632 / 773
マナツノ
何かあったな
しおりを挟む
私たちの親友たちが、今日は朝からなんか甘酸っぱい。
「奏?」
「楓も気づいたか。俺もなんか変やなとは思ってたけど。」
「2人どうしたんだろ?」
朝いつもの場所で集合した私たちは、きいと一緒に来たQと桜の2人の様子がおかしいのに気づいた。
そういうわけで、私たち3人は少し離れて歩いているのだが、前を行く2人がどうも甘酸っぱい。まるでお互いをすきだと意識してしまった友達みたいな感じだ。
「きい、朝見たときなんか気づいたことある?」
「ん~、あっ、ひい君の隈が今日は濃かった気がする。」
きいは少し悩んでそう言った。Qの顔をずっと見続けてきたきいが言うことだから確かなのだろう。
寝不足になるようなこと。2人の空気。その2つをかけあわせて出てくる解はひとつしかない。
「なんか分かった?」
「あとで本人に確認とろっか。」
「ここでは話せないと。」
「別に出来んこともないけど、合ってるかわからんし。ね、奏?」
「確かにそうだな。俺もちょっと聞いてみるわ。」
そして学校につく。いつものように机にカバンを置いたあと、私ときいはすぐにH組に乗り込んだ。
音羽を呼んで廊下に出る。
「音羽も気づいた?」
「もちろん。なんか今日は静かやし。何あったん?」
「ちょっと本人呼んでみよか。」
私たちは桜を呼んで、トイレに向かう。
「いきなり何?」
「桜、ヤッた?」
ここまで来たら隠すことも何も無い。私は直球で聞いた。その言葉の意味が分かったきいは、めちゃくちゃびっくりしている。音羽はなんか納得したような表情。
「な、な、な、なんで?」
「いやぁ、今日朝から2人の空気が甘くて甘くて。何となく勘で?それでヤッた?」
すると桜の顔がみるみるうちに真っ赤になっていく。こういう顔もできるところがこの子の可愛いところだ。
「その顔が答えやな。」
「べ、別に?ちょっとだけヒートアップしちゃっただけやし。」
「それだけでこの顔するわけないやろ。」
私は今の桜を撮って、桜に見せる。すると、桜はさらに顔を赤くした。
「や、やりました。」
「おおー」っと3人で拍手を送る。あの桜が、クラスのマドンナだった桜が、今ではこんなに可愛い顔を見せてくれる。それだけで本当に成長したなと感じる。
「それで?」
「どんな感じやったん?」
ここまで来たらもう退けない。私たちはしっかりと一つ一つ聞いていく。
「あんまり記憶ないんだよね。私も一生懸命やったから。」
「「「はあぁぁぁ」」」
「3人ともどうしたん?」
「いや、いつの間にこんなに可愛くなったんやろって。」
「尊すぎる。」
「桜もついに登りましたか。」
そこから私たちの記憶がない。
「奏?」
「楓も気づいたか。俺もなんか変やなとは思ってたけど。」
「2人どうしたんだろ?」
朝いつもの場所で集合した私たちは、きいと一緒に来たQと桜の2人の様子がおかしいのに気づいた。
そういうわけで、私たち3人は少し離れて歩いているのだが、前を行く2人がどうも甘酸っぱい。まるでお互いをすきだと意識してしまった友達みたいな感じだ。
「きい、朝見たときなんか気づいたことある?」
「ん~、あっ、ひい君の隈が今日は濃かった気がする。」
きいは少し悩んでそう言った。Qの顔をずっと見続けてきたきいが言うことだから確かなのだろう。
寝不足になるようなこと。2人の空気。その2つをかけあわせて出てくる解はひとつしかない。
「なんか分かった?」
「あとで本人に確認とろっか。」
「ここでは話せないと。」
「別に出来んこともないけど、合ってるかわからんし。ね、奏?」
「確かにそうだな。俺もちょっと聞いてみるわ。」
そして学校につく。いつものように机にカバンを置いたあと、私ときいはすぐにH組に乗り込んだ。
音羽を呼んで廊下に出る。
「音羽も気づいた?」
「もちろん。なんか今日は静かやし。何あったん?」
「ちょっと本人呼んでみよか。」
私たちは桜を呼んで、トイレに向かう。
「いきなり何?」
「桜、ヤッた?」
ここまで来たら隠すことも何も無い。私は直球で聞いた。その言葉の意味が分かったきいは、めちゃくちゃびっくりしている。音羽はなんか納得したような表情。
「な、な、な、なんで?」
「いやぁ、今日朝から2人の空気が甘くて甘くて。何となく勘で?それでヤッた?」
すると桜の顔がみるみるうちに真っ赤になっていく。こういう顔もできるところがこの子の可愛いところだ。
「その顔が答えやな。」
「べ、別に?ちょっとだけヒートアップしちゃっただけやし。」
「それだけでこの顔するわけないやろ。」
私は今の桜を撮って、桜に見せる。すると、桜はさらに顔を赤くした。
「や、やりました。」
「おおー」っと3人で拍手を送る。あの桜が、クラスのマドンナだった桜が、今ではこんなに可愛い顔を見せてくれる。それだけで本当に成長したなと感じる。
「それで?」
「どんな感じやったん?」
ここまで来たらもう退けない。私たちはしっかりと一つ一つ聞いていく。
「あんまり記憶ないんだよね。私も一生懸命やったから。」
「「「はあぁぁぁ」」」
「3人ともどうしたん?」
「いや、いつの間にこんなに可愛くなったんやろって。」
「尊すぎる。」
「桜もついに登りましたか。」
そこから私たちの記憶がない。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。

俺の家には学校一の美少女がいる!
ながしょー
青春
※少しですが改稿したものを新しく公開しました。主人公の名前や所々変えています。今後たぶん話が変わっていきます。
今年、入学したばかりの4月。
両親は海外出張のため何年か家を空けることになった。
そのさい、親父からは「同僚にも同い年の女の子がいて、家で一人で留守番させるのは危ないから」ということで一人の女の子と一緒に住むことになった。
その美少女は学校一のモテる女の子。
この先、どうなってしまうのか!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。


可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる