27 / 262
高校生の頃
27
しおりを挟む
マイコちゃんたちとキョウヘイのサッカーの試合見に行った。ヒヨリちゃんとか中学校の同級生が来てるはずだけど、広くて見つからなかった。
キョウヘイの試合見てる時、マイコちゃんたちはかっこいい!って叫びながらキョウヘイを応援してた。キョウヘイの学校が勝ったから、マイコちゃんたちはめちゃくちゃ喜んでた。それで、この後、私のつてでキョウヘイと話ができるって、すごくテンション上がってた。
選手が通る通路で、私とマイコちゃんたちはキョウヘイを待ってた。キョウヘイが近くに来た。「来た来た!」ってマイコちゃんたちはピョンピョン飛んで喜んだ。
私は「キョウヘイ!」って叫んだ。キョウヘイはチラッと私を見た気がしたけど、目をそらした。あれ、気がつかないのかな、って思って、私はもう一回大声でさけんだ。「キョウヘイ!」そしたらキョウヘイは、イライラしたような、すごく嫌な顔をして私を見た。それで、吐き捨てるみたいな大声で私に向かって言った。
「バーカ!!」
マイコちゃんたちは何も言わなかった。私も何も言わなかった。キョウヘイはそのまま行っちゃった。話すどころが立ち止まってもくれなかった。みんな無言でしばらくそこに立ってたけど、誰かが「もう行こうか」って言った。
帰りの電車、みんな何も話さなくて沈黙がずっと続いてた。何分か前はあんなにテンション上がって騒いでたのに。
ディズニーランドの帰り道を思い出した。あの時もこんな感じだった。誰も怒りもせず、私を責めもせず、ただあきれている感じだった。ずっとずっと無言だった。
あの時は謝ったけど、今回は私が謝るのはおかしいと思った。だからずっと黙ってた。それよりも、何て話したらいいのか分からなかったっていうのが正直な気持ちだった。
そう言えば、中学の時、キョウヘイを呼び捨てにしたら、胸ぐらつかまれて、「てめーに呼び捨てにされたくねえよ!」って言われたっけ。
キョウヘイと友達だってマイコちゃんたちに羨ましがられたから、私は調子に乗っちゃったのかも。ちょっと考えれば分かることだったのに。
キョウヘイの試合見てる時、マイコちゃんたちはかっこいい!って叫びながらキョウヘイを応援してた。キョウヘイの学校が勝ったから、マイコちゃんたちはめちゃくちゃ喜んでた。それで、この後、私のつてでキョウヘイと話ができるって、すごくテンション上がってた。
選手が通る通路で、私とマイコちゃんたちはキョウヘイを待ってた。キョウヘイが近くに来た。「来た来た!」ってマイコちゃんたちはピョンピョン飛んで喜んだ。
私は「キョウヘイ!」って叫んだ。キョウヘイはチラッと私を見た気がしたけど、目をそらした。あれ、気がつかないのかな、って思って、私はもう一回大声でさけんだ。「キョウヘイ!」そしたらキョウヘイは、イライラしたような、すごく嫌な顔をして私を見た。それで、吐き捨てるみたいな大声で私に向かって言った。
「バーカ!!」
マイコちゃんたちは何も言わなかった。私も何も言わなかった。キョウヘイはそのまま行っちゃった。話すどころが立ち止まってもくれなかった。みんな無言でしばらくそこに立ってたけど、誰かが「もう行こうか」って言った。
帰りの電車、みんな何も話さなくて沈黙がずっと続いてた。何分か前はあんなにテンション上がって騒いでたのに。
ディズニーランドの帰り道を思い出した。あの時もこんな感じだった。誰も怒りもせず、私を責めもせず、ただあきれている感じだった。ずっとずっと無言だった。
あの時は謝ったけど、今回は私が謝るのはおかしいと思った。だからずっと黙ってた。それよりも、何て話したらいいのか分からなかったっていうのが正直な気持ちだった。
そう言えば、中学の時、キョウヘイを呼び捨てにしたら、胸ぐらつかまれて、「てめーに呼び捨てにされたくねえよ!」って言われたっけ。
キョウヘイと友達だってマイコちゃんたちに羨ましがられたから、私は調子に乗っちゃったのかも。ちょっと考えれば分かることだったのに。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
月は夜をかき抱く ―Alkaid―
深山瀬怜
ライト文芸
地球に七つの隕石が降り注いでから半世紀。隕石の影響で生まれた特殊能力の持ち主たち《ブルーム》と、特殊能力を持たない無能力者《ノーマ》たちは衝突を繰り返しながらも日常生活を送っていた。喫茶〈アルカイド〉は表向きは喫茶店だが、能力者絡みの事件を解決する調停者《トラブルシューター》の仕事もしていた。
アルカイドに新人バイトとしてやってきた瀧口星音は、そこでさまざまな事情を抱えた人たちに出会う。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる