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第六章
疑惑
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その日、仕事は全く手につかなかった。書類に目を通していても内容は頭に入って来ず、しまいには紙面の上にオクタヴィアの顔が浮かんで見える始末だった。
これ以上執務室にいたとしても、時間が無駄になるだけだ。職務を全うすることを諦めて、私室へと戻る決意をする。
自嘲が、苦笑として表れた。もっともくつろげる空間であるはずの私室に帰るのに、決意が必要となるとは。
扉の前に立ち、ルキウスは喉を鳴らす。
できるならば、触れたい話題ではない。けれど、放置していい問題でもなかった。
むしろ、早急に解決させなければならない。相手の男を聞き出し、これからの対応を考えなければ。
だが、すぐに相手の名を明かしてくれるだろうか。黙秘された時、果たして自分は、強く問い詰める事ができるのか。
大切な、大切なオクタヴィアに。
初めて話を聞いた時には、裏切り行為に思えた。けれど、かつて自分が彼女に言った言葉を思い出す。
好きな男の子どもを産むのが、女の幸せ。君には、幸せになってほしい、と。
その気持ちは、今でも変わっていない。オクタヴィアの幸せは、ルキウスにとっても強い願いだった。
ならばこれは、良いことなのではないか。かつてルキウス自身が口にした言葉が、ただ現実になっただけだと思えば、喜ぶべきだった。
寂しさは、禁じ得ない。けれど、ルキウスの望み通りでもあるはずだった。
彼女の幸せを、祝福したい。――しなければ、ならない。
そのためにも、相手を知る必要がある。
自身に言い聞かせ、扉に手をかけた。
中ではまだ、オクタヴィアが眠っているかもしれない。起こしてしまうのは可哀想だからと、なるべく静かに、足音さえ忍ばせて寝室へ向かったルキウスの耳に、ふと話し声が聞こえた。
オクタヴィアの声。
そしてもう一人は低い男の声――ガイウス。
「ルキウスは、このことを知りません」
耳を澄ますと、会話を聞き取ることができた。
盗み聞きなど、皇帝としてあるまじき行為だとわかっていても、二人の話を聞かずにはいられなかった。
「絶対に、知られてはなりません」
「しかし、それでは……」
「隠さなくてはならないのです。――私の、ためにも」
か細いオクタヴィアの、声。
体力の衰えだけが原因ではない。おそらくは、心労のせいだろう。
掠れたすすり泣きが聞こえてくる。
可哀想にと、思わなければならないはずだった。なのに、それより先に絶望に襲われる。
何故ガイウスには打ち明けて、私には話してくれないのか。
カーテンの陰に隠れたまま、立ち尽くす。
ルキウスにとって、オクタヴィアはかけがえのない存在だった。
けれどオクタヴィアは?
ルキウスが、彼女にとっても大切な存在であるのならば、これほど重要な事柄は真っ先に報告するべきではないのか。
もう一つ。
もっと重く、心にのしかかってくる可能性があった。
ガイウスが、腹の子どもの父親。
ありえない話ではない。二人の仲の良さはルキウスも知っている。
ガイウスが男性として魅力的なのも、よくわかっていた。オクタヴィアが彼に惹かれても、不思議はない。
――ルキウスと、同じように。
だがあの真面目なガイウスが、形ばかりとはいえルキウスの――皇帝の妻に手を出すとは考えにくい。
考えた瞬間、思い出したのはかつてのガイウスの言葉だった。
愛した人が幸せなのでなければ、奪う、と。
オクタヴィアは果たして、本当に幸せだったと言えるだろうか。考えるほどに、答えは否としか思えない。
幼い頃に偽りの結婚を強制され、皇后の立場から他の男に恋することもできない。この歳で本当の恋を知らないのは、不幸と言えるのではないか。
まして、彼女に想いを寄せる男から見れば尚のこと。
オクタヴィアは、ルキウスの秘密をガイウスに話したのかもしれない。
思い返せば、ガイウスの態度には片鱗が表れていた気もする。ルキウスに対して、まるで女性を労わるような仕草が見えたことも、一度や二度ではない。
皇帝への敬意や遠慮かと思っていたが、違ったのではないか。
ルキウスを女と知り、自然と振る舞いに表れた。その上で、形ばかりとはいえ妻を寝取った罪悪感が、そうさせたのかもしれない。
二人は恋に落ち、溺れ――ついには、子まで成した。
それぞれに信頼し、愛情を抱いていた、大切な二人。
彼らと過ごす幸せから、同時に裏切られ、一気に地獄へと叩き落とされたのだ。
何事か囁き合う声が聞こえる。
だがそれは聞こえるだけで、理解することはできなかった。
冷静さも、理性さえも失い、ルキウスは幕を勢いよく引き開けた。
見えるのは、ソファに座った二人の後ろ姿。オクタヴィアを慰めるように抱いたガイウスの手が、ルキウスの注意を引いた。
顔が、強張るのを自覚する。
ハッとして振り返り、二人は慌てた素振りで離れて立ち上がる。
「おかえりなさい。早かったのね、ルキウス」
「――早くてはいけなかったか?」
涙を拭い、無理に作られた笑みがオクタヴィアの面を飾る。口元に滲む冷笑は、自分でもどうにもできなかった。
「そういう意味ではありません。オクタヴィア様は、お喜びなのです」
「そうか。それはよかった」
淡々とした物言いが、自分の耳にも冷たい。
わかっていた。このように振る舞うから、冷徹なる皇帝、などとの評価を下されるのだ。
けれど、態度を取り繕う余裕などあるはずもない。
「ガイウス。悪いが、今日はもう帰ってくれるか。オクタヴィアと大事な話がある」
「しかし、皇帝――」
「帰れ、と言っている」
ガイウスに、目をやることもしない。ただ、真っ直ぐにオクタヴィアを見つめる。
オクタヴィアも、ルキウスを見上げていた。青白い顔色は、まるでブリタニクスが死んだ時のようだった。
ルキウスの態度を見れば、彼女の妊娠について知ったのは気付いているはずだ。これからきっと、責められるだろうことも予測ができているだろう。
オクタヴィアも――ガイウスも。
「皇帝――!」
「いいの」
なおも食い下がろうとしたガイウスを制したのは、オクタヴィアの震えた声だった。
オクタヴィアが微かに笑って、頭を振る。それを見るガイウスは、今にも泣き出しそうな表情だった。
――見せつけてくれる。
この場に残れば、オクタヴィアを守れるかもしれない。だがそれよりも強い可能性は、ルキウスの機嫌を損ね、より立場を悪くさせることだろう。
おそらくそう考えたからこそ、ガイウスは立ち去ったのだ。一礼して上げた顔は、今まで見た事もないほど、苦渋に満ちたものだった。
これ以上執務室にいたとしても、時間が無駄になるだけだ。職務を全うすることを諦めて、私室へと戻る決意をする。
自嘲が、苦笑として表れた。もっともくつろげる空間であるはずの私室に帰るのに、決意が必要となるとは。
扉の前に立ち、ルキウスは喉を鳴らす。
できるならば、触れたい話題ではない。けれど、放置していい問題でもなかった。
むしろ、早急に解決させなければならない。相手の男を聞き出し、これからの対応を考えなければ。
だが、すぐに相手の名を明かしてくれるだろうか。黙秘された時、果たして自分は、強く問い詰める事ができるのか。
大切な、大切なオクタヴィアに。
初めて話を聞いた時には、裏切り行為に思えた。けれど、かつて自分が彼女に言った言葉を思い出す。
好きな男の子どもを産むのが、女の幸せ。君には、幸せになってほしい、と。
その気持ちは、今でも変わっていない。オクタヴィアの幸せは、ルキウスにとっても強い願いだった。
ならばこれは、良いことなのではないか。かつてルキウス自身が口にした言葉が、ただ現実になっただけだと思えば、喜ぶべきだった。
寂しさは、禁じ得ない。けれど、ルキウスの望み通りでもあるはずだった。
彼女の幸せを、祝福したい。――しなければ、ならない。
そのためにも、相手を知る必要がある。
自身に言い聞かせ、扉に手をかけた。
中ではまだ、オクタヴィアが眠っているかもしれない。起こしてしまうのは可哀想だからと、なるべく静かに、足音さえ忍ばせて寝室へ向かったルキウスの耳に、ふと話し声が聞こえた。
オクタヴィアの声。
そしてもう一人は低い男の声――ガイウス。
「ルキウスは、このことを知りません」
耳を澄ますと、会話を聞き取ることができた。
盗み聞きなど、皇帝としてあるまじき行為だとわかっていても、二人の話を聞かずにはいられなかった。
「絶対に、知られてはなりません」
「しかし、それでは……」
「隠さなくてはならないのです。――私の、ためにも」
か細いオクタヴィアの、声。
体力の衰えだけが原因ではない。おそらくは、心労のせいだろう。
掠れたすすり泣きが聞こえてくる。
可哀想にと、思わなければならないはずだった。なのに、それより先に絶望に襲われる。
何故ガイウスには打ち明けて、私には話してくれないのか。
カーテンの陰に隠れたまま、立ち尽くす。
ルキウスにとって、オクタヴィアはかけがえのない存在だった。
けれどオクタヴィアは?
ルキウスが、彼女にとっても大切な存在であるのならば、これほど重要な事柄は真っ先に報告するべきではないのか。
もう一つ。
もっと重く、心にのしかかってくる可能性があった。
ガイウスが、腹の子どもの父親。
ありえない話ではない。二人の仲の良さはルキウスも知っている。
ガイウスが男性として魅力的なのも、よくわかっていた。オクタヴィアが彼に惹かれても、不思議はない。
――ルキウスと、同じように。
だがあの真面目なガイウスが、形ばかりとはいえルキウスの――皇帝の妻に手を出すとは考えにくい。
考えた瞬間、思い出したのはかつてのガイウスの言葉だった。
愛した人が幸せなのでなければ、奪う、と。
オクタヴィアは果たして、本当に幸せだったと言えるだろうか。考えるほどに、答えは否としか思えない。
幼い頃に偽りの結婚を強制され、皇后の立場から他の男に恋することもできない。この歳で本当の恋を知らないのは、不幸と言えるのではないか。
まして、彼女に想いを寄せる男から見れば尚のこと。
オクタヴィアは、ルキウスの秘密をガイウスに話したのかもしれない。
思い返せば、ガイウスの態度には片鱗が表れていた気もする。ルキウスに対して、まるで女性を労わるような仕草が見えたことも、一度や二度ではない。
皇帝への敬意や遠慮かと思っていたが、違ったのではないか。
ルキウスを女と知り、自然と振る舞いに表れた。その上で、形ばかりとはいえ妻を寝取った罪悪感が、そうさせたのかもしれない。
二人は恋に落ち、溺れ――ついには、子まで成した。
それぞれに信頼し、愛情を抱いていた、大切な二人。
彼らと過ごす幸せから、同時に裏切られ、一気に地獄へと叩き落とされたのだ。
何事か囁き合う声が聞こえる。
だがそれは聞こえるだけで、理解することはできなかった。
冷静さも、理性さえも失い、ルキウスは幕を勢いよく引き開けた。
見えるのは、ソファに座った二人の後ろ姿。オクタヴィアを慰めるように抱いたガイウスの手が、ルキウスの注意を引いた。
顔が、強張るのを自覚する。
ハッとして振り返り、二人は慌てた素振りで離れて立ち上がる。
「おかえりなさい。早かったのね、ルキウス」
「――早くてはいけなかったか?」
涙を拭い、無理に作られた笑みがオクタヴィアの面を飾る。口元に滲む冷笑は、自分でもどうにもできなかった。
「そういう意味ではありません。オクタヴィア様は、お喜びなのです」
「そうか。それはよかった」
淡々とした物言いが、自分の耳にも冷たい。
わかっていた。このように振る舞うから、冷徹なる皇帝、などとの評価を下されるのだ。
けれど、態度を取り繕う余裕などあるはずもない。
「ガイウス。悪いが、今日はもう帰ってくれるか。オクタヴィアと大事な話がある」
「しかし、皇帝――」
「帰れ、と言っている」
ガイウスに、目をやることもしない。ただ、真っ直ぐにオクタヴィアを見つめる。
オクタヴィアも、ルキウスを見上げていた。青白い顔色は、まるでブリタニクスが死んだ時のようだった。
ルキウスの態度を見れば、彼女の妊娠について知ったのは気付いているはずだ。これからきっと、責められるだろうことも予測ができているだろう。
オクタヴィアも――ガイウスも。
「皇帝――!」
「いいの」
なおも食い下がろうとしたガイウスを制したのは、オクタヴィアの震えた声だった。
オクタヴィアが微かに笑って、頭を振る。それを見るガイウスは、今にも泣き出しそうな表情だった。
――見せつけてくれる。
この場に残れば、オクタヴィアを守れるかもしれない。だがそれよりも強い可能性は、ルキウスの機嫌を損ね、より立場を悪くさせることだろう。
おそらくそう考えたからこそ、ガイウスは立ち去ったのだ。一礼して上げた顔は、今まで見た事もないほど、苦渋に満ちたものだった。
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