55 / 82
第55話:不気味な連中に襲撃される
しおりを挟む
深夜、雷鳴が轟き渡った。
稲妻の光が部屋の中を照らしだす。
雨がザーザーと降り出した。
宿屋の二階の部屋のベッドであたしは寝ている。
雷は別に苦手ではない。
しかし、どうもいつもと違う雰囲気がする。
何だか不気味な気配が漂っている。
今、この宿屋には、あたし一人だけのはず。
だが、あたしは気づいた。
廊下に置いた夕食の皿が、かすかに音を立てた。
階段をゆっくりと上ってくる足音がする。
廊下をそっと歩いてくる。
あたしは目を瞑ったまま、耳をすます。
足音からすると、うーん、これは男性だな。
年齢は四十代といったところか。
部屋の扉の前に立った。
扉の外から、部屋の中をうかがっている様子。
そっと扉を開けようとして、鍵がかかっているのに気づいたようだ。
そのまま、一階に戻っていった。
こいつは泥棒かな。
あたしも泥棒だけど。
昼間、取り逃がした奴だろうか。
逮捕するかな。
けど、面倒だ。
今は眠いから、放っておこう。
いい加減なあたし。
と思っていたんだけど、どうも外に人が集まってきているような音がする。
窓からそっと外の様子を見てみた。
雨の中、路上に大勢集まってきている。
でも、みんな歩き方や動きがおかしい。
さっき、扉を開けようとした奴の歩き方はしっかりしていたんだけど。
ベッドから出て、素早くパジャマから普段着に着替える。
廊下の気配をうかがう。
あたしはベッドをなるべく音をたてないように動かして、部屋の扉の前に置いてふさいだ。
宿屋の一階に続々と集まっているようだ。
しかし、どうも歩き方がおかしい。
ズルズルとした感じで歩いてくる。
皆で一階のロビーで会話でもしているのだろうか。
いや、会話というよりおぞましい奇声やうめき声が聞こえてくる。
だんだんそれが大きくなってくる。
どうなってんの?
しばらくして、いっせいに階段を上ってきた。
変な奇声や唸り声をあげながら、のろのろとした感じで階段を上ってくる。
あたしは旅行鞄を斜め掛けで持つ。
危険を感じたあたしは隣の二〇二号室へ、中扉から移動しようとするが、鍵がかかっている。
でも、もともと泥棒のあたし、こんなの簡単に開けられる。
あれ、開かないぞ。
なんで!
鍵穴がふさがってる。
奇声や唸り声がだんだんと高くなっていく。
近づいてくるのがわかる。
部屋の前まで来た。
嫌な匂いがしてきた。
なにか腐ったような匂いだ。
廊下側から部屋の扉のノブをガチャガチャまわしている。
扉をドンドンと叩く音が響く。
無理矢理開けるつもりのようだ。
あたしは隣の二〇二号室との中扉を蹴り破ろうとするが、なかなかうまくいかない。
唸り声や奇声が騒がしい。
扉を叩く音がますます大きくなる。
廊下の連中は、ベッドで扉がふさがっているので、なかなか開けられないようだ。
あたしはなんとか蹴り破って隣の二〇二号室に飛び込む。
それと同時にドアをぶち破りベッドを押しのけ、あたしが寝ていた二〇一号室に大勢なだれ込んできた。
あたしは焦って、二〇一号室と二〇二号室の中扉を閉めて、またベッドを引きずってふさいだ。
しかし、あたしがいる二〇二号室の廊下側からの入り口からも扉を叩いてる。
こっちの扉からも、ぶち破って入ろうとする気らしい。
もう、急いで隣の二〇三号室への中扉もぶち破って、逃げる。
二〇二号室の扉が破られた。
大勢追いかけてくる。
一番端っこの二〇四号室への中扉もぶち破って、逃げる。
追いつかれそうだ。
二〇四号室で追いすがる化け物たちを振り切って、隣の家屋に面する窓からあたしは外に飛び降りた。
よっしゃー! 宿屋から脱出成功!
ふう、けど以前読んだホラー小説にこんなシチュエーションがあったような気がするな。
パクリじゃん。
まっ、いいか!
って言ってる場合じゃないや。
逃げないと。
街の端っこまで逃げて、昨日、散策していた時に見つけた倉庫に入る。
どうやら、倉庫の周りを大勢で囲まれた雰囲気。
ロッカールームに逃げて、そのひとつの中に入る。
近づいて来た。
やばい。
開けようとしやがるので、必死に扉をおさえる。
しかし、突然、向こうが倒れた。
どうしたのかな。
しばし、じっとする。
何も動く気配がしない。
そっと開けると、うわ、死体が大勢倒れている。
朝陽が照らす中、死体だらけだ。
懐中時計を見ると、午前五時。
どうなってんの?
とにかく逃げるしかないな。
乗合自動車が来るのを待ってられん。
徒歩で逃げることにした。
あの化け物は何だったんだろうか?
外見は人間だが。
しかも、朝になったら死体になって動かない。
途中で、ダゴンダ市中央区へ向かう荷馬車に乗せてもらった。
……………………………………………………
夕方、到着。
中央区の市役所から電話でフランコ官房長官に報告する。
「軍隊からも連絡があった。あれは、ゾンビらしい」
「へ? ゾンビですと」
噛まれなくて良かった。
今頃、あたしはゾンビに変身していたかもしれん。
「クティラ街には軍隊が派遣されて、秘密裏に処理することになった」
「あのー、ちょっと伺ってよろしいですか」
「何だ、手短にしろ!」
うるさいなあ。
相変わらず偉そうなおっさんだな。
「何で情報省がやらないんですか。こういう仕事は情報省の職員がやるべきじゃないんですか?」
「魔法高等官のアイーダ様は情報省を信用していない。ネクロノミカンの件でな」
「なぜですか」
「どこの誰か知らんが、危険な魔導書『ネクロノミカン』の題名を『根暗な蜜柑』と報告した、とんでもない大馬鹿者がいるらしい。その時は、アイーダ様がおられる王宮の地下室に呼ばれて、かなりのお叱りを受けてしまったんだよ。私なら、そいつを即刻クビにしてるところだな。おまけに、魔法監査で情報省がそれを見逃してしまったんだ」
そのとんでもない大馬鹿者はあたしですよー!
けど、クビにされるのは嫌なんで黙っておこう。
あと、アイーダ魔法高等官って、王宮の地下に居るのか。
知らんかった。
けど、フランコ官房長官が、あたしが大馬鹿者って事実を知らないのか。
たしか、この件で赤ひげのおっさんことアレサンドロ元大隊長は、本部に呼び出されて、かなりの叱責をくらったみたいだったなあ。ということは、赤ひげのおっさん、あたしが『根暗な蜜柑』と書いた報告書は上の人たちには見せずに、あたしをかばってくれたのか。
散々、喧嘩したけど、実はいい人だったのかな。
今度、赤ひげのおっさん経営の居酒屋『ドラゴンキラー』へ行って、ドラゴンがデザインされたダーツゲームでも、お土産に持って行くか。
あと、魔法監査ってクラウディアさんが担当しているやつだな。
あたしとクラウディアさんという、二大いい加減コンビが絡んでたら、そりゃうまくいかないわね。
「しかし、あの部署、あたしとサビーナちゃん二人だけって、どういうことなんですか」
「本来は、お前一人だけだったんだけどな。お前はドラゴンキラーだから大丈夫だろ」
おいおい、またドラゴンキラーかよ。
「ラドゥーロ市の西地区モローゾ街に行ってくれ。軍隊からの報告だと、そこにゾンビを操ってる奴が逃げ込んだらしい」
「そうなんですか。そこまで分かっているのなら、いっそのこと、軍隊に退治に行かせればいいじゃないですか」
