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お気に入り50人突破記念♪感謝のSS ~ある日の昼下がり~
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「ジーン兄様、リラと遊んでください!」
幼いリラは手にボードゲームを持ち、兄の部屋を訪れる。
それは子供の遊びと言うよりは、大人が戦術を競う為のゲームだが、リラが興味を示したので、父がリラに教えた物だ。
リラは直ぐに覚えてしまい、その腕はジーンと互角以上の戦いをする。
「良いよ。リラは好きだね、このゲーム」
「ええ、だって兄様が一緒に遊んでくれるもの!」
「僕はリラとなら、どんな遊びでも付き合うよ?」
「……人形遊びは男の子のする遊びじゃないって。でも、これなら父様もする大人の遊びでしょ?だから兄様ともずっと長く遊べると思ったの。違った?」
リラが不安そうにジーンを見上げる。リラは二年程前に、同年代だからと遊びに連れて来られた貴族の子息に、何度も何度も会う度に、暴言を吐かれ続けて人間不信に陥った。
リラの様子がおかしいと気付き、半年前にその現場に居合わせたジーンは、その子息を互いの両親の前へと付き出し、二度とリラの前に姿を見せない事を両親共々誓わせた。
その貴族の親は、上位家位であるエヴァンス家との繋がりを、行く行くは息子とリラとの婚約を虎視眈々と狙っていたのだが、まさか息子がリラを虐めていたとは思わなかったようだ。
リラを勝手に婚約者候補にしていた事を知り、ジーンが追加報復を企て貴族社会追放を目論んだが、両親は黙認した。
リラは家族にとって大切な宝であり、その宝から最高の笑顔を奪ったのだから。
あれから何とか、家族の前でだけは、少し笑えるようになってはきたが、見知らぬ客や外出先では無表情を崩さない。
「違ってないよ。でも僕は、リラが人形遊びをしたいなら、人形遊びだって喜んで付き合うよ。だって僕は、リラが大好きなんだから」
ジーンの言葉に、リラはホッと息を吐く。
「リラも兄様大好きよ!だからリラは、兄様が笑われないようにするの。だから……どんなにリラが醜くても、嫌いにならないでね?」
エヴァンス家は代々国の中枢を担い、宰相や宰相クラスの政務官を幾人も出している名家で、ジーンもまだ子供と呼べる年頃ではあるが、既に貴族の子息が通う王立学院で優秀な成績を叩き出し、父の仕事を手伝ってる秀才だ。勿論、知略戦略はお手の物で、リラが持ってきたボードゲームも学院内では負け知らずと通っている。
そのジーンが加減無しで、互角以上の戦いをリラはする。そして、記憶力もずば抜けて高く、一度読んだ書物の内容や何気無い会話、天気までもを覚えている程だ。
そんなリラを他家に嫁がせるなんて、宝の持ち腐れになるか、悪用されるかだ。
幸か不幸か人間不信に陥ったリラは、家族と昔ながらの使用人以外の人間がいる場所では、無表情で暴言に近い正論の毒舌を吐き、周りを威嚇し始めた。
言った本人は後で落ち込んでいたが。
リラの本質、本性を知るのは家族と極限られた一部の人間だけで良い。
ジーンはリラを守る為、リラのコミュ障を利用する事にした。
*****
※沢山のお気に入り有難う御座います!
公開して丸二日経たずにあっさり軽く250人を越え、現段階で650人以上と、歓喜してます♪
もう少し書き溜めてから出そうと思っていた作品ですが、書いている最中の7の兄視点を非公開を押したつもりが、気付かず公開してしまい、お気に入りのお知らせで、慌てて削除とその前の話を公開しました。
お気に入り数やポイント数等が予想以上に早く沢山頂いてる為、SSの執筆も追い付いていない状況です。書き上がり次第公開させて頂きますので気長にお待ち下さい。
幼いリラは手にボードゲームを持ち、兄の部屋を訪れる。
それは子供の遊びと言うよりは、大人が戦術を競う為のゲームだが、リラが興味を示したので、父がリラに教えた物だ。
リラは直ぐに覚えてしまい、その腕はジーンと互角以上の戦いをする。
「良いよ。リラは好きだね、このゲーム」
「ええ、だって兄様が一緒に遊んでくれるもの!」
「僕はリラとなら、どんな遊びでも付き合うよ?」
「……人形遊びは男の子のする遊びじゃないって。でも、これなら父様もする大人の遊びでしょ?だから兄様ともずっと長く遊べると思ったの。違った?」
リラが不安そうにジーンを見上げる。リラは二年程前に、同年代だからと遊びに連れて来られた貴族の子息に、何度も何度も会う度に、暴言を吐かれ続けて人間不信に陥った。
リラの様子がおかしいと気付き、半年前にその現場に居合わせたジーンは、その子息を互いの両親の前へと付き出し、二度とリラの前に姿を見せない事を両親共々誓わせた。
その貴族の親は、上位家位であるエヴァンス家との繋がりを、行く行くは息子とリラとの婚約を虎視眈々と狙っていたのだが、まさか息子がリラを虐めていたとは思わなかったようだ。
リラを勝手に婚約者候補にしていた事を知り、ジーンが追加報復を企て貴族社会追放を目論んだが、両親は黙認した。
リラは家族にとって大切な宝であり、その宝から最高の笑顔を奪ったのだから。
あれから何とか、家族の前でだけは、少し笑えるようになってはきたが、見知らぬ客や外出先では無表情を崩さない。
「違ってないよ。でも僕は、リラが人形遊びをしたいなら、人形遊びだって喜んで付き合うよ。だって僕は、リラが大好きなんだから」
ジーンの言葉に、リラはホッと息を吐く。
「リラも兄様大好きよ!だからリラは、兄様が笑われないようにするの。だから……どんなにリラが醜くても、嫌いにならないでね?」
エヴァンス家は代々国の中枢を担い、宰相や宰相クラスの政務官を幾人も出している名家で、ジーンもまだ子供と呼べる年頃ではあるが、既に貴族の子息が通う王立学院で優秀な成績を叩き出し、父の仕事を手伝ってる秀才だ。勿論、知略戦略はお手の物で、リラが持ってきたボードゲームも学院内では負け知らずと通っている。
そのジーンが加減無しで、互角以上の戦いをリラはする。そして、記憶力もずば抜けて高く、一度読んだ書物の内容や何気無い会話、天気までもを覚えている程だ。
そんなリラを他家に嫁がせるなんて、宝の持ち腐れになるか、悪用されるかだ。
幸か不幸か人間不信に陥ったリラは、家族と昔ながらの使用人以外の人間がいる場所では、無表情で暴言に近い正論の毒舌を吐き、周りを威嚇し始めた。
言った本人は後で落ち込んでいたが。
リラの本質、本性を知るのは家族と極限られた一部の人間だけで良い。
ジーンはリラを守る為、リラのコミュ障を利用する事にした。
*****
※沢山のお気に入り有難う御座います!
公開して丸二日経たずにあっさり軽く250人を越え、現段階で650人以上と、歓喜してます♪
もう少し書き溜めてから出そうと思っていた作品ですが、書いている最中の7の兄視点を非公開を押したつもりが、気付かず公開してしまい、お気に入りのお知らせで、慌てて削除とその前の話を公開しました。
お気に入り数やポイント数等が予想以上に早く沢山頂いてる為、SSの執筆も追い付いていない状況です。書き上がり次第公開させて頂きますので気長にお待ち下さい。
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