出来ず、緑に囲まれた場所にリラを引き込み、その唇を掠め取るように奪う。


「私も大好きだ。リラ、愛しているよ」


 甘く耳元で囁かれ、ギュッと強く抱き締められて、リラの胸は高鳴るばかりだ。

(ああ、もうっ、襲いたい襲いたいっ、愛で尽くしたい!!こんなに可愛い生き物が、魑魅魍魎の社交界で汚されず、捕獲されずにいた事自体が奇跡だ!リラが他の男を寄せ付けずにいてくれて良かった。中身がこれ程可愛いと知れていたならば、壮絶な争奪戦が起きていたかも知れない!私が捕らえたも同然だが、気を抜いてはいけない。結婚すれば存分に愛で尽くせるが、他人の物を欲しがる者とているのだから。絶対に、誰にも渡さない。彼女リラは私だけの者だ)

 エドワルドはリラを抱き締めたまま、再度リラの唇を奪い、今度はじっくり、ゆっくりとその唇を貪り、リラの咥内を堪能した。
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