431 / 558
ミカヅキ
見つけた
しおりを挟む
今日は朝から動ける。が、腹が空いては戦は出来ぬというのは本当で、気づけば昨日と同じ喫茶店に足を運んでいた。名物のトーストとコーヒーを頼んだ。
「今日は海側のこっち側を探そう。」
さっき見てきたが、今日もまたロータリーにバスもタクシーもいなかった。残念ながら今日も徒歩だ。昨日少し歩いただけなのにもう筋肉痛で死にそうだ。水泳をやめてここまで筋肉が落ちていたのか。
運ばれてきたコーヒーを飲む。この苦味が寒い朝にはちょうどいい。今日は朝早くから雪が降っていて、駐車場に停まっていた車には雪が積もっていた。昨日よりは寒くて体力が奪われていくのがわかる。奪われる体力が残っていたことがまず奇跡でそれを喜べばいいのだが、まだ喜べない。少なくともあと4日以内に見つけ出さないといけないという使命があるから。
「ごちそうさまでした。」
小さく息を吐いて席を立つ。お金に余裕はあるので痛くはないが、年末には結構痛い金額まで膨れ上がりそうだ。
外に出て駅前を目指す。駅前からは商店街が海に向かって伸びているのでそれを通るのだ。色々な飯屋があって、普通に通ったら楽しそうだ。
次第に商店よりも住宅が目立つようになってきて、海が見えてきた。冬の日本海はやはり美しい。道の向こうに見えている姿でさえ貫禄がある。
近くの電柱を見てみると桜のはがきに書かれていたのと同じ住所だった。
「ここら辺ってことか。あとはこの建物の名前を探すだけ。スマホの充電さえしてこれば良かったのにな。」
こればかりは自分のミスだ。色々持ってきたのにそれだけは忘れていたのだ。コンビニで売ってるか確認したが、USBとのケーブルしかなかったため諦めないと仕方がなかった。
名前を見た感じアパートの名前だ。この近くでアパートっぽい建物は…と考え、とりあえず海沿いに出てみる。左を見たら昨日調べた中にあったホテル。右を見たらそれらしき建物があった。
「これだ。」
海沿いに佇む、白いアパート。ここだ。
はがきに書いてあった部屋番号を探す。2階の1番奥の部屋だった。
インターホンを押す。中から「はーい」と桜の声が聞こえた。すぐにドアが開く。
「久しぶり、桜。」
「今日は海側のこっち側を探そう。」
さっき見てきたが、今日もまたロータリーにバスもタクシーもいなかった。残念ながら今日も徒歩だ。昨日少し歩いただけなのにもう筋肉痛で死にそうだ。水泳をやめてここまで筋肉が落ちていたのか。
運ばれてきたコーヒーを飲む。この苦味が寒い朝にはちょうどいい。今日は朝早くから雪が降っていて、駐車場に停まっていた車には雪が積もっていた。昨日よりは寒くて体力が奪われていくのがわかる。奪われる体力が残っていたことがまず奇跡でそれを喜べばいいのだが、まだ喜べない。少なくともあと4日以内に見つけ出さないといけないという使命があるから。
「ごちそうさまでした。」
小さく息を吐いて席を立つ。お金に余裕はあるので痛くはないが、年末には結構痛い金額まで膨れ上がりそうだ。
外に出て駅前を目指す。駅前からは商店街が海に向かって伸びているのでそれを通るのだ。色々な飯屋があって、普通に通ったら楽しそうだ。
次第に商店よりも住宅が目立つようになってきて、海が見えてきた。冬の日本海はやはり美しい。道の向こうに見えている姿でさえ貫禄がある。
近くの電柱を見てみると桜のはがきに書かれていたのと同じ住所だった。
「ここら辺ってことか。あとはこの建物の名前を探すだけ。スマホの充電さえしてこれば良かったのにな。」
こればかりは自分のミスだ。色々持ってきたのにそれだけは忘れていたのだ。コンビニで売ってるか確認したが、USBとのケーブルしかなかったため諦めないと仕方がなかった。
名前を見た感じアパートの名前だ。この近くでアパートっぽい建物は…と考え、とりあえず海沿いに出てみる。左を見たら昨日調べた中にあったホテル。右を見たらそれらしき建物があった。
「これだ。」
海沿いに佇む、白いアパート。ここだ。
はがきに書いてあった部屋番号を探す。2階の1番奥の部屋だった。
インターホンを押す。中から「はーい」と桜の声が聞こえた。すぐにドアが開く。
「久しぶり、桜。」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
15
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる