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本編
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夕食の時間になる少し前に、双子達とセイル家二人の手合わせが終わり、四人がサロンに戻ってくると、ジーンが声を掛ける。
「お二人共、落ち着かれましたか?落ち着かれましたよね?では、少しだけ三人でお話ししましょうか」
久し振りに、孫、甥であるジーンと話せるのは嬉しいが、お説教の雰囲気が漂っている為、素直に頷けないでいると、ジーンが再度声を掛ける。
「嫌なら別に良いですよ?その代わり、お二人がリラに嫌われても知りませんから」
「そっ、そんな!」
「そんな事は!」
「無いと思ってますか?そもそも、リラがここまでエドワルド殿に好意を寄せてるのに、婿入り出来ないからって駄々を捏ねた所で、王命ですよ?リラが嫌がるような相手なら、どんな事をしてでも阻止しますが、好意を寄せているのに怪我でもさせたら怒りますよ。エドワルド殿は婿入り出来ないだけで、エヴァンス領にも今後度々来て下さると仰ってるのに、お二人の所為で訪問回数が減ったらどうするの?僕は王都でいつでも会えるけど、リラに子供が出来ても、抱かせて貰えないかもよ?」
「「そそそそ、それは困る!」」
「ああ、女の子って可能性も有るよね?もしくは二人目がそうかも知れない。エドワルド殿とリラの娘なら、どっちに似ても可愛いだろうね。ああ、祖母になる母上に似る事も有るか」
「「リリー似の女の子!?」」
「まぁ、あくまで仮定の話だけど?でも、それだって、二人がエドワルド殿に危害を加えるような事をすれば、リラが連れて来たがらなくなるんじゃない?最悪、その子供達にも嫌われるね、父親を虐める悪い人達だって具合に」
「「そんなっ!!」」
「結婚は確定だし、リラも幸せだって言ってるのに、何が不満なの?婿入りさせたって、リラが幸せだと思わなきゃ、意味が無いと思うけど?」
「わっ……」
「わ?」
「儂等だってリラの花嫁姿が見たかったのに!!ここで挙げずに王都で挙げるなんて、あんまりだ~!!」
その言葉に、ジーンは何を言ってるんだ?この祖父はと思ったが、直ぐに理解した。エドワルドがリラに内緒でエヴァンス領でも結婚式をする事を、まだ知らないのだと。
「エドワルド様は王族なのだから当然です!そんな理由でエドワルド様に怪我なんてさせたら、わたくし、一生お祖父様と伯父様を、お恨みしますからね!!行きましょうエドワルド様!わたくし達二人は、お部屋で食事を取らせて頂きますから!!」
「「?!!」」
「まぁ、そうなるよね。だから三人で話そうって言ったのに」
ジーンの言葉に、セイル家の二人は項垂れた。
「お二人共、落ち着かれましたか?落ち着かれましたよね?では、少しだけ三人でお話ししましょうか」
久し振りに、孫、甥であるジーンと話せるのは嬉しいが、お説教の雰囲気が漂っている為、素直に頷けないでいると、ジーンが再度声を掛ける。
「嫌なら別に良いですよ?その代わり、お二人がリラに嫌われても知りませんから」
「そっ、そんな!」
「そんな事は!」
「無いと思ってますか?そもそも、リラがここまでエドワルド殿に好意を寄せてるのに、婿入り出来ないからって駄々を捏ねた所で、王命ですよ?リラが嫌がるような相手なら、どんな事をしてでも阻止しますが、好意を寄せているのに怪我でもさせたら怒りますよ。エドワルド殿は婿入り出来ないだけで、エヴァンス領にも今後度々来て下さると仰ってるのに、お二人の所為で訪問回数が減ったらどうするの?僕は王都でいつでも会えるけど、リラに子供が出来ても、抱かせて貰えないかもよ?」
「「そそそそ、それは困る!」」
「ああ、女の子って可能性も有るよね?もしくは二人目がそうかも知れない。エドワルド殿とリラの娘なら、どっちに似ても可愛いだろうね。ああ、祖母になる母上に似る事も有るか」
「「リリー似の女の子!?」」
「まぁ、あくまで仮定の話だけど?でも、それだって、二人がエドワルド殿に危害を加えるような事をすれば、リラが連れて来たがらなくなるんじゃない?最悪、その子供達にも嫌われるね、父親を虐める悪い人達だって具合に」
「「そんなっ!!」」
「結婚は確定だし、リラも幸せだって言ってるのに、何が不満なの?婿入りさせたって、リラが幸せだと思わなきゃ、意味が無いと思うけど?」
「わっ……」
「わ?」
「儂等だってリラの花嫁姿が見たかったのに!!ここで挙げずに王都で挙げるなんて、あんまりだ~!!」
その言葉に、ジーンは何を言ってるんだ?この祖父はと思ったが、直ぐに理解した。エドワルドがリラに内緒でエヴァンス領でも結婚式をする事を、まだ知らないのだと。
「エドワルド様は王族なのだから当然です!そんな理由でエドワルド様に怪我なんてさせたら、わたくし、一生お祖父様と伯父様を、お恨みしますからね!!行きましょうエドワルド様!わたくし達二人は、お部屋で食事を取らせて頂きますから!!」
「「?!!」」
「まぁ、そうなるよね。だから三人で話そうって言ったのに」
ジーンの言葉に、セイル家の二人は項垂れた。
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