9 / 78
第二章
オト
しおりを挟む
マルクス・サルヴィウス・オト。
出会う前から、その名は知っていた。
ローマに住む上層階級の者ならば、誰であれ知っているはずだ。
有名なならず者として。
父は現役の元老院議員で、尊敬を集めている人物である。けれど息子は夜な夜な遊び歩き、その悪事によって顰蹙を買っているというのは周知の事実だった。
つい最近でも、辛うじて中年と呼べる高齢な女性の情夫となって、周囲を呆れさせた。
もっとも、その女性は宮廷で重要な地位を占めており、事実、彼女のとりなしでこうやってルキウスと出会った。
これが狙いだったのか。
心の中で苦笑する。皇帝を仲間に引き入れれば、地位や金を得るだけではなく、悪事への寛容な対応も望めるだろう。
「あなたの父上のことは知っている。立派な方だ。あなたにも一度、会ってみたいと思っていた」
にこやかな挨拶は、社交辞令以外の何物でもなかった。
我ながら、白々しいことだ。口の端に浮かんだ笑みに、自嘲が混じる。
「光栄です。ローマの新しき神、皇帝ネロにお目にかかることができただけではなく、そのようなお言葉まで頂けるとは」
返礼は、思っていたよりもずっと、丁寧なものだった。
思わず、目を上げる。
聞き知ったオトという男は、ならず者の長だ。けれど今、目の前にいるのは、洗練された優雅さを備えた、極めて美貌の青年だった。
その、日に焼けた逞しい顔を少し見上げて、胸が不意に高鳴るのを感じていた。
仲介をした女性を下がらせたのは、オトに対する興味だった。少し、二人で話してみたい。趣味人であれば、話も合うかもしれなかった。
ルキウスはきっと、友人が欲しかったのだと思う。
もちろんオクタヴィアは大事な友だ。だが彼女は、潔癖なまでに清廉だった。本来ならばルキウスの秘密を、罪として糾弾するはずだ。
それを許し、共に守ってくれるようになったのはブリタニクスのことがあったからに他ならない。
他者への告発など心配してはいないけれど、どうしても彼女に対して負い目を感じてしまうのは当然だった。
そのようなしがらみのない友人が――とくに、ルキウスの知らない市民の生活や遊びを熟知した友人は、重宝するはずだ。
時は夜。会食の場を抜け出していたルキウスを捕まえての紹介だった。だから女性がいなくなった今、広い庭園にルキウスとオト、二人きりとなる。
手近にあった長椅子に腰かけ、オトを隣に促した。
「やはり堅苦しいのは性に合わねぇな」
勧めに応じて腰を下ろしながら、オトはニヤリと唇を歪める。
突然の、豹変だった。
声や姿が変わったわけではない。話し方と表情が変わっただけである。
それなのに、まるで別人を見るかのような思いだった。
「お前も内心ではそう思ってんだろ?」
「否、私は――」
「おれの噂の一つや二つ、知らないとは言わせないぜ?」
皇帝になってから――否、そもそも高貴な生まれであるルキウスは、「お前」などと呼ばれたことはなかった。
横柄な態度と乱暴な言葉使いに、驚きはするものの嫌悪感はない。口にした社交辞令が白々しいものだった自覚があるだけに、苦笑しか返せない。
「確かに」
「その上で人払いってことは、満更ではないということか」
呟かれた言葉に、眉をひそめる。
何が満更ではないというのか。怪訝に思いながら見上げる先で、オトが笑みを刻んでいる。
「どうした? 一体何を――」
不必要に身を寄せてくるオトから、距離をとろうとする。だがその分オトは近付いてきて、ルキウスの肩に手を伸ばしてきた。
肩を掴まれ、頬を押さえられ、振り払おうとした時にはもう、すぐ目の前に彼の唇があった。
何が起こったのか、一瞬理解できなかった。
ルキウスは、男として過ごしている。なのに何故、オトに唇を奪われる事態になっているのか。
ただただ、混乱していた。
それ以上に、おぞましかった。
頬や額に口付けるのは、親愛を示すためによく行われる。より以上に愛情を確かめられるはずの唇への接吻が、これほどまでに気持ちが悪いとは、思ってもいなかった。
オトの手が、胸に伸びてくるのがわかった時、ルキウスはようやく我に返った。同時に、固く握った拳を、彼の水月に叩きこむ。
「――っ!?」
驚きのためか痛みのせいか、オトの身体がわずかに跳ねる。それをそのまま押し返して、勢いよく立ち上がった。
「無礼な……!」
口元を拭い、吐き捨てる。
威勢のいい言葉とは裏腹に、実際は冷や汗を禁じ得なかった。
もしかしたら、女であることが知れらたのかもしれない。
