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お気に入り4000人突破記念♪感謝のSS ~ジェフの休日~

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 それは、リラ達が結婚した後の頃。

 王太子であるレオンの従者として入ったジェフが、非番の日に、クルルフォーン邸を訪ねると言うので、一緒に同行してもいいかと尋ねた。


「来ても構いませんが、私の従妹や妻子に、迷惑を掛けるような事はしないで下さいね?」


 と、冷たく言い放たれて、若干落ち込みつつも、ついつい聞き流しそうになった言葉を口にする。


「……妻子?」

「何ですか?私に妻子がいる事が、そんなにも不思議ですか?」


 冷たい冷気を吹き掛けられて、レオンは即座に首を横に振る。

 内心、こんなに冷たく口の悪いジェフに妻子?と思わないでもないが、それを口に出す程レオンも愚かではない。


「……まぁ良いでしょう。私は元々、従妹が結婚するから、結婚するまでの間の補充要員だったのですが、誰かさんがその従妹にタチの悪い書簡を送り付けたので、エヴァンス領内に居る妻子の元へと、帰るに帰れなくなっていたのですよ」


 口に出さなくても、思っていた事が顔に出ていたのだろうレオンに、ジェフは冷たく嫌味を言い放つ。

 その為、レオンはジェフの前で縮こまるしかない。

 そうして着いたクルルフォーン邸で、レオンはほろ苦い初恋相手であるリラに会う。

 既に人妻であり、自分が罪人のような扱いの書簡を送ってしまった相手である為、リラの夫であり、レオンの大好きな叔父に当たるエドワルドは、未だにレオンがリラと会おうとする時は、必ず同席しているのだ。

 そしてそれは、今日も例外ではない。


「何しに来た?レオン」

「ジェフが、クルルフォーン邸に行くと言うので、同行しました」


 そして大好きな叔父は、愛しのリラを罪人扱いしかけた事や、リラに想いを抱いたレオンの事を未だに許していないようである。


「王太子様、ジェフお兄様、いらっしゃいませ」

「ああ、リラ。結婚式以来だな。元気そうで何よりだ。何か困った事が有れば、ジーンでも私でもエドワルド殿にでも、誰でも良いから言うんだよ?」


 今日は非番、仕事ではない為、ジェフは仕事中の言葉遣いを取り払う。


「はい、有難う御座いますジェフお兄様」


 リラがふんわりと笑えば、ジェフも微笑み返している。

(だだだだっ、誰?!?待って!?僕、今まで一度も、ジェフの笑顔を見た事がなかったのだけど!?そんなあっさり笑う人なの?!?)

 レオンはジェフの変貌に驚愕する。

 っと、その時、少し離れた場所から悲鳴が響いた。


「きゃぁあぁっ?!!」 

「もうっ!だから気を付けてって言ったのに!」


 その声を聞き、ジェフは眉間に皺を寄せる。

 声が響いた方向から、小さな男の子と、その母親らしき二人の声が近付いて来る。


「だってぇ~」

「怪我なんてしたらお父さんに怒られるよ?お父さんに会いたいのは、お母さんだけじゃないんだからね!あっ、お父さんだぁ~!」


 ひょっこりと顔を出した、青銀色の髪色を持つ、四~五才ぐらいの男の子が、ジェフに駆け寄り飛び付くと、そのままジェフが抱え上げる。


「ジーク、元気だったか?」

「うん!僕ね、僕ね、お父さんとの約束、ちゃんと守ったよ!」

「ジェフ、会いたかったです!」

「シーラ、私も会いたかったが、また転け掛けたのか?」

「大丈夫です!これでもマシになったんだから!」


 シーラと呼ばれた可愛らしい女性が、胸を張って答えるが、あまり説得力はない。


「怪我が無いなら良いが、下の子を抱えて転ぶなよ?」

「分かってますわ」

「大丈夫!お母さんが歩く時は僕が抱っこしてるから!」

「そうか、ジークは良い子だな」


 優しい笑みを浮かべるジェフを見て、レオンは心の中で心底思った。

(その優しさを、欠片でも良いから僕にも下さい!!)



*****

 ※いつも有難う御座います~♪
 今回春麗さんからのジェフとリラの絡みを見て、レオンが「キャラちゃうやん!」と驚愕する場面をと言うリクを頂きました(笑)
 序でに妻子も出してみましたが、いかがでしょうか?!
 因みに奥さんはドジっ子気質で、ジーク君の方が確りしてます(笑)
 ドジっ子だから、ジェフが世話を焼いてたら、なつかれ惚れられたようです♪
 本来エヴァンス家は、家族も一緒に連れて来て良いのですが、ジェフが来た時は下の子が産まれてそれ程経ってない為、一緒に旅が出来る状態ではなかったので、単身で来てたのです。
 下の子は別室でお昼寝中です♪
 春麗さん有難う御座いました~!!
 皆様に少しでもお楽しみ頂けたら幸いです♪
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