陰キャの陰キャによる陽に限りなく近い陰キャのための救済措置〜俺の3年間が青くなってしまった件〜

136君

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バイバイ

祭囃子⑥

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「ひい君、来たよ~って働いてる~!」
「Q、来たぞー!」
「きいに音羽。悪ぃ、あんま相手出来んかも。」

ひい君のシフトの時間帯に暇になったので、試しに来てみれば中も外もいっぱいだ。私のクラスとは違いすぎる。

 ちなみに私のクラスはハレトークのビビる-1グランプリをやっている。設営が簡単で、みんなが準備している間に帰っていた。あまりに早く終わりすぎて仲間と頑張って作った日々…とかはないけど、それでも楽しかった。

 パッと見並んでいるのは60人ほど。全部で8レーンあったからだいたい10分くらいで順番が回ってくるだろう。

「今年はどんなの作ってるんかなぁ?」
「さぁ、きいが考えてるのよりは100倍いいものちゃう?」
「いやいや100倍なんて…有り得るね。」
「やろ?」

階段を少し降りたところで並んで待つ。窓からは外でやっているライブが見えて、めちゃくちゃ盛り上がっている。

「3年生イチの歌うまとギター、ドラム、ベースが揃ってるんやって。私は興味ないけど。」
「行こっかな?」
「行く?」
「いいの?」
「いいよ。」

外の光景を見ながら「ありがと」と言う。こういうの気になって仕方ないタチだから。

「進んだよ。」
「はぁーい。」

気づけば階段の上の方まで列が進んでいて、音羽に急かされる。私はその後を着いて行った。

 教室前くらいの廊下で整理券みたいなのを渡された。紙に番号が書かれていて、これがおそらくレーンなんだろう。行くとこを決められるのは癪だが、こんなけ人数がいるんだ。仕方ない。

「音羽、何番やった?」
「6番。きいは?」
「5番やった。」

音羽とは隣のレーンか。なら、少しくらいなら喋りながらできそうだ。

 少しずつドアに近づいてきて分かったことだが、このクラス、小学生の割合が高い。うちの学校の生徒も多いが、それ以上に学校を見に来ている小学生がたくさんいる。

「H組もこんな感じ?」
「いや、もっと大人が多い。そっちは?」
「うちはこの学校の生徒が多いかな?特にうちの学年。」
「まあ、ネタ枠やもんね。」

気づけばもう私たちの番だ。

「整理券に書かれているレーンに入ってください。」
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