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40 主犯への復讐(ルーツ視点)
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俺は、ブラストやヒルデ、同志たちと共にミストロア王国の城を強襲した。有無を言わさず、王を拉致する。
その次のターゲットは帝国の首都ブリドーアム。世界崩壊の中心地となるに相応しい場所だ。同志たちと共に中央府を襲撃し、あっという間にドゥルナス皇帝の元に辿り着く。
「貴様が魔道士オーデルグか」
「ようやく会えたな、ドゥルナス皇帝。これで、俺の宿願も果たされる」
「首都を直接襲撃するとは、愚かな! 一時的に私を拘束したところで、ここは我が帝国軍の真っ只中だ。すぐに貴様らなど鎮圧されるぞ!」
「いや、そうはならないさ。ここは街と共に滅ぶ」
「なに?」
俺は地面に右手を向け、魔法陣を形成した。宗教国家スオードの時と違い、創造神サカズエと破壊神トコヨニの力を目一杯注入する。それだけの力を加えれば、この魔法は世界全部を包むことができる。
魔法陣から紫の魔力空間が形成され、周囲に向かって広がり始めた。結界の範囲内に入った周囲の兵士たちが次々と倒れ、石のようになる。
「こ、これは!?」
「帝国軍も皆こうなる。もはやここには誰も来られない」
「な、何ということを……! 貴様、一体どういうつもりだ! 創造神サカズエはこのような愚行、決して許さぬぞ!」
「サカズエの力は俺の手中にある。気が付かなかったか?」
「な、何だと……!?」
ドゥルナス皇帝の顔が驚愕に染まる。俺の持つ紫の水晶の中にあるサカズエを理解できるだけの魔力は持っていたようだ。
「皇帝、貴様の行いの原動力はサカズエだったはず。後ろ盾を失ったな」
「ぐぬぬ……」
「創造神を味方にしたから自分が神にでもなったつもりだったか? 愚かだな」
皇帝の顔に焦りが浮かぶ。だが、もう状況を覆す手札は無いだろう。俺たちの、勝ちだ。
「旦那、連れてきたぜ」
ブラストは、手錠をかけられたミストロア王を連行してきた。
「ミストロア王!? なぜ貴公がここに!」
「ドゥルナス、すまん。奴らは全てお見通しだったようだ……」
「何ということだ……」
世界にケンカを売った愚かな親子。先代皇帝が病没し、皇帝の座を受け継いだまではよくある話だろうが、創造神サカズエと出会ってしまったことがお前たちの不幸だったな。
「私たち、オーデルグの同志ほぼ全てが貴様ら親子に恨みがある」
ヒルデが部屋に入ってきて言った。ヒルデも国を滅ぼされ、家族を失った。
「我が宿敵、ドゥルナス皇帝!」
「ミストロア王! 貴様も黒幕の一人だ!」
同志たちから次々と怨嗟の声が上がる。
「貴様ら、何をするつもりだ?」
「ドゥルナス皇帝とミストロア王。お前たちにもあの兵士たちと同じように眠ってもらう。だが、お前たちには、死ぬまで悪夢を見させる」
「な、なに!?」
「ニーベ村虐殺事件に関わった者や、ここにいる同志たちが憎む者たちも同様だ。俺や皆が味わったように、地獄を見て、後悔しながら死んでいけ!」
俺は左手をドゥルナス皇帝とミストロア王に向け、赤い光を放った。皇帝とミストロア王が地面に倒れ、赤く輝く石のようになる。
「これで、終わった……のか?」
「オーデルグ?」
「ああ。奴らは悪夢を見始めた。悪趣味だが、どんな悪夢を見て苦しんでいるか、皆に配った魔法道具があれば確認することもできるぞ。自由に見ろ」
同志たちから歓声が上がった。
「後は、皆の自由だ。それぞれ復讐したい者がいるだろ? 探して悪夢を見させるも良し。全部終わったのなら、皆も夢に落ちるも良しだ」
悪夢を見させていない者は、幸せな夢を見る。肉体が滅ぶまで、幸せな世界で、穏やかに死んでいけるようになっているのだ。
「俺は、ここで全部終わった。故郷に帰って、家族の墓の前で眠りにつくよ」
「私はもう少し探さないといけない敵がいる」
「旦那、あんたの夢は俺の夢でもある。最後まで付き合うぜ」
同志たちやブラストが次々に想いを口にする。去る者たちとは一人一人握手を交わした。
「ありがとうオーデルグ。俺たちに道を示してくれて」
「最後まで一緒に戦わなくて、ごめんなさい。本当にありがとう」
一人一人と別れの言葉も交わし、見送った。
残ったのは俺とブラスト、ヒルデ、それに同志が5人ほどだった。
「残るのは俺とブラストだけかと思ったら、皆、物好きだな」
「恩返しがしたいからね。あなたたちがやりたいのなら、私も付き合うわ」
「ああ、俺たちもだ!」
ヒルデや同志たちが言った。
「旦那、あと少しだぜ。俺たちの悲願までな」
「そうだな、ブラスト。あと少しだ……」
ブラストの力強い言葉に、俺は静かに反応した。
その次のターゲットは帝国の首都ブリドーアム。世界崩壊の中心地となるに相応しい場所だ。同志たちと共に中央府を襲撃し、あっという間にドゥルナス皇帝の元に辿り着く。
「貴様が魔道士オーデルグか」
「ようやく会えたな、ドゥルナス皇帝。これで、俺の宿願も果たされる」
「首都を直接襲撃するとは、愚かな! 一時的に私を拘束したところで、ここは我が帝国軍の真っ只中だ。すぐに貴様らなど鎮圧されるぞ!」
「いや、そうはならないさ。ここは街と共に滅ぶ」
「なに?」
俺は地面に右手を向け、魔法陣を形成した。宗教国家スオードの時と違い、創造神サカズエと破壊神トコヨニの力を目一杯注入する。それだけの力を加えれば、この魔法は世界全部を包むことができる。
魔法陣から紫の魔力空間が形成され、周囲に向かって広がり始めた。結界の範囲内に入った周囲の兵士たちが次々と倒れ、石のようになる。
「こ、これは!?」
「帝国軍も皆こうなる。もはやここには誰も来られない」
「な、何ということを……! 貴様、一体どういうつもりだ! 創造神サカズエはこのような愚行、決して許さぬぞ!」
「サカズエの力は俺の手中にある。気が付かなかったか?」
「な、何だと……!?」
ドゥルナス皇帝の顔が驚愕に染まる。俺の持つ紫の水晶の中にあるサカズエを理解できるだけの魔力は持っていたようだ。
「皇帝、貴様の行いの原動力はサカズエだったはず。後ろ盾を失ったな」
「ぐぬぬ……」
「創造神を味方にしたから自分が神にでもなったつもりだったか? 愚かだな」
皇帝の顔に焦りが浮かぶ。だが、もう状況を覆す手札は無いだろう。俺たちの、勝ちだ。
「旦那、連れてきたぜ」
ブラストは、手錠をかけられたミストロア王を連行してきた。
「ミストロア王!? なぜ貴公がここに!」
「ドゥルナス、すまん。奴らは全てお見通しだったようだ……」
「何ということだ……」
世界にケンカを売った愚かな親子。先代皇帝が病没し、皇帝の座を受け継いだまではよくある話だろうが、創造神サカズエと出会ってしまったことがお前たちの不幸だったな。
「私たち、オーデルグの同志ほぼ全てが貴様ら親子に恨みがある」
ヒルデが部屋に入ってきて言った。ヒルデも国を滅ぼされ、家族を失った。
「我が宿敵、ドゥルナス皇帝!」
「ミストロア王! 貴様も黒幕の一人だ!」
同志たちから次々と怨嗟の声が上がる。
「貴様ら、何をするつもりだ?」
「ドゥルナス皇帝とミストロア王。お前たちにもあの兵士たちと同じように眠ってもらう。だが、お前たちには、死ぬまで悪夢を見させる」
「な、なに!?」
「ニーベ村虐殺事件に関わった者や、ここにいる同志たちが憎む者たちも同様だ。俺や皆が味わったように、地獄を見て、後悔しながら死んでいけ!」
俺は左手をドゥルナス皇帝とミストロア王に向け、赤い光を放った。皇帝とミストロア王が地面に倒れ、赤く輝く石のようになる。
「これで、終わった……のか?」
「オーデルグ?」
「ああ。奴らは悪夢を見始めた。悪趣味だが、どんな悪夢を見て苦しんでいるか、皆に配った魔法道具があれば確認することもできるぞ。自由に見ろ」
同志たちから歓声が上がった。
「後は、皆の自由だ。それぞれ復讐したい者がいるだろ? 探して悪夢を見させるも良し。全部終わったのなら、皆も夢に落ちるも良しだ」
悪夢を見させていない者は、幸せな夢を見る。肉体が滅ぶまで、幸せな世界で、穏やかに死んでいけるようになっているのだ。
「俺は、ここで全部終わった。故郷に帰って、家族の墓の前で眠りにつくよ」
「私はもう少し探さないといけない敵がいる」
「旦那、あんたの夢は俺の夢でもある。最後まで付き合うぜ」
同志たちやブラストが次々に想いを口にする。去る者たちとは一人一人握手を交わした。
「ありがとうオーデルグ。俺たちに道を示してくれて」
「最後まで一緒に戦わなくて、ごめんなさい。本当にありがとう」
一人一人と別れの言葉も交わし、見送った。
残ったのは俺とブラスト、ヒルデ、それに同志が5人ほどだった。
「残るのは俺とブラストだけかと思ったら、皆、物好きだな」
「恩返しがしたいからね。あなたたちがやりたいのなら、私も付き合うわ」
「ああ、俺たちもだ!」
ヒルデや同志たちが言った。
「旦那、あと少しだぜ。俺たちの悲願までな」
「そうだな、ブラスト。あと少しだ……」
ブラストの力強い言葉に、俺は静かに反応した。
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