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SS置き場

お気に入り1000人突破記念♪感謝のSS ~再会までの朝~

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 エドワルドは、以前作った装飾品をふところに収め、外出の準備を着々と進める。

 一昨日の夜、ようやく彼女を夜会で見付け出し、人波を抜け出てやっと声を掛けたと言うのに、勘違い女がしゃしゃり出てくるし、やっと接触出来た彼女には遊びか何かと勘違いされるしで、散々な夜会だったが、接触出来た事実に変わりはない。

 昨日に当たる翌朝の早朝から兄を脅し、エヴァンス侯爵家に断れない縁談を申し込む為、ジーンを他人ひとの目が多く集まる王宮内にて、王から私と彼女の縁談話を持ち込ませた上で、翌日に当たる今日の訪問を無理矢理取り付けたのだ。

 これでやっと、本物の彼女とちゃんと話せる機会が来た。

 彼女は王族や公爵狙いと世間では思われているが、そもそもそれが本当ならば、夜会の出席率はもっと高い筈だし、私が彼女の出る夜会に参加した時点で、私の近辺を彷徨うろついていても良い筈だ。

 私は元々王族だし、王位継承権を返上した今は公爵だ。

 自分で言うのも何だが、私程のお買い得物件は、そうある物ではない。

 それなのにここ二年、同じ夜会に参加しても、こちらから近付こうとしても、彼女に近付けた事は一度も無い。

 彼女の言ったとされる言葉の意味は、全くの別物だと言う事だ。

 あの時の、彼女の笑顔を見ていなければ、そんな事に気付く以前に、こちらから彼女を避けていた事だろう。

 あれは、本当に偶然でしかなかった事だ。

 あの時がなければ、私は彼女に気付く事無く、他の男に彼女を取られていた事だろう。

 あの時がなければ、他の男が彼女の夫となり、彼女の隣にいて、気付く事無く、気付いた所で手遅れだったに違いない。

 だからこそ、あの時リラに気付けた幸運に、私は心の底から喜んだ。

 まさか当の本人が、予想の範囲を大きく上回る程の可愛さと反応を見せてくれるなんて、今のエドワルドは思ってもいなかった。

 ある程度の執着と欲はあったが、たったの一日でああも悩殺されて、感情と言う感情を揺さぶられ、焼き切れそうな程の理性と欲望の狭間で葛藤する羽目になるとは、難攻不落と言わしめたエドワルドですら、考える事も出来なかった不測の事態に違いないだろう。

 エドワルドはまだ知らない。リラがどういった娘なのかを。

 そのリラに、どれ程溺れ、夢中になるのかを。

 エドワルドが本物のリラとの再会までに、後少し。



*****

 ※いつも有難う御座います~!!今現在、2900人以上の方からお気に入り登録を頂いております!お気に入りやコメント等、本当に嬉しく思ってます♪♪♪
 今回はエドワルドがまだ本物のリラを知る前の話になりました。
 最近異常気象が多いですね。私は関西在住ですが、先日の台風で、家のベランダにある浪板が吹き飛ばされてしまいました。
 幸い雨戸があるので窓が割れる事も無く、被害はそれだけで済みましたが、TVを見て、吃驚しました。
 北海道の方は大きな地震で大変だと思いますが、充分にお気を付け下さい。
 少しでも皆様にお楽しみ頂けたら幸いです!!
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