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ミカヅキ
欠けた朝
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朝目覚める。窓についている露を手で拭いて、窓の外を見る。まだ外は暗くて、街灯の灯りだけが街を照らしていた。
時間は6時を過ぎたくらい。今日は俺が朝の当番なので仕方なく起きることにする。まだ起きていない身体を無理矢理起こして、階段を降りる。杏はまだ寝ている、いや、少しリビングが散らかっているから朝の勉強をしているか。我が妹ながらできた妹だ。俺ですらそんなに勉強しなかったのに。
アイロンを温めている間に寝癖だけは直す。世の男子高校生たちはワックスで固めたりしているみたいだけれど、うちの学校では校則で禁止されているので、櫛で軽く整えるだけ。リビングに戻ると丁度よくアイロンが温まったようで、ランプの点滅が止まっていた。
アイロンをかけて、長袖のカッターに袖を通す。昨日から制服は冬服に変わって、長袖カッターにプレザーを羽織るようになっている。まぁ、ブレザーなんて家の中では着ずに、カッターシャツだけで過ごすに決まっているが。
テレビをつけて、6チャンネルに回す。朝のこの時間帯は関西系のニュースをやっていて、天気予報も関西中心でやってくれる。なので、桜の影響で俺も見始めるようになった。
目覚めのコーヒーを飲みながらご飯が炊けるのを待つ。炊けるのを6時30分に設定してるから、炊けるまではあと数分だ。その時間はテキトーにのんびりと。
ご飯が炊けたので弁当箱2つに詰める。杏は途中のコンビニでいつも甘いものを買ってるらしいから少し少なめで。今まで知らなくて、初めて知ったときからご飯の量を減らしたときのあの顔は忘れられない。スポーツマンにあるまじき、素晴らしい笑顔だった。
朝飯の用意はお弁当の用意と並行する。卵焼きとかは一緒に作るし、他のものは昨日の晩の残りとか。そんなもん。
お弁当を冷ましていると杏が降りてきた。
「おはよ。」
「ん。バカ兄。」
杏は頭を掻きむしりながらお茶をコップに入れる。まだぼーっとしていて、さっきからコップを落としそうだ。
俺は食器棚からお茶碗を取り出して、ご飯を入れようとする。
「バカ兄、それ桜さんの。」
杏にそう言われて手元を確認すると、桜のお茶碗が手の中にすっぽりと入っていた。
「だな。」
俺はそれ以外に言葉が出なかった。
時間は6時を過ぎたくらい。今日は俺が朝の当番なので仕方なく起きることにする。まだ起きていない身体を無理矢理起こして、階段を降りる。杏はまだ寝ている、いや、少しリビングが散らかっているから朝の勉強をしているか。我が妹ながらできた妹だ。俺ですらそんなに勉強しなかったのに。
アイロンを温めている間に寝癖だけは直す。世の男子高校生たちはワックスで固めたりしているみたいだけれど、うちの学校では校則で禁止されているので、櫛で軽く整えるだけ。リビングに戻ると丁度よくアイロンが温まったようで、ランプの点滅が止まっていた。
アイロンをかけて、長袖のカッターに袖を通す。昨日から制服は冬服に変わって、長袖カッターにプレザーを羽織るようになっている。まぁ、ブレザーなんて家の中では着ずに、カッターシャツだけで過ごすに決まっているが。
テレビをつけて、6チャンネルに回す。朝のこの時間帯は関西系のニュースをやっていて、天気予報も関西中心でやってくれる。なので、桜の影響で俺も見始めるようになった。
目覚めのコーヒーを飲みながらご飯が炊けるのを待つ。炊けるのを6時30分に設定してるから、炊けるまではあと数分だ。その時間はテキトーにのんびりと。
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お弁当を冷ましていると杏が降りてきた。
「おはよ。」
「ん。バカ兄。」
杏は頭を掻きむしりながらお茶をコップに入れる。まだぼーっとしていて、さっきからコップを落としそうだ。
俺は食器棚からお茶碗を取り出して、ご飯を入れようとする。
「バカ兄、それ桜さんの。」
杏にそう言われて手元を確認すると、桜のお茶碗が手の中にすっぽりと入っていた。
「だな。」
俺はそれ以外に言葉が出なかった。
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