秘密を知られたのならば、放っておくことはできない。ブリタニクスの死という代償を払ってまで手に入れた、皇帝の地位だ。失うわけにはいかなかった。
そのためならば、罪を犯すことも辞さない。
「思った通りだ。お前、男を知らないだろう」
不敵に笑うオトが発した言葉に、身を竦ませる。
男を知らない、それは事実だ。だがそのようなことを、男相手に言うはずもない。
ならばやはり、女だと知っているのか。
オト一人を始末するだけで済むとは思えない。他にも知っている者がいないか、調べる必要がある。
「いや、男だけではない。女も、オクタヴィアだけだろう」
倒された姿勢のまま、それでも余裕の笑みを崩しもしないオトが口にしたのは、不思議なことだった。
彼がルキウスを女だと知っているのなら、オクタヴィアを抱けないことは承知のはずだ。その上で何故――
考え、ふと、可能性に気付く。
「お前――同性愛者か」
「別に、男が好きなわけではないな」
立ち上がり、服についた埃をはたく。そんな、無様なはずの仕草でさえ、妙に絵になる男だった。
「男だろうが女だろうが、関係ない。自分の好みにさえ合っていれば、な」
返答は、ルキウスを安堵させるものだった。
この時代、とくに上層階級において男色は決して、珍しいものではなかった。オトもまた、そういった類の人間であるというだけだ。
覚悟はしていても、殺人を犯したいわけがない。できるなら避けたい手段だった。
罪を犯さずに済むのであれば、当然安堵する。だが、あからさまにそれを見せて隙を作る必要はない。他者には冷たく映るであろう笑みを、意識して作る。
「残念ながら、私にその気はない」
「なに、おれと付き合っていれば、自然とその気になってくる」
どこからくる自信なのか、やはり笑みを刻んだままに宣言するオトを、面白いと思ってしまった。
周囲には、優秀だが頭の固い大人しかいなかった。このような男が傍にいてくれれば、きっと退屈せずにすむ。
認識がないわけではなかった。この好奇心は、危険な賭けであると。
ローマにおいて、市民の意見は最優先事項である。その市民を敵に回したが故、伯父のカリグラは暗殺された。
カリグラだけではない。ルキウスにとって祖先、あの英雄ユリウス・カエサルですらその悲劇を免れなかった。
自分だけが、幸運な例外者となれる保証は、ない。
とはいえ、ルキウスの人気は現在、不動であるのは事実だ。市民優先の政治を続ける限り、多少のことは許されるであろう。
ブリタニクス――義弟殺害よりも重い罪は、そうそうにはない。
なにより、オトの悪評があまりに高くなった時には、切り捨てればいいだけだ。
「いいだろう。お前を財務官に任命する。私の公務室への出入りも許そう」
一瞥への反応は、軽い口笛だった。
元老院議員である父の元で何不自由なく育った彼は、二十一歳になった今でも職に就かず、遊び歩いていた。
財務官というのは、地位としては高くもないけれど、公職であることに違いはない。
その上、皇帝の公務室への出入りまで許すのは、言外に側近にすると言ったようなものだった。
オトの狙いは、「皇帝ネロ」に取り入っての出世だろう。絆をより深くさせるために、体の関係も望んだのではないか。
ならばこの財務官就任は、おそらく期待以上の結果のはずだ。
だが人間は欲深い。オトのような男は、より顕著にその傾向にある。さらに地位や権力を求め、ルキウスの寵愛を手に入れようとするのではないか。
「口説けるものなら、口説いてみるといい。だが、今のような力に物を言わせた場合は、その命、ないと思え」
オトがそう簡単に諦めるとは思えない。だとすれば、釘を刺しておく必要があった。
求めるものが権力であるならば、命を失いかねない危険な真似をするはずがない。
ルキウスにとって、軽い遊びのつもりだった。飽きたらすぐにでもやめる。
だから気付いていなかった。この時すでに、自分があの無礼な男に惹かれ始めていたことに。
出会う前から、その名は知っていた。
ローマに住む上層階級の者ならば、誰であれ知っているはずだ。
有名なならず者として。
父は現役の元老院議員で、尊敬を集めている人物である。けれど息子は夜な夜な遊び歩き、その悪事によって顰蹙を買っているというのは周知の事実だった。
つい最近でも、辛うじて中年と呼べる高齢な女性の情夫となって、周囲を呆れさせた。
もっとも、その女性は宮廷で重要な地位を占めており、事実、彼女のとりなしでこうやってルキウスと出会った。
これが狙いだったのか。
心の中で苦笑する。皇帝を仲間に引き入れれば、地位や金を得るだけではなく、悪事への寛容な対応も望めるだろう。
「あなたの父上のことは知っている。立派な方だ。あなたにも一度、会ってみたいと思っていた」
にこやかな挨拶は、社交辞令以外の何物でもなかった。
我ながら、白々しいことだ。口の端に浮かんだ笑みに、自嘲が混じる。
「光栄です。ローマの新しき神、皇帝ネロにお目にかかることができただけではなく、そのようなお言葉まで頂けるとは」
返礼は、思っていたよりもずっと、丁寧なものだった。
思わず、目を上げる。
聞き知ったオトという男は、ならず者の長だ。けれど今、目の前にいるのは、洗練された優雅さを備えた、極めて美貌の青年だった。
その、日に焼けた逞しい顔を少し見上げて、胸が不意に高鳴るのを感じていた。
仲介をした女性を下がらせたのは、オトに対する興味だった。少し、二人で話してみたい。趣味人であれば、話も合うかもしれなかった。
ルキウスはきっと、友人が欲しかったのだと思う。
もちろんオクタヴィアは大事な友だ。だが彼女は、潔癖なまでに清廉だった。本来ならばルキウスの秘密を、罪として糾弾するはずだ。
それを許し、共に守ってくれるようになったのはブリタニクスのことがあったからに他ならない。
他者への告発など心配してはいないけれど、どうしても彼女に対して負い目を感じてしまうのは当然だった。
そのようなしがらみのない友人が――とくに、ルキウスの知らない市民の生活や遊びを熟知した友人は、重宝するはずだ。
時は夜。会食の場を抜け出していたルキウスを捕まえての紹介だった。だから女性がいなくなった今、広い庭園にルキウスとオト、二人きりとなる。
手近にあった長椅子に腰かけ、オトを隣に促した。
「やはり堅苦しいのは性に合わねぇな」
勧めに応じて腰を下ろしながら、オトはニヤリと唇を歪める。
突然の、豹変だった。
声や姿が変わったわけではない。話し方と表情が変わっただけである。
それなのに、まるで別人を見るかのような思いだった。
「お前も内心ではそう思ってんだろ?」
「否、私は――」
「おれの噂の一つや二つ、知らないとは言わせないぜ?」
皇帝になってから――否、そもそも高貴な生まれであるルキウスは、「お前」などと呼ばれたことはなかった。
横柄な態度と乱暴な言葉使いに、驚きはするものの嫌悪感はない。口にした社交辞令が白々しいものだった自覚があるだけに、苦笑しか返せない。
「確かに」
「その上で人払いってことは、満更ではないということか」
呟かれた言葉に、眉をひそめる。
何が満更ではないというのか。怪訝に思いながら見上げる先で、オトが笑みを刻んでいる。
「どうした? 一体何を――」
不必要に身を寄せてくるオトから、距離をとろうとする。だがその分オトは近付いてきて、ルキウスの肩に手を伸ばしてきた。
肩を掴まれ、頬を押さえられ、振り払おうとした時にはもう、すぐ目の前に彼の唇があった。
何が起こったのか、一瞬理解できなかった。
ルキウスは、男として過ごしている。なのに何故、オトに唇を奪われる事態になっているのか。
ただただ、混乱していた。
それ以上に、おぞましかった。
頬や額に口付けるのは、親愛を示すためによく行われる。より以上に愛情を確かめられるはずの唇への接吻が、これほどまでに気持ちが悪いとは、思ってもいなかった。
オトの手が、胸に伸びてくるのがわかった時、ルキウスはようやく我に返った。同時に、固く握った拳を、彼の水月に叩きこむ。
「――っ!?」
驚きのためか痛みのせいか、オトの身体がわずかに跳ねる。それをそのまま押し返して、勢いよく立ち上がった。
「無礼な……!」
口元を拭い、吐き捨てる。
威勢のいい言葉とは裏腹に、実際は冷や汗を禁じ得なかった。
もしかしたら、女であることが知れらたのかもしれない。
秘密を知られたのならば、放っておくことはできない。ブリタニクスの死という代償を払ってまで手に入れた、皇帝の地位だ。失うわけにはいかなかった。
そのためならば、罪を犯すことも辞さない。
「思った通りだ。お前、男を知らないだろう」
不敵に笑うオトが発した言葉に、身を竦ませる。
男を知らない、それは事実だ。だがそのようなことを、男相手に言うはずもない。
ならばやはり、女だと知っているのか。
オト一人を始末するだけで済むとは思えない。他にも知っている者がいないか、調べる必要がある。
「いや、男だけではない。女も、オクタヴィアだけだろう」
倒された姿勢のまま、それでも余裕の笑みを崩しもしないオトが口にしたのは、不思議なことだった。
彼がルキウスを女だと知っているのなら、オクタヴィアを抱けないことは承知のはずだ。その上で何故――
考え、ふと、可能性に気付く。
「お前――同性愛者か」
「別に、男が好きなわけではないな」
立ち上がり、服についた埃をはたく。そんな、無様なはずの仕草でさえ、妙に絵になる男だった。
「男だろうが女だろうが、関係ない。自分の好みにさえ合っていれば、な」
返答は、ルキウスを安堵させるものだった。
この時代、とくに上層階級において男色は決して、珍しいものではなかった。オトもまた、そういった類の人間であるというだけだ。
覚悟はしていても、殺人を犯したいわけがない。できるなら避けたい手段だった。
罪を犯さずに済むのであれば、当然安堵する。だが、あからさまにそれを見せて隙を作る必要はない。他者には冷たく映るであろう笑みを、意識して作る。
「残念ながら、私にその気はない」
「なに、おれと付き合っていれば、自然とその気になってくる」
どこからくる自信なのか、やはり笑みを刻んだままに宣言するオトを、面白いと思ってしまった。
周囲には、優秀だが頭の固い大人しかいなかった。このような男が傍にいてくれれば、きっと退屈せずにすむ。
認識がないわけではなかった。この好奇心は、危険な賭けであると。
ローマにおいて、市民の意見は最優先事項である。その市民を敵に回したが故、伯父のカリグラは暗殺された。
カリグラだけではない。ルキウスにとって祖先、あの英雄ユリウス・カエサルですらその悲劇を免れなかった。
自分だけが、幸運な例外者となれる保証は、ない。
とはいえ、ルキウスの人気は現在、不動であるのは事実だ。市民優先の政治を続ける限り、多少のことは許されるであろう。
ブリタニクス――義弟殺害よりも重い罪は、そうそうにはない。
なにより、オトの悪評があまりに高くなった時には、切り捨てればいいだけだ。
「いいだろう。お前を財務官に任命する。私の公務室への出入りも許そう」
一瞥への反応は、軽い口笛だった。
元老院議員である父の元で何不自由なく育った彼は、二十一歳になった今でも職に就かず、遊び歩いていた。
財務官というのは、地位としては高くもないけれど、公職であることに違いはない。
その上、皇帝の公務室への出入りまで許すのは、言外に側近にすると言ったようなものだった。
オトの狙いは、「皇帝ネロ」に取り入っての出世だろう。絆をより深くさせるために、体の関係も望んだのではないか。
ならばこの財務官就任は、おそらく期待以上の結果のはずだ。
だが人間は欲深い。オトのような男は、より顕著にその傾向にある。さらに地位や権力を求め、ルキウスの寵愛を手に入れようとするのではないか。
「口説けるものなら、口説いてみるといい。だが、今のような力に物を言わせた場合は、その命、ないと思え」
オトがそう簡単に諦めるとは思えない。だとすれば、釘を刺しておく必要があった。
求めるものが権力であるならば、命を失いかねない危険な真似をするはずがない。
ルキウスにとって、軽い遊びのつもりだった。飽きたらすぐにでもやめる。
だから気付いていなかった。この時すでに、自分があの無礼な男に惹かれ始めていたことに。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
夕映え~武田勝頼の妻~
橘 ゆず
歴史・時代
天正十年(1582年)。
甲斐の国、天目山。
織田・徳川連合軍による甲州征伐によって新府を追われた武田勝頼は、起死回生をはかってわずかな家臣とともに岩殿城を目指していた。
そのかたわらには、五年前に相模の北条家から嫁いできた継室、十九歳の佐奈姫の姿があった。
武田勝頼公と、18歳年下の正室、北条夫人の最期の数日を描いたお話です。
コバルトの短編小説大賞「もう一歩」の作品です。
枢軸国
よもぎもちぱん
歴史・時代
時は1919年
第一次世界大戦の敗戦によりドイツ帝国は滅亡した。皇帝陛下 ヴィルヘルム二世の退位により、ドイツは共和制へと移行する。ヴェルサイユ条約により1320億金マルク 日本円で200兆円もの賠償金を課される。これに激怒したのは偉大なる我らが総統閣下"アドルフ ヒトラー"である。結果的に敗戦こそしたものの彼の及ぼした影響は非常に大きかった。
主人公はソフィア シュナイダー
彼女もまた、ドイツに転生してきた人物である。前世である2010年頃の記憶を全て保持しており、映像を写真として記憶することが出来る。
生き残る為に、彼女は持てる知識を総動員して戦う
偉大なる第三帝国に栄光あれ!
