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アケボノ
ルスツ⑲
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そして約束の時間になった。
「おまたせ。」
「別にそんな急がんでも良かったのに。自分も今来たとこやし。」
ヨーロッパの街並みの中に緑のジャージの男女が2人。本場では絶対に見られない光景だ。
自分たちはお土産を全く買っていなかったので、とりあえず行っていい範囲の一番奥にある売店に行くことにした。
「これとかええんちゃうん?」
「あぁ~白い彼女な。これ定番よな。」
Padreたちの分だから日持ちのするやつの方が絶対にいい。そんでもってちゃんと美味しいやつ。だいたいのものは美味しいけど。
「んで、音羽ちゃんは何買ってんの?」
「ん?あぁこのアイス美味しいねん。」
音羽ちゃんのカゴに入っているのはルスツアイスと書かれたカップのアイス。絶対に夜食用だ。
「こんなこと自分が言うんはちょっとなんやけど、太んで。」
「昼間いっぱい運動したんやし、大丈夫やろ。」
「じゃあこの枝は?」
「それは今からのトランプの賭け金。」
音羽ちゃんは完全に自分の分しか買っていない。でも、自分は親がどうのこうのって話は絶対にしない。何となく触れたらいけないような気がするから。
結局自分は家族用に白い彼女を買って、それと夜食用にルスツアイスを買った。
「結局カレンも買ってるやん。」
「まぁ、不可抗力ってやつよ。」
自分で持ってきたエコバックに買ってきたものを詰めて、売店を出る。もう人の波もなくなっていて、通る道には自分たち以外誰もいない。
音楽が鳴りながら回っているメリーゴーランド。そして、窓に映された色とりどりの模様。暖色系のライトで照らされた道。そして、そこにいるのは自分たちだけ。
「なぁ、音羽ちゃん。」
「ん?」
振り向いた彼女は輝いて見える。ライトに照らされて焦げ茶色に輝いた髪はサラサラと靡いて、ふわりと舞った。
「話、あんねんけど。」
「おまたせ。」
「別にそんな急がんでも良かったのに。自分も今来たとこやし。」
ヨーロッパの街並みの中に緑のジャージの男女が2人。本場では絶対に見られない光景だ。
自分たちはお土産を全く買っていなかったので、とりあえず行っていい範囲の一番奥にある売店に行くことにした。
「これとかええんちゃうん?」
「あぁ~白い彼女な。これ定番よな。」
Padreたちの分だから日持ちのするやつの方が絶対にいい。そんでもってちゃんと美味しいやつ。だいたいのものは美味しいけど。
「んで、音羽ちゃんは何買ってんの?」
「ん?あぁこのアイス美味しいねん。」
音羽ちゃんのカゴに入っているのはルスツアイスと書かれたカップのアイス。絶対に夜食用だ。
「こんなこと自分が言うんはちょっとなんやけど、太んで。」
「昼間いっぱい運動したんやし、大丈夫やろ。」
「じゃあこの枝は?」
「それは今からのトランプの賭け金。」
音羽ちゃんは完全に自分の分しか買っていない。でも、自分は親がどうのこうのって話は絶対にしない。何となく触れたらいけないような気がするから。
結局自分は家族用に白い彼女を買って、それと夜食用にルスツアイスを買った。
「結局カレンも買ってるやん。」
「まぁ、不可抗力ってやつよ。」
自分で持ってきたエコバックに買ってきたものを詰めて、売店を出る。もう人の波もなくなっていて、通る道には自分たち以外誰もいない。
音楽が鳴りながら回っているメリーゴーランド。そして、窓に映された色とりどりの模様。暖色系のライトで照らされた道。そして、そこにいるのは自分たちだけ。
「なぁ、音羽ちゃん。」
「ん?」
振り向いた彼女は輝いて見える。ライトに照らされて焦げ茶色に輝いた髪はサラサラと靡いて、ふわりと舞った。
「話、あんねんけど。」
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