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ミカヅキ
足跡
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ロータリーにはタクシーもバスも1台もいなかった。時間は15時過ぎ。少しお腹も空いてきたのでここで腹ごしらえとしよう。
近くに喫茶店があったのでそこでサンドイッチを食べる。改めて落ち着いて外を見れば本当に1人でよく来れたなと思う。たまに芽生える俺のこの行動力は本当に恐ろしい。
「今日宿どうしよ?」
そういえば泊まることをほぼ考えていなかった。ここまで遠く来たのだから、連れ戻すと約束したのだから寝るために帰ることは出来ない。幸い近くにホテルがいくつかあったので、どうにかなりそうだ。こんなところで野宿なんか出来るわけがないからな。危ない危ない。
食べ終わったらとりあえず外に出てみる。さっき調べたらここら辺を通るバスは本当に少ないらしく、それなら歩いたほうがいいとの情報があった。
「それにしても、こんな感じなのに寒く感じないなんて。」
1面真っ白なのにそこまで寒く思わない。風が吹いたら別だけど特に何も感じない。シャリシャリと踏み鳴らして歩いたら、すぐ後ろに俺の靴跡が残っていく。俺が歩いてきた道を記録するように。
「せめてこの選択が間違っていませんように。」
俺はそう呟いて駅のほうに向かった。
小浜町は海側と山側で利便性が変わってくる。そもそも利便性はそこまで高くないのだが、山側に行くと少しだけスーパーやその他もろもろがあって便利だ。そして海側は特に何もないといえば、それはここに住んでいる人に失礼なので言えないが、景色がいい。冬の日本海はやっぱり綺麗なのだ。
とりあえず山側から攻めていくことにした。時間は4時すぎ。さすがに暗くなるので、行って帰ってきて、それでおしまいだろう。線路にかかっている歩道橋を渡って反対側へ。こっち側は車通りが結構ある感じだ。1つ1つ住所を確かめながら歩いても、あのはがきにあった住所はなかった。
駅前まで戻ってきて時間は6時前。とりあえず宿を探す。駅前のホテルがちょうど空いていた。残り1部屋だったのですぐに予約する。予約は31日までだ。これが俺のタイムリミット。少しお金はかかったがこれも投資みたいなもの。別に苦ではない。ということで宿も決まったからそこへ行こう。
近くに喫茶店があったのでそこでサンドイッチを食べる。改めて落ち着いて外を見れば本当に1人でよく来れたなと思う。たまに芽生える俺のこの行動力は本当に恐ろしい。
「今日宿どうしよ?」
そういえば泊まることをほぼ考えていなかった。ここまで遠く来たのだから、連れ戻すと約束したのだから寝るために帰ることは出来ない。幸い近くにホテルがいくつかあったので、どうにかなりそうだ。こんなところで野宿なんか出来るわけがないからな。危ない危ない。
食べ終わったらとりあえず外に出てみる。さっき調べたらここら辺を通るバスは本当に少ないらしく、それなら歩いたほうがいいとの情報があった。
「それにしても、こんな感じなのに寒く感じないなんて。」
1面真っ白なのにそこまで寒く思わない。風が吹いたら別だけど特に何も感じない。シャリシャリと踏み鳴らして歩いたら、すぐ後ろに俺の靴跡が残っていく。俺が歩いてきた道を記録するように。
「せめてこの選択が間違っていませんように。」
俺はそう呟いて駅のほうに向かった。
小浜町は海側と山側で利便性が変わってくる。そもそも利便性はそこまで高くないのだが、山側に行くと少しだけスーパーやその他もろもろがあって便利だ。そして海側は特に何もないといえば、それはここに住んでいる人に失礼なので言えないが、景色がいい。冬の日本海はやっぱり綺麗なのだ。
とりあえず山側から攻めていくことにした。時間は4時すぎ。さすがに暗くなるので、行って帰ってきて、それでおしまいだろう。線路にかかっている歩道橋を渡って反対側へ。こっち側は車通りが結構ある感じだ。1つ1つ住所を確かめながら歩いても、あのはがきにあった住所はなかった。
駅前まで戻ってきて時間は6時前。とりあえず宿を探す。駅前のホテルがちょうど空いていた。残り1部屋だったのですぐに予約する。予約は31日までだ。これが俺のタイムリミット。少しお金はかかったがこれも投資みたいなもの。別に苦ではない。ということで宿も決まったからそこへ行こう。
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