Sieg Heil(勝利万歳!)
西涼女侠伝
水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超
舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。
役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。
家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。
ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。
荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。
主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。
三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)
涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。
鎌倉最後の日
もず りょう
歴史・時代
かつて源頼朝や北条政子・義時らが多くの血を流して築き上げた武家政権・鎌倉幕府。承久の乱や元寇など幾多の困難を乗り越えてきた幕府も、悪名高き執権北条高時の治政下で頽廃を極めていた。京では後醍醐天皇による倒幕計画が持ち上がり、世に動乱の兆しが見え始める中にあって、北条一門の武将金澤貞将は危機感を募らせていく。ふとしたきっかけで交流を深めることとなった御家人新田義貞らは、貞将にならば鎌倉の未来を託すことができると彼に「決断」を迫るが――。鎌倉幕府の最後を華々しく彩った若き名将の清冽な生きざまを活写する歴史小説、ここに開幕!
ナポレオンの妊活・立会い出産・子育て
せりもも
歴史・時代
帝国の皇子に必要なのは、高貴なる青き血。40歳を過ぎた皇帝ナポレオンは、早急に子宮と結婚する必要があった。だがその前に、彼は、既婚者だった……。ローマ王(ナポレオン2世 ライヒシュタット公)の両親の結婚から、彼がウィーンへ幽閉されるまでを、史実に忠実に描きます。
カクヨムから、一部転載
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/history.png?id=c54a38c2a36c3510c993)
大日本帝国領ハワイから始まる太平洋戦争〜真珠湾攻撃?そんなの知りません!〜
雨宮 徹
歴史・時代
1898年アメリカはスペインと戦争に敗れる。本来、アメリカが支配下に置くはずだったハワイを、大日本帝国は手中に収めることに成功する。
そして、時は1941年。太平洋戦争が始まると、大日本帝国はハワイを起点に太平洋全域への攻撃を開始する。
これは、史実とは異なる太平洋戦争の物語。
主要登場人物……山本五十六、南雲忠一、井上成美
※歴史考証は皆無です。中には現実性のない作戦もあります。ぶっ飛んだ物語をお楽しみください。
※根本から史実と異なるため、艦隊の動き、編成などは史実と大きく異なります。
※歴史初心者にも分かりやすいように、言葉などを現代風にしています。
【完結】女神は推考する
仲 奈華 (nakanaka)
歴史・時代
父や夫、兄弟を相次いで失った太后は途方にくれた。
直系の男子が相次いて死亡し、残っているのは幼い皇子か血筋が遠いものしかいない。
強欲な叔父から持ち掛けられたのは、女である私が即位するというものだった。
まだ幼い息子を想い決心する。子孫の為、夫の為、家の為私の役目を果たさなければならない。
今までは子供を産む事が役割だった。だけど、これからは亡き夫に変わり、残された私が守る必要がある。
これは、大王となる私の守る為の物語。
額田部姫(ヌカタベヒメ)
主人公。母が蘇我一族。皇女。
穴穂部皇子(アナホベノミコ)
主人公の従弟。
他田皇子(オサダノオオジ)
皇太子。主人公より16歳年上。後の大王。
広姫(ヒロヒメ)
他田皇子の正妻。他田皇子との間に3人の子供がいる。
彦人皇子(ヒコヒトノミコ)
他田大王と広姫の嫡子。
大兄皇子(オオエノミコ)
主人公の同母兄。
厩戸皇子(ウマヤドノミコ)
大兄皇子の嫡子。主人公の甥。
※飛鳥時代、推古天皇が主人公の小説です。
※歴史的に年齢が分かっていない人物については、推定年齢を記載しています。※異母兄弟についての明記をさけ、母方の親類表記にしています。
※名前については、できるだけ本名を記載するようにしています。(馴染みが無い呼び方かもしれません。)
※史実や事実と異なる表現があります。
※主人公が大王になった後の話を、第2部として追加する可能性があります。その時は完結→連載へ設定変更いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる