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キザムノ
眠気②
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隣の久志の部屋から音がしなくなった。休憩で寝てるんかな?
―ピンポーン
こんな時間に誰だろう。みんなならどっちかに連絡してくるはずだし、じゃあみんなとは違うんか。
「はーい!」
そう返事しながら画面を覗き込む。そこには誰も映っていなかった。もうドアの方に移動したのか、はたまたピンポンダッシュか。私は前者の可能性をとって、ドアを開けた。
「およよ?桜ちゃんか。」
「あ、梓さん。」
そこに居たのは、この杏ちゃんと久志の母親、梓さんだった。
梓さんが帰ってくることを聞いていなかったから、部屋は散らかしたまま。リビングの机の上には当たり前のようにお昼ご飯の用意がある程度されていて、綺麗とは言えない。
「アポ無しで凸ってみたら昼間からシてるかなって思って来たんだけど、そんな感じじゃなさげやね。」
「そもそも付き合ってないんでないですよ。」
本当に行動力を擬人化したみたいな人だな。
「それで今日は?」
「ん?暇だったから遊びに来た。」
「へ?」
たしかフランスじゃなかったっけ?暇だからひとっ飛びしてきたってこと?この人ならありえそうな話やけど。
「実際は子供たちが心配になっただけやけどね。毎日暑いって情報は入ってきてるから。桜ちゃんこそ大丈夫?」
「まぁ、家からあまり出ていないんで。」
「じゃあ、久志も大丈夫そうやな。そういや久志は?」
「あ~」
私は2階を見る。そのドアが開きそうな気はしない。
「多分寝てます。」
「ほう、疲れて?」
「たぶん。」
梓さんはすぐに悪い笑顔に変わった。
「桜ちゃん、行ってみようか。」
「え?」
「『え?』じゃなくて、久志の部屋行こ。」
梓さんは私の手を取って、久志の部屋へ引っ張っていく。なんだが悪い予感しかしない気がするんやけど。
「ん~、普通に凸るだけじゃ面白くないからなぁ~。」
梓さんは階段を上りながらそんなことを呟く。すると、私の方に振り向いて、そして笑った。
嫌な予感しかしなぁーい!
気がつけば久志の部屋の前。私はゴクリと唾を飲み込んだ。すると、ちょんちょんと肩を叩かれて私はその方向を振り向いた。すると、梓さんが笑いそうになりながらプルプルと震えている。
梓さんはそのまま私の耳に口を近づけた。
「桜ちゃんは、――――――――して、―――――――て、―――――――――って聞けばいいから。」
は?
―ピンポーン
こんな時間に誰だろう。みんなならどっちかに連絡してくるはずだし、じゃあみんなとは違うんか。
「はーい!」
そう返事しながら画面を覗き込む。そこには誰も映っていなかった。もうドアの方に移動したのか、はたまたピンポンダッシュか。私は前者の可能性をとって、ドアを開けた。
「およよ?桜ちゃんか。」
「あ、梓さん。」
そこに居たのは、この杏ちゃんと久志の母親、梓さんだった。
梓さんが帰ってくることを聞いていなかったから、部屋は散らかしたまま。リビングの机の上には当たり前のようにお昼ご飯の用意がある程度されていて、綺麗とは言えない。
「アポ無しで凸ってみたら昼間からシてるかなって思って来たんだけど、そんな感じじゃなさげやね。」
「そもそも付き合ってないんでないですよ。」
本当に行動力を擬人化したみたいな人だな。
「それで今日は?」
「ん?暇だったから遊びに来た。」
「へ?」
たしかフランスじゃなかったっけ?暇だからひとっ飛びしてきたってこと?この人ならありえそうな話やけど。
「実際は子供たちが心配になっただけやけどね。毎日暑いって情報は入ってきてるから。桜ちゃんこそ大丈夫?」
「まぁ、家からあまり出ていないんで。」
「じゃあ、久志も大丈夫そうやな。そういや久志は?」
「あ~」
私は2階を見る。そのドアが開きそうな気はしない。
「多分寝てます。」
「ほう、疲れて?」
「たぶん。」
梓さんはすぐに悪い笑顔に変わった。
「桜ちゃん、行ってみようか。」
「え?」
「『え?』じゃなくて、久志の部屋行こ。」
梓さんは私の手を取って、久志の部屋へ引っ張っていく。なんだが悪い予感しかしない気がするんやけど。
「ん~、普通に凸るだけじゃ面白くないからなぁ~。」
梓さんは階段を上りながらそんなことを呟く。すると、私の方に振り向いて、そして笑った。
嫌な予感しかしなぁーい!
気がつけば久志の部屋の前。私はゴクリと唾を飲み込んだ。すると、ちょんちょんと肩を叩かれて私はその方向を振り向いた。すると、梓さんが笑いそうになりながらプルプルと震えている。
梓さんはそのまま私の耳に口を近づけた。
「桜ちゃんは、――――――――して、―――――――て、―――――――――って聞けばいいから。」
は?
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