「ダゴンダ市と違って、ラドゥーロ市周辺は人口が多い。軍隊が行くと目立ちすぎるし、ゾンビが発生したなんてわかると、市民がパニック状態になる。クティラ街の件は火災が起きて、死傷者がでたということで処理する予定だ。こちらに入っている情報ではゾンビは夜しか行動できないみたいだ。つまり、日中に犯人を逮捕すればいいだけのことだ」
『いいだけのことだ』って、フランコのおっさんは、なんか簡単な風に言ってるけど、捕まえる前に夜になったらどうすんじゃ。
ゾンビに喰われたくないよ、あたしは。
やれやれ。
もう逃げちゃおうかなあ。
「で、また、私一人にやらせるんですか」
「いや、専門家も同行する。ダリオ・アロジェント教授だ。危険な任務と思われるので、サビーナにライフル二丁をそちらに届けさせる」
「その教授とは、どこで待ち合わせですか」
「ダゴンダ市中央区市役所前の乗合自動車の停留所だ。明日の午後一時だ。サビーナもこちらから向かう」
「あのー、別件でよろしいでしょうか」
「またか、手短にしろ!」
ホントに偉そうなおっさんだなあ。
「ラドゥーロ市の西地区の住民から聞いたんですが、餓死者が出たそうですよ」
「え、そんなこと初めて聞いたぞ」
フランコのおっさんが驚いている。
「孤児院もつぶされて、住民のお墓も壊されたり、ひどい環境みたいです」
「わかった。その件はこちらから、他省庁に連絡して対処する。報告してくれてありがとう」
フランコ官房長官に、スラム街のボス、アドリアーノ・ロベロから聞いた話を伝えると、意外にも真面目な対応だった。
おまけに、お礼まで言われるとは思わなかったぞ。
てっきり、「スラム街の貧乏人が何人死のうが、わしの知ったことか! グヒヒ!」とか言うかと思ってた。
だって、いかにも悪い顔してるんだもん。
いつも人を顔で判断するのか! この最低女めって? ううむ、反論できん。
申し訳ありません。
反省します。
稲妻の光が部屋の中を照らしだす。
雨がザーザーと降り出した。
宿屋の二階の部屋のベッドであたしは寝ている。
雷は別に苦手ではない。
しかし、どうもいつもと違う雰囲気がする。
何だか不気味な気配が漂っている。
今、この宿屋には、あたし一人だけのはず。
だが、あたしは気づいた。
廊下に置いた夕食の皿が、かすかに音を立てた。
階段をゆっくりと上ってくる足音がする。
廊下をそっと歩いてくる。
あたしは目を瞑ったまま、耳をすます。
足音からすると、うーん、これは男性だな。
年齢は四十代といったところか。
部屋の扉の前に立った。
扉の外から、部屋の中をうかがっている様子。
そっと扉を開けようとして、鍵がかかっているのに気づいたようだ。
そのまま、一階に戻っていった。
こいつは泥棒かな。
あたしも泥棒だけど。
昼間、取り逃がした奴だろうか。
逮捕するかな。
けど、面倒だ。
今は眠いから、放っておこう。
いい加減なあたし。
と思っていたんだけど、どうも外に人が集まってきているような音がする。
窓からそっと外の様子を見てみた。
雨の中、路上に大勢集まってきている。
でも、みんな歩き方や動きがおかしい。
さっき、扉を開けようとした奴の歩き方はしっかりしていたんだけど。
ベッドから出て、素早くパジャマから普段着に着替える。
廊下の気配をうかがう。
あたしはベッドをなるべく音をたてないように動かして、部屋の扉の前に置いてふさいだ。
宿屋の一階に続々と集まっているようだ。
しかし、どうも歩き方がおかしい。
ズルズルとした感じで歩いてくる。
皆で一階のロビーで会話でもしているのだろうか。
いや、会話というよりおぞましい奇声やうめき声が聞こえてくる。
だんだんそれが大きくなってくる。
どうなってんの?
