263 / 735
イツモノ
俺たちは1学期期末Ⅱ④
しおりを挟む
「終わったぁ~!」
テスト最終日。その最後の試験が終わった。なんと言ってもこの開放感がすごい。すごすぎる。たまらん!
「お疲れぇ~、由良君。」
「お疲れ、船戸さん。」
隣を見ればテキパキと文房具を片付ける船戸さん。俺の机の上はまだ色々散乱してるってのに。
「今回はどんな感じ?」
「数Bと国語以外はいけたかな?その2つが怪しいって感じ。」
「あの国語は酷いわな。」
今回の国語のテスト。授業中に「出ない」って言っていたところから問題が出題された。お陰でみんな解けなかったわけだ。
「あのババア、殴り飛ばしたろか思うたわ。」
そんなこと言いながら寄ってくるのは戸津井さん。少しキャラ崩壊しているが、本人は気にしていないようなのでほっておこう。
「でも、他ので点数稼げたやろ。」
「「は?」」
「え?」
〇〇〇〇〇
こんにちは、橋本紀乃です。今回のテスト、なんと自信があります。事件です。自分で言うのもなんですが、明日、地球が滅ぶんじゃないかって思ってます。
「紀乃ちゃん、見るからにご機嫌やね。」
「うん!今回、欠点はないと思うから。」
「平均は?」
「それもないかな?」
私からしたら幾分かマシな方なのに、クラスのみんなからしたら良くないみたいです。なんということでしょう!
―バン!
扉が勢いよく開きました!
「きい!どうやった?」
「フッフッフッ!楓、今回の私を見くびらないことだな。」
「ま、まさか!」
「今回、私は調子いいぞ。」
「どうやら私と同じようだな。勝負だ!きい!」
「望むところだ!」
〇〇〇〇〇
「お疲れぇ~、さくちゃん。」
「お疲れ、ゆーちゃん。どうやった?」
「まあ、そこそこかな?」
ゆーちゃんは私の椅子に半分座って、私にもたれかかってくる。
「いやー、ムズいねぇ~。2年になったら。」
「1回コケたらそこで終わりそうやから怖い。」
「マジそれな。全部気抜かれへんって言っても、そんなん無理やしさ。」
私も荷物を詰め終わり、ゆーちゃんにもたれる。
「そう言うさくちゃんはどないでしたん?」
「ん~、まあキープって感じかな?勉強量そこまで増やした訳ちゃうし。」
「そんな大層な隈ぶら下げといて?」
ゆーちゃんは私の涙袋を指で触る。そう、最近はあんまり寝れてない。寝ようとしても、次の日のことがチラついて眠れないのだ。
「寝ないととは思ってるんやけどね。人生そんな上手いこといかんもんよ。」
「なるほどなるほど。今日は作詞家くんに寝かしてもらったら?」
「はぁ…はぁ?いやいや、私たちそんな関係ちゃうし!」
「頑張ってね~!バイバイ!」
ゆーちゃんが教室を飛び出していく。
「からかいやがって…」
頬の熱が冷めるまでは結構時間がかかった。
テスト最終日。その最後の試験が終わった。なんと言ってもこの開放感がすごい。すごすぎる。たまらん!
「お疲れぇ~、由良君。」
「お疲れ、船戸さん。」
隣を見ればテキパキと文房具を片付ける船戸さん。俺の机の上はまだ色々散乱してるってのに。
「今回はどんな感じ?」
「数Bと国語以外はいけたかな?その2つが怪しいって感じ。」
「あの国語は酷いわな。」
今回の国語のテスト。授業中に「出ない」って言っていたところから問題が出題された。お陰でみんな解けなかったわけだ。
「あのババア、殴り飛ばしたろか思うたわ。」
そんなこと言いながら寄ってくるのは戸津井さん。少しキャラ崩壊しているが、本人は気にしていないようなのでほっておこう。
「でも、他ので点数稼げたやろ。」
「「は?」」
「え?」
〇〇〇〇〇
こんにちは、橋本紀乃です。今回のテスト、なんと自信があります。事件です。自分で言うのもなんですが、明日、地球が滅ぶんじゃないかって思ってます。
「紀乃ちゃん、見るからにご機嫌やね。」
「うん!今回、欠点はないと思うから。」
「平均は?」
「それもないかな?」
私からしたら幾分かマシな方なのに、クラスのみんなからしたら良くないみたいです。なんということでしょう!
―バン!
扉が勢いよく開きました!
「きい!どうやった?」
「フッフッフッ!楓、今回の私を見くびらないことだな。」
「ま、まさか!」
「今回、私は調子いいぞ。」
「どうやら私と同じようだな。勝負だ!きい!」
「望むところだ!」
〇〇〇〇〇
「お疲れぇ~、さくちゃん。」
「お疲れ、ゆーちゃん。どうやった?」
「まあ、そこそこかな?」
ゆーちゃんは私の椅子に半分座って、私にもたれかかってくる。
「いやー、ムズいねぇ~。2年になったら。」
「1回コケたらそこで終わりそうやから怖い。」
「マジそれな。全部気抜かれへんって言っても、そんなん無理やしさ。」
私も荷物を詰め終わり、ゆーちゃんにもたれる。
「そう言うさくちゃんはどないでしたん?」
「ん~、まあキープって感じかな?勉強量そこまで増やした訳ちゃうし。」
「そんな大層な隈ぶら下げといて?」
ゆーちゃんは私の涙袋を指で触る。そう、最近はあんまり寝れてない。寝ようとしても、次の日のことがチラついて眠れないのだ。
「寝ないととは思ってるんやけどね。人生そんな上手いこといかんもんよ。」
「なるほどなるほど。今日は作詞家くんに寝かしてもらったら?」
「はぁ…はぁ?いやいや、私たちそんな関係ちゃうし!」
「頑張ってね~!バイバイ!」
ゆーちゃんが教室を飛び出していく。
「からかいやがって…」
頬の熱が冷めるまでは結構時間がかかった。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~
メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」
俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。
学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。
その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。
少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。
……どうやら彼は鈍感なようです。
――――――――――――――――――――――――――――――
【作者より】
九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。
また、R15は保険です。
毎朝20時投稿!
【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】
脅され彼女~可愛い女子の弱みを握ったので脅して彼女にしてみたが、健気すぎて幸せにしたいと思った~
みずがめ
青春
陰キャ男子が後輩の女子の弱みを握ってしまった。彼女いない歴=年齢の彼は後輩少女に彼女になってくれとお願いする。脅迫から生まれた恋人関係ではあったが、彼女はとても健気な女の子だった。
ゲス男子×健気女子のコンプレックスにまみれた、もしかしたら純愛になるかもしれないお話。
※この作品は別サイトにも掲載しています。
※表紙イラストは、あっきコタロウさんに描いていただきました。
切り札の男
古野ジョン
青春
野球への未練から、毎日のようにバッティングセンターに通う高校一年生の久保雄大。
ある日、野球部のマネージャーだという滝川まなに野球部に入るよう頼まれる。
理由を聞くと、「三年の兄をプロ野球選手にするため、少しでも大会で勝ち上がりたい」のだという。
そんな簡単にプロ野球に入れるわけがない。そう思った久保は、つい彼女と口論してしまう。
その結果、「兄の球を打ってみろ」とけしかけられてしまった。
彼はその挑発に乗ってしまうが……
小説家になろう・カクヨム・ハーメルンにも掲載しています。
ネットで出会った最強ゲーマーは人見知りなコミュ障で俺だけに懐いてくる美少女でした
黒足袋
青春
インターネット上で†吸血鬼†を自称する最強ゲーマー・ヴァンピィ。
日向太陽はそんなヴァンピィとネット越しに交流する日々を楽しみながら、いつかリアルで会ってみたいと思っていた。
ある日彼はヴァンピィの正体が引きこもり不登校のクラスメイトの少女・月詠夜宵だと知ることになる。
人気コンシューマーゲームである魔法人形(マドール)の実力者として君臨し、ネットの世界で称賛されていた夜宵だが、リアルでは友達もおらず初対面の相手とまともに喋れない人見知りのコミュ障だった。
そんな夜宵はネット上で仲の良かった太陽にだけは心を開き、外の世界へ一緒に出かけようという彼の誘いを受け、不器用ながら交流を始めていく。
太陽も世間知らずで危なっかしい夜宵を守りながら二人の距離は徐々に近づいていく。
青春インターネットラブコメ! ここに開幕!
※表紙イラストは佐倉ツバメ様(@sakura_tsubame)に描いていただきました。
怪我でサッカーを辞めた天才は、高校で熱狂的なファンから勧誘責めに遭う
もぐのすけ
青春
神童と言われた天才サッカー少年は中学時代、日本クラブユースサッカー選手権、高円宮杯においてクラブを二連覇させる大活躍を見せた。
将来はプロ確実と言われていた彼だったが中学3年のクラブユース選手権の予選において、選手生命が絶たれる程の大怪我を負ってしまう。
サッカーが出来なくなることで激しく落ち込む彼だったが、幼馴染の手助けを得て立ち上がり、高校生活という新しい未来に向かって歩き出す。
そんな中、高校で中学時代の高坂修斗を知る人達がここぞとばかりに部活や生徒会へ勧誘し始める。
サッカーを辞めても一部の人からは依然として評価の高い彼と、人気な彼の姿にヤキモキする幼馴染、それを取り巻く友人達との刺激的な高校生活が始まる。
俺の家には学校一の美少女がいる!
ながしょー
青春
※少しですが改稿したものを新しく公開しました。主人公の名前や所々変えています。今後たぶん話が変わっていきます。
今年、入学したばかりの4月。
両親は海外出張のため何年か家を空けることになった。
そのさい、親父からは「同僚にも同い年の女の子がいて、家で一人で留守番させるのは危ないから」ということで一人の女の子と一緒に住むことになった。
その美少女は学校一のモテる女の子。
この先、どうなってしまうのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる