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アケボノ
カール①
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苫小牧に到着した俺たちは、飛行機が少し遅れていた影響で、すぐにカーリングに移った。
「1で持って2で上げて…」
カーリングの石は20kgくらい。男子の俺たちでも動かすのが難しく、結構力がいる。そんな石の投げ方を教えてもらったが…
「長い長い!ごめーーん!」
クラスのほとんどが力加減をミスって、半分にも届かなかったり、奥の方までぶっ飛んだりしている。
そんな感じでも試合の時間はやってきてしまう。元々決められていた8班に分かれ、それぞれの対戦カードが確定した。
「いきなりバトルだな、聡。」
「お前たちでよかったよ、久志。」
初戦から聡との勝負だ。それにそっちのチームには船戸さんがいて、なんかいつものメンバーで集まったような感じがする。
俺はセカンドなのでブラシをすることになっている。スキップは山下さんだ。
「ここ!センターガード置きたいからちょっと弱め!」
「了解!」
ファーストである村木くんに指示を出し、その通りに投げる。村木くんはラグビー部でありながら、このカーリングではその力をあまり発揮できずに、ガードストーンを置く役になったのだ。
石は綺麗にサークル近くの真ん中に止まった。
『ナイス!』
これで直接に真ん中を狙うことは難しくなる。俺たちの腕ではの話だが。
聡のチームのファーストは橋本くん。あまり喋ったことがないが、クラスの中のお調子者って感じだ。
「そいつぶっ飛ばす?」
「今はまだいいかも。サイドガード置こ。」
「了解。」
スキップの船戸さんが指示したのはサイドガード。前を塞ぐことで、俺たちにセンターガードを外させることを狙っているのか。
(怖すぎ。なんでそんな戦法考えれんねん。)
特に何も無く、狙った通りにサイドガードを置いて、「ナイス」と声をかけあっている。
「村木くん!サイドガード!」
山下さんがブラシを置いたのは真ん中。そして指示はサイドガード。これはもしかしたらどっちが一番最初にガードストーンを弾くかで勝負になるのか?
結局、山下さんの狙い通り、サークルの前には3つのガードストーンが置かれた。ここから中に入れようとしたら、曲げてくるしかない。
「橋本くん!センターガード!」
『マジで!?』
船戸さんのそんな声がリンクに響く。俺たちの反応があまりにも大きかったからだろうか、クラス全員からの視線が凄い。
船戸さんは真ん中少し右にブラシを置いて、笑っている。完全に楽しんでいるな。向こうのスキップ2人でめちゃくちゃ笑っている。次俺の番だが…
「1で持って2で上げて…」
カーリングの石は20kgくらい。男子の俺たちでも動かすのが難しく、結構力がいる。そんな石の投げ方を教えてもらったが…
「長い長い!ごめーーん!」
クラスのほとんどが力加減をミスって、半分にも届かなかったり、奥の方までぶっ飛んだりしている。
そんな感じでも試合の時間はやってきてしまう。元々決められていた8班に分かれ、それぞれの対戦カードが確定した。
「いきなりバトルだな、聡。」
「お前たちでよかったよ、久志。」
初戦から聡との勝負だ。それにそっちのチームには船戸さんがいて、なんかいつものメンバーで集まったような感じがする。
俺はセカンドなのでブラシをすることになっている。スキップは山下さんだ。
「ここ!センターガード置きたいからちょっと弱め!」
「了解!」
ファーストである村木くんに指示を出し、その通りに投げる。村木くんはラグビー部でありながら、このカーリングではその力をあまり発揮できずに、ガードストーンを置く役になったのだ。
石は綺麗にサークル近くの真ん中に止まった。
『ナイス!』
これで直接に真ん中を狙うことは難しくなる。俺たちの腕ではの話だが。
聡のチームのファーストは橋本くん。あまり喋ったことがないが、クラスの中のお調子者って感じだ。
「そいつぶっ飛ばす?」
「今はまだいいかも。サイドガード置こ。」
「了解。」
スキップの船戸さんが指示したのはサイドガード。前を塞ぐことで、俺たちにセンターガードを外させることを狙っているのか。
(怖すぎ。なんでそんな戦法考えれんねん。)
特に何も無く、狙った通りにサイドガードを置いて、「ナイス」と声をかけあっている。
「村木くん!サイドガード!」
山下さんがブラシを置いたのは真ん中。そして指示はサイドガード。これはもしかしたらどっちが一番最初にガードストーンを弾くかで勝負になるのか?
結局、山下さんの狙い通り、サークルの前には3つのガードストーンが置かれた。ここから中に入れようとしたら、曲げてくるしかない。
「橋本くん!センターガード!」
『マジで!?』
船戸さんのそんな声がリンクに響く。俺たちの反応があまりにも大きかったからだろうか、クラス全員からの視線が凄い。
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