しばらくして、いっせいに階段を上ってきた。
変な奇声や唸り声をあげながら、のろのろとした感じで階段を上ってくる。
あたしは旅行鞄を斜め掛けで持つ。
危険を感じたあたしは隣の二〇二号室へ、中扉から移動しようとするが、鍵がかかっている。
でも、もともと泥棒のあたし、こんなの簡単に開けられる。
あれ、開かないぞ。
なんで!
鍵穴がふさがってる。
奇声や唸り声がだんだんと高くなっていく。
近づいてくるのがわかる。
部屋の前まで来た。
嫌な匂いがしてきた。
なにか腐ったような匂いだ。
廊下側から部屋の扉のノブをガチャガチャまわしている。
扉をドンドンと叩く音が響く。
無理矢理開けるつもりのようだ。
あたしは隣の二〇二号室との中扉を蹴り破ろうとするが、なかなかうまくいかない。
唸り声や奇声が騒がしい。
扉を叩く音がますます大きくなる。
廊下の連中は、ベッドで扉がふさがっているので、なかなか開けられないようだ。
あたしはなんとか蹴り破って隣の二〇二号室に飛び込む。
それと同時にドアをぶち破りベッドを押しのけ、あたしが寝ていた二〇一号室に大勢なだれ込んできた。
あたしは焦って、二〇一号室と二〇二号室の中扉を閉めて、またベッドを引きずってふさいだ。
しかし、あたしがいる二〇二号室の廊下側からの入り口からも扉を叩いてる。
こっちの扉からも、ぶち破って入ろうとする気らしい。
もう、急いで隣の二〇三号室への中扉もぶち破って、逃げる。
二〇二号室の扉が破られた。
大勢追いかけてくる。
一番端っこの二〇四号室への中扉もぶち破って、逃げる。
追いつかれそうだ。
二〇四号室で追いすがる化け物たちを振り切って、隣の家屋に面する窓からあたしは外に飛び降りた。
よっしゃー! 宿屋から脱出成功!
ふう、けど以前読んだホラー小説にこんなシチュエーションがあったような気がするな。
パクリじゃん。
まっ、いいか!
って言ってる場合じゃないや。
逃げないと。
街の端っこまで逃げて、昨日、散策していた時に見つけた倉庫に入る。
どうやら、倉庫の周りを大勢で囲まれた雰囲気。
ロッカールームに逃げて、そのひとつの中に入る。
近づいて来た。
やばい。
開けようとしやがるので、必死に扉をおさえる。
しかし、突然、向こうが倒れた。
どうしたのかな。
しばし、じっとする。
何も動く気配がしない。
そっと開けると、うわ、死体が大勢倒れている。
朝陽が照らす中、死体だらけだ。
懐中時計を見ると、午前五時。
どうなってんの?
とにかく逃げるしかないな。
乗合自動車が来るのを待ってられん。
徒歩で逃げることにした。
あの化け物は何だったんだろうか?
外見は人間だが。
しかも、朝になったら死体になって動かない。
途中で、ダゴンダ市中央区へ向かう荷馬車に乗せてもらった。
……………………………………………………
夕方、到着。
中央区の市役所から電話でフランコ官房長官に報告する。
「軍隊からも連絡があった。あれは、ゾンビらしい」
「へ? ゾンビですと」
噛まれなくて良かった。
今頃、あたしはゾンビに変身していたかもしれん。
「クティラ街には軍隊が派遣されて、秘密裏に処理することになった」
「あのー、ちょっと伺ってよろしいですか」
「何だ、手短にしろ!」
うるさいなあ。
相変わらず偉そうなおっさんだな。
「何で情報省がやらないんですか。こういう仕事は情報省の職員がやるべきじゃないんですか?」
「魔法高等官のアイーダ様は情報省を信用していない。ネクロノミカンの件でな」
「なぜですか」
「どこの誰か知らんが、危険な魔導書『ネクロノミカン』の題名を『根暗な蜜柑』と報告した、とんでもない大馬鹿者がいるらしい。その時は、アイーダ様がおられる王宮の地下室に呼ばれて、かなりのお叱りを受けてしまったんだよ。私なら、そいつを即刻クビにしてるところだな。おまけに、魔法監査で情報省がそれを見逃してしまったんだ」
そのとんでもない大馬鹿者はあたしですよー!
