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バイバイ

Cの文化祭準備②

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「「「せーの!」」」

針金で組み立てた稲妻を吊り下げてみる。まだ色付け前だが、それなりにしっかりとした形になっている。

「おぉー!思ったよりしっかりしてる。」
「なんせ、あの太い針金やもん。」

これで折れないのも、全ては針金があってこそ。曲げるのに苦労するほど太い針金に瞬間接着剤を塗って、ガッチガチに固めている。だから怪我をするかもしれないが。

「じゃあ、色付けしていくぞ!」
「「おー!」」

 使う色は基本的に黒だけ。でも赤で少し縁取ってしないとリアルにならない。力強くかつしなやかな稲妻を描いていく。この稲妻は大地を砕き、空を割る。その衝撃を色に全てのせる。

 色付けを始めて2時間。半分くらい塗り終えたところでもうクラブに行かないと行けない時間になった。

「楓、そろそろ行くぞ。」
「えぇーっ!楽しいのに…」
「しゃーねぇだろ。新人戦あるんやから。」
「でも…」

楓はチラチラと合川さんの方を見ている。まぁ、俺たちの事情に巻き込んでしまうのだからな。

「いいよ。別に作業が遅れてる感じじゃないし。」
「いいの?」
「だからいいってば。行ってきなよ。」
「ごめんね。」
「ありがとな。」
「片付けもやっとくから。」
「ほんとありがとな。」

俺たちはクラブバッグを背負って教室を出る。プールまではそう遠くないから、ある程度泳げるだろう。

 着いたら、もうすぐメインが始まるところだった。

 俺はダッシュで水着に着替えて、プールサイドに出る。江住先生に挨拶してから体操を始めた。

「遅いぞ。」
「悪ぃな倫也。ちょっと早めに作業終わらせたくてな。」

倫也が機転を利かせてレーン分けをしてくれている間にプールに入る。最近は泳ぐ量が減っているから少し鈍っている感じもするが問題ない。軽く体が温まる程度のアップをして、メニューを見る。

「うげぇぇ」
「まぁお前からしたらそうよな。」

今日のメインはゴリゴリの短距離系。ズドーーーンって感じの練習だ。試合前だからしょうがない。先生もそれなりにこの大会に懸けているみたいやし。

「やるしかないか。」

俺は倫也の隣のレーンに入った。
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