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ノンビリ

one flame㉔

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「ふんふんふふーん♪ふん?ほほう!ん?アァ!」

ペッドに寝転びながら足をジタバタ。そして最後にスマホを投げ捨てる。

「ひーーまーーー!」

私はそう叫ぶ。

 独自テストも終わって、燃え尽きた…とか言ったら聞こえはいいが、実際のところは違くて、単純に勉強に対するモチベがないだけ。だってしょうがないやん。期末テストの結果は大学には行くが、進学自体にはそんなに関わってこーへんし、ひい君に教えてもらうことも今回は難しそうやし。

 って思ってゲームに没頭するようになったけど、それも暇。もう飽きた。みんなみたいに何かに没頭できたらいいんやけど、できんし。どーしよ。

 なんて考えながらかれこれ2週間。何も見つかっていない。ただ卒業だけが目の前に迫ってきていて、その前に待ってる期末テストが…

「ううううう」

鬱だ。せめてここで勉強しよとか思えるほど勉強が好きだったらそんなことはなかっただろうにな。

『ひま?』

ひい君とのトーク画面にそう打っては消す。もう割り切ったはずなのに、こんなの恋する乙女みたいやん(実際そう)。ひい君は幼馴染やってくれてるのに(ひい君優しすぎ!)。

「ほんじゃ行ってくる!紀乃、晩ご飯よろしくね。」
「え?何か今日あったっけ?」
「はぁ…やっぱ覚えてへんかったか。今日は大学のときの友達とご飯行くんよ。1人が東京から帰ってきたからお帰り会。」
「あ~」

なんかそんなこと言ってたような気がせんでもない。

「じゃ、行ってくるから。何かあったら連絡して。いつでも帰ってくるから。」
「はーい!」

ママはそう言って出ていく。私は玄関まで見送って鍵を締めた。

 1つ悪い考えが浮かんだ。私にしては珍しくめちゃくちゃ頭回転させたと思う。でも、とりあえず許可取らないとな。

『今日そっちでご飯食べていい?』

ひい君にそう送る。ずっと寝転んでいたのに今だけはそうできなくて、椅子に三角座りで座る。くるくると回れば時間だけか過ぎていって、たまにチラつく学校の課題は少しだけ輝いて見える。

 そしてスマホが鳴った。

「来た!えーっと、えーっと、えーっと…」

ダッシュで確認する。そして口元が綻んだ。

『いいぞ』
「うっっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

そのままベッドにダイブする。枕に顔を埋めてパタパタパタパタ。

「さすがにちょっとぐらいまともな格好で行くか。」

私は着ていたTシャツを脱いだ。
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