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ムカシハ
祭りの前①
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昼休み、2年I組は窓を閉め切って、会議が行われていた。
『球技大会をどうやって生き残るか』
黒板にはそんな文字がでかでかと書かれている。そう、球技大会がすぐそこまで差し迫っていたのだ。
球技大会はGW明けの水曜日にある。うちのクラスはそこまで体育会系ではないが、なぜか今年の行事は全部獲るみたいな雰囲気になっている。
「力では文Iの脳筋共には勝てねぇやろうから、こっちは頭で勝負する。」
「じゃあ、作戦で勝つとか?」
「いや、回転で勝つ。」
議論は着々と進んでいく。回転で勝つとか今から準備できることか?
今年使うのはハンドボールとソフトバレーボール。どっちも変化をつけようと思えば、いくらでもつけれるボールだ。
「ハンドボールは縦、横ぐらいか。」
「斜めもつけようと思えばできるぞ。」
気付けば口に出ていた。
「由良、どうやってつけるんだ?」
「手首をこうやってスナップさせてスライスしたらつけれる。確か手前で落ちるボールやったっけ。横回転も横変化(←)と落ちるの(↓)と逃げながら落ちるの(↙)があるぞ。縦回転も止まるのと伸びるので2種類ある。」
「ふぅーん。全部出来んの?」
「いや、縦回転系は出来ん。他は出来る。縦回転系は小学校の奴らがやっていたやつやな。」
元々、俺はドッジボールが好きだった。逃げれば輝けるスポーツなんて中々ないから。そしてやっていく中で、スピードで勝負出来ない分、回転で勝負するようになった。それが今の俺だ。
「じゃあソフトバレーボールはどうする?」
「無回転と縦回転は多分使える。無回転はボールを握って投げる感じ。縦回転はそのまんま縦回転。スピードこそ出ねぇけど、相手の顔くらいの高さに投げたらこうやって取ろうとするやろ。」
俺は顔の前で手でボールを挟む動作をする。
「そしたら、回転でスポンてわけ。」
「なるほど。でも結構な回転数いるよな。」
「もちろん。使うボールが白と緑やったらボールは真っ白に見えなあかんな。」
「じゃあできる人は限られそうか。」
黒板はもう文字でびっしりだ。隣の船戸さんもちょっと引いている。
「あとは避け方か。」
「避けんのは簡単やで。ボールから目外さんかったら余裕。シュートしてくるボールはあんま無いから、基本的にまっすぐかスライダーみたいなボールを考えて避けたら当たらん。ボールから逃げるように目線外したら負けやで。」
「なるほど。参考にする。」
気付けばなんか特別講義みたいになっていた。
『球技大会をどうやって生き残るか』
黒板にはそんな文字がでかでかと書かれている。そう、球技大会がすぐそこまで差し迫っていたのだ。
球技大会はGW明けの水曜日にある。うちのクラスはそこまで体育会系ではないが、なぜか今年の行事は全部獲るみたいな雰囲気になっている。
「力では文Iの脳筋共には勝てねぇやろうから、こっちは頭で勝負する。」
「じゃあ、作戦で勝つとか?」
「いや、回転で勝つ。」
議論は着々と進んでいく。回転で勝つとか今から準備できることか?
今年使うのはハンドボールとソフトバレーボール。どっちも変化をつけようと思えば、いくらでもつけれるボールだ。
「ハンドボールは縦、横ぐらいか。」
「斜めもつけようと思えばできるぞ。」
気付けば口に出ていた。
「由良、どうやってつけるんだ?」
「手首をこうやってスナップさせてスライスしたらつけれる。確か手前で落ちるボールやったっけ。横回転も横変化(←)と落ちるの(↓)と逃げながら落ちるの(↙)があるぞ。縦回転も止まるのと伸びるので2種類ある。」
「ふぅーん。全部出来んの?」
「いや、縦回転系は出来ん。他は出来る。縦回転系は小学校の奴らがやっていたやつやな。」
元々、俺はドッジボールが好きだった。逃げれば輝けるスポーツなんて中々ないから。そしてやっていく中で、スピードで勝負出来ない分、回転で勝負するようになった。それが今の俺だ。
「じゃあソフトバレーボールはどうする?」
「無回転と縦回転は多分使える。無回転はボールを握って投げる感じ。縦回転はそのまんま縦回転。スピードこそ出ねぇけど、相手の顔くらいの高さに投げたらこうやって取ろうとするやろ。」
俺は顔の前で手でボールを挟む動作をする。
「そしたら、回転でスポンてわけ。」
「なるほど。でも結構な回転数いるよな。」
「もちろん。使うボールが白と緑やったらボールは真っ白に見えなあかんな。」
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「避けんのは簡単やで。ボールから目外さんかったら余裕。シュートしてくるボールはあんま無いから、基本的にまっすぐかスライダーみたいなボールを考えて避けたら当たらん。ボールから逃げるように目線外したら負けやで。」
「なるほど。参考にする。」
気付けばなんか特別講義みたいになっていた。
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