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アケボノ
ルスツ①
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バスに揺られること1時間ちょい。カーリングを楽しんだ苫小牧から離れて、留寿都村に向かっている。
「いや、まさかダブルテイクアウトで終わるとはな。」
「私もあんな感じで終わるとは思ってなかった。」
結局、カーリングは船戸さんがダブルテイクアウトをしてその場に留め、聡たちの勝ちに終わった。
「今からあそこで滑るんやろ。」
目の前に見えるのはゲレンデ。壁のようにそびえ立つ雪の壁にはナイターで滑っている人がちらほら。バスはロータリーのようなところを通ってエントランスで止まった。
バスを降りるとそこには日本とは思えない光景が広がっていた。右を見ても左を見ても外国人。色々な言語が飛び交っていて、日本人の方がもはや少ない。中はスペインの街並みのようになっていて、中にはスキーブランドの店が入っている。
レンタルサービスをしているアリーナの奥には、俺たちが借りる道具一式が揃っていて、もう名前も書かれてあった。その中から自分のを見つけ出し、人のいないところでサイズを合わせる。
「久志はカーリングやったっけ?」
「桜はスノーモービルか。楽しかった?」
「楽しかったで。久志は?」
「めっちゃ楽しかった。船戸さんが開花した。」
ちょうど桜の隣が空いていたので、そこに靴を置いて、履き替える。足首から脛にかけて締め付ける感覚が懐かしい。
「久志もスキー久しぶりやったっけ?」
「せやな。5年ぶりやわ。」
「私は3年ぶり。滑れる気せんねんけど。」
「それな。どうやって止まるかも忘れたわ。」
靴のサイズには何も問題がなかったので、そのまま脱いでバックルを緩めたまま持つ。そして先に送っていた荷物を持ってロッカーに移動した。
「他のみんなはなんやったっけ?」
「音羽がスキーで私と同じ班。楓と奏はスノボの経験者。きいはスキーの初心者。あとは新宮くんはスキーの上級者やから久志と一緒ちゃう?」
「そういやせやったな。名簿にそんな名前あったわ。」
女子と男子ではロッカーの場所が違うので、一旦別れてロッカーを開ける。
「よっす!」
「カレンか。2日間よろしくな。」
「よろしく。」
ちょうどカレンと同じタイミングだったようで、近くのロッカーにはカレンがいた。ロッカーに靴とヘルメットを入れて、閉める。
「カレンは何年ぶり?」
「去年も行ったで。やから多分普通に滑れる。」
「あんな忙しかったのに行けたんや。せや。フリータイム一緒に滑らん?」
そう誘うとカレンは少し真面目な顔になった。
「ごめん。先約があるから。」
「いや、まさかダブルテイクアウトで終わるとはな。」
「私もあんな感じで終わるとは思ってなかった。」
結局、カーリングは船戸さんがダブルテイクアウトをしてその場に留め、聡たちの勝ちに終わった。
「今からあそこで滑るんやろ。」
目の前に見えるのはゲレンデ。壁のようにそびえ立つ雪の壁にはナイターで滑っている人がちらほら。バスはロータリーのようなところを通ってエントランスで止まった。
バスを降りるとそこには日本とは思えない光景が広がっていた。右を見ても左を見ても外国人。色々な言語が飛び交っていて、日本人の方がもはや少ない。中はスペインの街並みのようになっていて、中にはスキーブランドの店が入っている。
レンタルサービスをしているアリーナの奥には、俺たちが借りる道具一式が揃っていて、もう名前も書かれてあった。その中から自分のを見つけ出し、人のいないところでサイズを合わせる。
「久志はカーリングやったっけ?」
「桜はスノーモービルか。楽しかった?」
「楽しかったで。久志は?」
「めっちゃ楽しかった。船戸さんが開花した。」
ちょうど桜の隣が空いていたので、そこに靴を置いて、履き替える。足首から脛にかけて締め付ける感覚が懐かしい。
「久志もスキー久しぶりやったっけ?」
「せやな。5年ぶりやわ。」
「私は3年ぶり。滑れる気せんねんけど。」
「それな。どうやって止まるかも忘れたわ。」
靴のサイズには何も問題がなかったので、そのまま脱いでバックルを緩めたまま持つ。そして先に送っていた荷物を持ってロッカーに移動した。
「他のみんなはなんやったっけ?」
「音羽がスキーで私と同じ班。楓と奏はスノボの経験者。きいはスキーの初心者。あとは新宮くんはスキーの上級者やから久志と一緒ちゃう?」
「そういやせやったな。名簿にそんな名前あったわ。」
女子と男子ではロッカーの場所が違うので、一旦別れてロッカーを開ける。
「よっす!」
「カレンか。2日間よろしくな。」
「よろしく。」
ちょうどカレンと同じタイミングだったようで、近くのロッカーにはカレンがいた。ロッカーに靴とヘルメットを入れて、閉める。
「カレンは何年ぶり?」
「去年も行ったで。やから多分普通に滑れる。」
「あんな忙しかったのに行けたんや。せや。フリータイム一緒に滑らん?」
そう誘うとカレンは少し真面目な顔になった。
「ごめん。先約があるから。」
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