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イツモノ
俺の暇つぶし①
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「桜、お疲れ。」
「久志も。お疲れ。」
俺と桜はソファに鞄を投げ捨てて、その横でへばる。
「昼飯作らなな。」
「せやな。カップラーメンでいい?」
「お湯沸かさな。」
「ほんまや。」
お互い見合う。何となく、やらんとしてることは分かった。
「「最初はグー!じゃんけんぽん!」」
「ぐずん…」
「久志がじゃんけん弱いから悪いんよ。」
負けたのは俺だった。ヤカンに水を入れてコンロで火にかける。桜は白くて、最近蓋のつまむところが2つになったカップラーメンの蓋を開けて準備してくれた。
「3分見といて。」
「了解。」
シュンシュン言わせながら湯を注ぐ。中の線まで入ったら蓋を閉めた。
3分後。
「ふぃー!即席で美味いもん食いたい時はこれよね。」
「桜、キャラ崩壊してるぞ。」
「別に久志の前やからええんよ。」
ニコッと笑いながら麺を啜る。さっきからの仕草が全てエロく見えてしまうのは俺だけか?いや、俺だけじゃない筈だ。
「テスト終わったねぇ~。」
「やな。」
「今はやることないねぇ~。」
「やな。」
「1曲作りたいなぁ~。」
「ゲッ!」
「嫌なの?」と言いたげな目で見つめてくる桜。さすがに疲れているこの状況ではちょっとな。
「お互いの意見がバッティングしたら?」
「じゃんけんか。」
お互いに、何故かじゃんけんの前にやる必勝法のポーズをする。このポーズはどこで生まれたんだろう?こんなんで相手の出す手が見えることはないのに。
「「最初はグー!じゃんけんぽん!」」
出した手は桜がチョキ、俺がパーだった。
「まさか、俺が2連敗するだと。」
「ほら、ノート取りに行く!」
桜に急かされて、ノートを取りに自分の部屋に上がる。
作詞ノートは机の左奥にあった。その1番最近のページを開く。
「こういうのは本当に見てたんやないかって思うくらいなんよな。」
そこにはこのテスト期間中に考えた歌詞が1曲分。
「この曲にするか、いつもみたいな曲にするか。どっちにしよかな?」
はっきり言って、これは俺っぽくない曲だ。いつもなら、自分のこととか、周りの人のこととか、そんなのを映しているけど、この曲は頭の中に流れてきた言葉をただ書き出しただけの曲。まだ荒削りやし、そこまでいい曲でもない。
「でも、この曲に桜はどんな音をつけてくれるんだろ。」
それでも、単純にそっちの興味が湧いた。いつも、桜の音には驚かされる。なら、今回は俺も全く違う世界観の曲を見せてみたい。それで、桜の世界がどんな感じに広がるのかも見たい。
「持ってくか。」
俺はノートを取って、階段を降りていった。
「久志も。お疲れ。」
俺と桜はソファに鞄を投げ捨てて、その横でへばる。
「昼飯作らなな。」
「せやな。カップラーメンでいい?」
「お湯沸かさな。」
「ほんまや。」
お互い見合う。何となく、やらんとしてることは分かった。
「「最初はグー!じゃんけんぽん!」」
「ぐずん…」
「久志がじゃんけん弱いから悪いんよ。」
負けたのは俺だった。ヤカンに水を入れてコンロで火にかける。桜は白くて、最近蓋のつまむところが2つになったカップラーメンの蓋を開けて準備してくれた。
「3分見といて。」
「了解。」
シュンシュン言わせながら湯を注ぐ。中の線まで入ったら蓋を閉めた。
3分後。
「ふぃー!即席で美味いもん食いたい時はこれよね。」
「桜、キャラ崩壊してるぞ。」
「別に久志の前やからええんよ。」
ニコッと笑いながら麺を啜る。さっきからの仕草が全てエロく見えてしまうのは俺だけか?いや、俺だけじゃない筈だ。
「テスト終わったねぇ~。」
「やな。」
「今はやることないねぇ~。」
「やな。」
「1曲作りたいなぁ~。」
「ゲッ!」
「嫌なの?」と言いたげな目で見つめてくる桜。さすがに疲れているこの状況ではちょっとな。
「お互いの意見がバッティングしたら?」
「じゃんけんか。」
お互いに、何故かじゃんけんの前にやる必勝法のポーズをする。このポーズはどこで生まれたんだろう?こんなんで相手の出す手が見えることはないのに。
「「最初はグー!じゃんけんぽん!」」
出した手は桜がチョキ、俺がパーだった。
「まさか、俺が2連敗するだと。」
「ほら、ノート取りに行く!」
桜に急かされて、ノートを取りに自分の部屋に上がる。
作詞ノートは机の左奥にあった。その1番最近のページを開く。
「こういうのは本当に見てたんやないかって思うくらいなんよな。」
そこにはこのテスト期間中に考えた歌詞が1曲分。
「この曲にするか、いつもみたいな曲にするか。どっちにしよかな?」
はっきり言って、これは俺っぽくない曲だ。いつもなら、自分のこととか、周りの人のこととか、そんなのを映しているけど、この曲は頭の中に流れてきた言葉をただ書き出しただけの曲。まだ荒削りやし、そこまでいい曲でもない。
「でも、この曲に桜はどんな音をつけてくれるんだろ。」
それでも、単純にそっちの興味が湧いた。いつも、桜の音には驚かされる。なら、今回は俺も全く違う世界観の曲を見せてみたい。それで、桜の世界がどんな感じに広がるのかも見たい。
「持ってくか。」
俺はノートを取って、階段を降りていった。
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