237 / 732
イツモノ
水と疲れと①
しおりを挟む
水の感覚がなくなってくる。今が何本目かも分からない。ただ、上手く水が押せない。それだけだ。
「楓!何本目?」
「えっと、16本目。あと10本。」
「マジかよ。」
楓とそれだけ交わしてまた泳ぎ始める。いや、それくらいしか話せないの方が合っているだろう。
今日のメインは100m×25で短いサークルで同じタイム、同じストローク数で合わせる練習。休憩なんかなくて、横でダッシュして止まってって練習をしているみんながムカついてきた。
横のレーンでダッシュされるとストローク数が狂ってしまうし、なんせ体力が奪われる。こっちにしちゃ、ほぼ凪いだところの方が泳ぎやすいのに、練習環境はそれとはかけ離れている。ピー也曰く、「波は自分で作ればいい」らしいが、そんなことしたら、疲れて死ぬ。
(あっ、来るな。)
遠くで声が聞こえてきたので、恐らく横のレーンも出発したんだろう。そうなれば、こっちは準備しなくてはならない。できる限り離れて、そんでもって水に乗るフォームに切り替える。
(はい来たー。)
まるで水の山のような波が押し寄せてきて、そして、少し流される。これだけでストローク数1回分くらいのロスだ。
(ほんと先生考えてくれよな。)
そう心の中で呟いた。
少し泳げば、
「あと5本!」
って楓がコールしてくれる。だんだんターンの度に腹筋が痛くなってきたし、ストローク数も増えてきた。色々使う筋肉を変えながら泳いでも、筋肉がもたない。体力はまだまだ残っているのに。
隣のレーンはもうダウンを始めている。その中で泳ぐなんて、あ~メンタルがやられそうだ。
(潰れんなよ、俺の肩。)
そう自分の筋肉にエールを送る。横ですれ違うピー也を見てる感じ、ピー也の方が疲れていそうだ。終わったら文句の嵐だな。それに耐えれるだけのメンタルは、残ってるか。
(あと、400しかない)
400mと聞いたら長いなと思うが、25分の4と聞けばいけるんちゃうと思っているそこの皆様。その答えはNOです。俺たちが泳ぎすぎて、「しかない」って言っちゃってるだけで、長いのは長いです。
そして、ラスト1本。shortの奴らはもうプールから上がってやがる。良かったね。俺たちが疲れすぎてなんも言えんときで。
そして、ターンを3回回れば、今日の練習が終わった。
「楓!何本目?」
「えっと、16本目。あと10本。」
「マジかよ。」
楓とそれだけ交わしてまた泳ぎ始める。いや、それくらいしか話せないの方が合っているだろう。
今日のメインは100m×25で短いサークルで同じタイム、同じストローク数で合わせる練習。休憩なんかなくて、横でダッシュして止まってって練習をしているみんながムカついてきた。
横のレーンでダッシュされるとストローク数が狂ってしまうし、なんせ体力が奪われる。こっちにしちゃ、ほぼ凪いだところの方が泳ぎやすいのに、練習環境はそれとはかけ離れている。ピー也曰く、「波は自分で作ればいい」らしいが、そんなことしたら、疲れて死ぬ。
(あっ、来るな。)
遠くで声が聞こえてきたので、恐らく横のレーンも出発したんだろう。そうなれば、こっちは準備しなくてはならない。できる限り離れて、そんでもって水に乗るフォームに切り替える。
(はい来たー。)
まるで水の山のような波が押し寄せてきて、そして、少し流される。これだけでストローク数1回分くらいのロスだ。
(ほんと先生考えてくれよな。)
そう心の中で呟いた。
少し泳げば、
「あと5本!」
って楓がコールしてくれる。だんだんターンの度に腹筋が痛くなってきたし、ストローク数も増えてきた。色々使う筋肉を変えながら泳いでも、筋肉がもたない。体力はまだまだ残っているのに。
隣のレーンはもうダウンを始めている。その中で泳ぐなんて、あ~メンタルがやられそうだ。
(潰れんなよ、俺の肩。)
そう自分の筋肉にエールを送る。横ですれ違うピー也を見てる感じ、ピー也の方が疲れていそうだ。終わったら文句の嵐だな。それに耐えれるだけのメンタルは、残ってるか。
(あと、400しかない)
400mと聞いたら長いなと思うが、25分の4と聞けばいけるんちゃうと思っているそこの皆様。その答えはNOです。俺たちが泳ぎすぎて、「しかない」って言っちゃってるだけで、長いのは長いです。
そして、ラスト1本。shortの奴らはもうプールから上がってやがる。良かったね。俺たちが疲れすぎてなんも言えんときで。
そして、ターンを3回回れば、今日の練習が終わった。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
家政婦さんは同級生のメイド女子高生
coche
青春
祖母から習った家事で主婦力抜群の女子高生、彩香(さいか)。高校入学と同時に小説家の家で家政婦のアルバイトを始めた。実はその家は・・・彩香たちの成長を描く青春ラブコメです。
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
俺の家には学校一の美少女がいる!
ながしょー
青春
※少しですが改稿したものを新しく公開しました。主人公の名前や所々変えています。今後たぶん話が変わっていきます。
今年、入学したばかりの4月。
両親は海外出張のため何年か家を空けることになった。
そのさい、親父からは「同僚にも同い年の女の子がいて、家で一人で留守番させるのは危ないから」ということで一人の女の子と一緒に住むことになった。
その美少女は学校一のモテる女の子。
この先、どうなってしまうのか!?
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる