555 / 732
セナカヲ
私たちは中間考査③
しおりを挟む
「きゅーけい!きゅーけい!」
2時間ほどぶっ続けで勉強して、1度休憩をとる。今日はバカ兄も桜さんも香里園駅前のファミレスで勉強会をするようだ。なので、私は今1人家にいる。
消していたスマホの電源を入れ、連絡が来ていないことを確認する。バカ兄たちが晩ご飯をどうするか聞いとかないといけないから、その連絡だけ入れる。
時間は6時前。まだお腹は減ってこないので、糖分補給代わりのスナックパンを口の中に入れて、ブラックコーヒーで流し込む。
「疲れた。1回公共でもやるか。楓さんとかの情報によると、問題集まんまみたいやからやるしかないよね。」
今までやっていたのは数Ⅰ。恒等式とかだけど、実際係数比較だけだからなんとかなっている。それでも問題数が多いから死にそうだけど。
カチッとスタンドライトをつけて、ペンを持つ。聞こえてくるのは走る車の音とバイクの音だけ。たまに聞こえてくるのが帰ってきた中学生の集団の声だ。この子たちは今から塾があるんだろう。私は行ってこなかった人だからその辛さは分からないけど、きっとキツいんだろうな。
今回の公共は、どちらかというと倫理みたいな感じのところばっかりだ。思想がどうのこうのの範囲でほぼ全部覚えるだけだ。
「さーて。やりますかぁ。」
10分ほどの休憩を終えて、ぐぐっと伸びをしてから勉強を再開させる。スマホの電源を切って、時計を伏せる。こうしたら時間なんか関係なく、集中力が切れてくるまで勉強できる。多少無理矢理だけど、これが私には1番合ってるのだ。
しばらく勉強してると、ガチャっとドアが開く音がした。誰かが帰ってきたのだろう。
「ただいま~。」
「ただいま~。」
声は2人。桜さんとバカ兄だ。
「おかえり~。まだご飯作ってないけどどうする?」
「あぁ。また電源切ってたんやな。俺たちがなんか作っとくからキリいいところまでやってこい。」
「ええん?」
「ええよ。桜もええよな。」
「もちろん。流石にあんなにやったら疲れたし。」
2人は荷物を置くなり、そのままキッチンに立って調理を始める。
「終わったら呼ぶからやってこい。」
「はーい。ありがと。」
バカ兄の不器用な優しさをありがたく受け取って、私は2階の自分の部屋に上がる。電気も何もかもそのままで、机の上には公共の問題集が広がっている。
「バカ兄たちが作り終わるまでに終わらそ。」
私は再び椅子に座って、勉強を再開した。
2時間ほどぶっ続けで勉強して、1度休憩をとる。今日はバカ兄も桜さんも香里園駅前のファミレスで勉強会をするようだ。なので、私は今1人家にいる。
消していたスマホの電源を入れ、連絡が来ていないことを確認する。バカ兄たちが晩ご飯をどうするか聞いとかないといけないから、その連絡だけ入れる。
時間は6時前。まだお腹は減ってこないので、糖分補給代わりのスナックパンを口の中に入れて、ブラックコーヒーで流し込む。
「疲れた。1回公共でもやるか。楓さんとかの情報によると、問題集まんまみたいやからやるしかないよね。」
今までやっていたのは数Ⅰ。恒等式とかだけど、実際係数比較だけだからなんとかなっている。それでも問題数が多いから死にそうだけど。
カチッとスタンドライトをつけて、ペンを持つ。聞こえてくるのは走る車の音とバイクの音だけ。たまに聞こえてくるのが帰ってきた中学生の集団の声だ。この子たちは今から塾があるんだろう。私は行ってこなかった人だからその辛さは分からないけど、きっとキツいんだろうな。
今回の公共は、どちらかというと倫理みたいな感じのところばっかりだ。思想がどうのこうのの範囲でほぼ全部覚えるだけだ。
「さーて。やりますかぁ。」
10分ほどの休憩を終えて、ぐぐっと伸びをしてから勉強を再開させる。スマホの電源を切って、時計を伏せる。こうしたら時間なんか関係なく、集中力が切れてくるまで勉強できる。多少無理矢理だけど、これが私には1番合ってるのだ。
しばらく勉強してると、ガチャっとドアが開く音がした。誰かが帰ってきたのだろう。
「ただいま~。」
「ただいま~。」
声は2人。桜さんとバカ兄だ。
「おかえり~。まだご飯作ってないけどどうする?」
「あぁ。また電源切ってたんやな。俺たちがなんか作っとくからキリいいところまでやってこい。」
「ええん?」
「ええよ。桜もええよな。」
「もちろん。流石にあんなにやったら疲れたし。」
2人は荷物を置くなり、そのままキッチンに立って調理を始める。
「終わったら呼ぶからやってこい。」
「はーい。ありがと。」
バカ兄の不器用な優しさをありがたく受け取って、私は2階の自分の部屋に上がる。電気も何もかもそのままで、机の上には公共の問題集が広がっている。
「バカ兄たちが作り終わるまでに終わらそ。」
私は再び椅子に座って、勉強を再開した。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
家政婦さんは同級生のメイド女子高生
coche
青春
祖母から習った家事で主婦力抜群の女子高生、彩香(さいか)。高校入学と同時に小説家の家で家政婦のアルバイトを始めた。実はその家は・・・彩香たちの成長を描く青春ラブコメです。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
朝起きたらイケメンだったはずの俺がブサイクになっていた
綾瀬川
青春
俺は西園寺隼人。15歳で明日から高校生になる予定だ。
俺は、イケメンでお金持ち、男女問わず友達もたくさん、高校生で美人な彼女までいた。
いたというのが過去形なのは、今日起きたら貧乏な家でブサイクになっていたからだ。
ーーなんだ。この体……!?
だらしなく腹が出ていて汚いトランクス履いている。
パジャマは身につけていないのか!?
昨晩シルクのパジャマを身に纏って寝たはずなのに……。
しかも全身毛むくじゃらである。
これは俺なのか?
どうか悪い夢であってくれ。
枕元のスマホを手に取り、
インカメで自分の顔を確認してみる。
それが、新しい俺との出会いの始まりだった。
「……は?」
スマホを見ると、超絶不細工な男がこちらを見ている。
これは俺なのか?夢なのか?
漫画でお馴染みの自分の頬を思い切りつねってみる。
「痛っっっ!!!」
痛みはばっちり感じた。
どうやらいまのところ夢ではなさそうだ。
そうして、俺は重い体をフラフラさせながら、一歩を踏み出して行った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる