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ムカシハ
俺たちは球技大会Ⅱ①
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さんさんと降り注ぐ日差しの中、2回目の球技大会が開幕した。
「作戦通りな。」
まずは奏と海南さん有するC組。優勝候補筆頭の初戦で当たるなんて傍から見たら可哀想だが、俺たちからしたらこれ以上に楽しいことは他にない。
女子の方は、海南さんが相変わらずボコスカ当てていったが、女子たちの奮闘もありポイント差は5点となった。
「ナイス!」
「もうちょっと縮めれると思ってんけどな。」
「いや、海南さんいるのにこの点差で済んだんやから。それはナイスやで。」
「ありがと。勝てるんやろうな?」
「保証はできん。」
「ふふっ。頑張れ。」
そりゃあそうだ。相手はあの奏なんだから。
コートに入る。C組は全体的に燃えている感じだ。理系の脳みそ全振りどもには負けんぞ、か。そんなことをほざいてられんのも今のうちだ。
じゃんけんの結果、最初は俺たちからになった。
「最初は肝心やな。」
「ちゃんとしてくれよ、魔球くん。」
「そんな変なあだ名つけんな。」
俺は奏を指さした。
〇〇〇〇〇
ボールを持ったQが俺を指さす。ご指名か。受けて立とうじゃないか。
「サァ来ぉーい!」
開始のホイッスルが鳴る。
〇〇〇〇〇
開始のホイッスルが鳴った。俺はほぼ同時にボールを投げた。1番得意な斜め下回転。指のかかりも全てがベストなボール。ボールはまっすぐ奏の頭の上へ。
〇〇〇〇〇
初球指名にしては浮いたボールだった。俺の頭より少し高い位置。構えているから体勢は元々より低いがそれでも高いと感じるボールだ。
ふとよぎった。Qが仕掛けて来ないわけが無い。俺は数ある選択肢の全てを考える。
①ただミスっただけ。これは可能性としては低いが、十分に有り得る。
②俺で死角になっている後ろのやつを狙った。そんな上手いこと出来るわけないか。
③こっから何かやってくる。やはり、これが1番有り得る。というか、俺ならこれだ。
じゃあスピード以外の何で勝負するのか?1度聞いたことがある。楓はまだそんなに強くなかった頃、回転をかけてやっていた、と。まさか、本当に回転なのか?
Qの笑った顔が目に映る。その頃にはもう変化が始まっていた。
〇〇〇〇〇
奏はやっと気づいたようだ。でも遅い。もう始まってるから。
〇〇〇〇〇
ボールは急に視界に入ってきて、そして消える。何かが右足の甲に当たる感触がした。そして、ホイッスルが鳴った。
「作戦通りな。」
まずは奏と海南さん有するC組。優勝候補筆頭の初戦で当たるなんて傍から見たら可哀想だが、俺たちからしたらこれ以上に楽しいことは他にない。
女子の方は、海南さんが相変わらずボコスカ当てていったが、女子たちの奮闘もありポイント差は5点となった。
「ナイス!」
「もうちょっと縮めれると思ってんけどな。」
「いや、海南さんいるのにこの点差で済んだんやから。それはナイスやで。」
「ありがと。勝てるんやろうな?」
「保証はできん。」
「ふふっ。頑張れ。」
そりゃあそうだ。相手はあの奏なんだから。
コートに入る。C組は全体的に燃えている感じだ。理系の脳みそ全振りどもには負けんぞ、か。そんなことをほざいてられんのも今のうちだ。
じゃんけんの結果、最初は俺たちからになった。
「最初は肝心やな。」
「ちゃんとしてくれよ、魔球くん。」
「そんな変なあだ名つけんな。」
俺は奏を指さした。
〇〇〇〇〇
ボールを持ったQが俺を指さす。ご指名か。受けて立とうじゃないか。
「サァ来ぉーい!」
開始のホイッスルが鳴る。
〇〇〇〇〇
開始のホイッスルが鳴った。俺はほぼ同時にボールを投げた。1番得意な斜め下回転。指のかかりも全てがベストなボール。ボールはまっすぐ奏の頭の上へ。
〇〇〇〇〇
初球指名にしては浮いたボールだった。俺の頭より少し高い位置。構えているから体勢は元々より低いがそれでも高いと感じるボールだ。
ふとよぎった。Qが仕掛けて来ないわけが無い。俺は数ある選択肢の全てを考える。
①ただミスっただけ。これは可能性としては低いが、十分に有り得る。
②俺で死角になっている後ろのやつを狙った。そんな上手いこと出来るわけないか。
③こっから何かやってくる。やはり、これが1番有り得る。というか、俺ならこれだ。
じゃあスピード以外の何で勝負するのか?1度聞いたことがある。楓はまだそんなに強くなかった頃、回転をかけてやっていた、と。まさか、本当に回転なのか?
Qの笑った顔が目に映る。その頃にはもう変化が始まっていた。
〇〇〇〇〇
奏はやっと気づいたようだ。でも遅い。もう始まってるから。
〇〇〇〇〇
ボールは急に視界に入ってきて、そして消える。何かが右足の甲に当たる感触がした。そして、ホイッスルが鳴った。
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