けど、クビにされるのは嫌なんで黙っておこう。
あと、アイーダ魔法高等官って、王宮の地下に居るのか。
知らんかった。
けど、フランコ官房長官が、あたしが大馬鹿者って事実を知らないのか。
たしか、この件で赤ひげのおっさんことアレサンドロ元大隊長は、本部に呼び出されて、かなりの叱責をくらったみたいだったなあ。ということは、赤ひげのおっさん、あたしが『根暗な蜜柑』と書いた報告書は上の人たちには見せずに、あたしをかばってくれたのか。
散々、喧嘩したけど、実はいい人だったのかな。
今度、赤ひげのおっさん経営の居酒屋『ドラゴンキラー』へ行って、ドラゴンがデザインされたダーツゲームでも、お土産に持って行くか。
あと、魔法監査ってクラウディアさんが担当しているやつだな。
あたしとクラウディアさんという、二大いい加減コンビが絡んでたら、そりゃうまくいかないわね。
「しかし、あの部署、あたしとサビーナちゃん二人だけって、どういうことなんですか」
「本来は、お前一人だけだったんだけどな。お前はドラゴンキラーだから大丈夫だろ」
おいおい、またドラゴンキラーかよ。
「ラドゥーロ市の西地区モローゾ街に行ってくれ。軍隊からの報告だと、そこにゾンビを操ってる奴が逃げ込んだらしい」
「そうなんですか。そこまで分かっているのなら、いっそのこと、軍隊に退治に行かせればいいじゃないですか」
「ダゴンダ市と違って、ラドゥーロ市周辺は人口が多い。軍隊が行くと目立ちすぎるし、ゾンビが発生したなんてわかると、市民がパニック状態になる。クティラ街の件は火災が起きて、死傷者がでたということで処理する予定だ。こちらに入っている情報ではゾンビは夜しか行動できないみたいだ。つまり、日中に犯人を逮捕すればいいだけのことだ」
『いいだけのことだ』って、フランコのおっさんは、なんか簡単な風に言ってるけど、捕まえる前に夜になったらどうすんじゃ。
ゾンビに喰われたくないよ、あたしは。
やれやれ。
もう逃げちゃおうかなあ。
「で、また、私一人にやらせるんですか」
「いや、専門家も同行する。ダリオ・アロジェント教授だ。危険な任務と思われるので、サビーナにライフル二丁をそちらに届けさせる」
「その教授とは、どこで待ち合わせですか」
「ダゴンダ市中央区市役所前の乗合自動車の停留所だ。明日の午後一時だ。サビーナもこちらから向かう」
「あのー、別件でよろしいでしょうか」
「またか、手短にしろ!」
ホントに偉そうなおっさんだなあ。
「ラドゥーロ市の西地区の住民から聞いたんですが、餓死者が出たそうですよ」
「え、そんなこと初めて聞いたぞ」
フランコのおっさんが驚いている。
「孤児院もつぶされて、住民のお墓も壊されたり、ひどい環境みたいです」
「わかった。その件はこちらから、他省庁に連絡して対処する。報告してくれてありがとう」
フランコ官房長官に、スラム街のボス、アドリアーノ・ロベロから聞いた話を伝えると、意外にも真面目な対応だった。
おまけに、お礼まで言われるとは思わなかったぞ。
てっきり、「スラム街の貧乏人が何人死のうが、わしの知ったことか! グヒヒ!」とか言うかと思ってた。
だって、いかにも悪い顔してるんだもん。
いつも人を顔で判断するのか! この最低女めって? ううむ、反論できん。
申し訳ありません。
反省します。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる